「香り付き洗濯洗剤に関する調査」
3人に1人が「香害」を経験! それでもなお22%は香り付き洗濯洗剤を定期的に使用
シャボン玉石けん株式会社は、国民生活センターで「洗濯用洗浄剤」の匂いについて相談が多く寄せられる、暑くなり、汚れや汗で洗濯物が増えるこれからの時期に合わせ、20代から50代の女性を対象にして「香り付き洗濯洗剤に関する調査」を行いました。
(WEB調査、調査期間:2016年4月22日~28日、サンプル数:415人)
今回の調査の結果、32%の人が人工的な香料のニオイで頭痛、めまい、吐き気、関節痛などの体調不良を起こす「香害」の被害を受けていることが分かりました。しかしながら、体調不良を起こしているにも関わらず、定期的に香り付き洗濯洗剤を使用している人は全体の22%を超え(※1)、現状を軽視している状況が明らかとなりました。
「香害」については、全体の半数以上の人が知っており、この問題がより身近なこととして認識されております。しかし、「香害」について知っていても定期的に香り付き洗濯洗剤を使用している方が全体の36%(※2)を超えており、引き続きこの問題を注視していく必要があります。
また、今回の調査結果から見えてきたこととして、定期的に香り付きの洗濯洗剤を使用し、体調不良となっている方も無香料の洗濯洗剤を使用するなど香料から遠ざかった場合、その不調は64%(※3)の方が軽減したと述べています。
「香り」は、自分自身のストレスにつながるだけでなく、周囲の方々の体調不良の原因にもなっています。一度、身近にある香りを見直し、洗濯洗剤も香料等を使用しない、肌にやさしい洗浄剤への切り替えをおすすめします。
※1 人工的な香料のニオイで体調不良に「なったことがある」と回答した人と、「定期的に香り付き洗濯洗剤を使用している」と回答した人のクロス集計
※2 「香害」が問題になっていることを「知っている」と回答した人と、「定期的に香り付き洗濯洗剤を使用している」と回答した人のクロス集計
※3 「定期的に香り付きの洗濯洗剤を使用している」と回答した人の内、香料から遠ざかった場合、「体調不良が軽減された」と回答した人の割合
■国民生活センターに寄せられた「香り」に関する全国の消費生活相談情報について
国民生活センターによると、この5年間で、「洗濯用洗浄剤の匂い」に関する相談件数は大幅に増加しています。なお、2015年度は、5年前の相談件数の約4倍に達しています。
また、暑くなり、汗や汚れで洗濯物が増える春先から夏にかけて「洗濯洗浄剤の匂い」に関する相談件数は増加傾向にあります。
■国民生活センターに寄せられた「香害」に関する相談(一部)
・衣料品の洗濯の時に香りの強い柔軟剤を使ったら、中学生の娘の顔以外全身に湿疹が出た。(10 代)
・職場で使用してる衣類用合成洗剤の匂いで息がつまり、のどが腫れた。(30 代)
・隣戸の洗濯用洗浄剤と思われる匂いが自室に入り、頭痛がして耐えられない。洗濯物にも匂いがつく。どうすれば匂いを防げるか。(50 代)
・柔軟剤を使用したら、匂いが強すぎて何度洗い直しても取れない。無理して着てみたら頭が痛くなった(60 代)
・ヘルパーの柔軟剤の香料で体調が悪くなった。介護事業者に香料で危害を受ける市民がいることを啓発してほしい。(70 代)
※国民生活センターへの情報公開の請求に基づいたデータを元に集計
■「香害」に関する専門家のコメント
NPO 法人 化学物質過敏症支援センター(CS支援センター)事務局長 広田しのぶ氏
近年、香料が原因で健康障害を引き起こす「香害」が社会問題となっており、その症状は頭痛やめまい、呼吸困難、湿疹、関節痛など様々です。香料の正体は、化学的に合成もしくは抽出された化学物質であり、洗濯洗剤などの香り付きの商品から揮発している香料を呼吸とともに吸い込むと、香料の成分が体内に蓄積し、症状を起こします。香料に使われている化学物質を長期間にわたって少しづつ取り込み個人の許容量を超えると、現在症状のない方でも体調不良を起こす危険性があり、注意が必要です。
プレスリリース添付資料
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