星野リゾート、NTT Comのクラウド型PBXにより 電話応対スタッフの在宅勤務を実現

~深い知識とノウハウを身につけたスタッフが、 テレワークで活躍し続けられる環境を提供~

 NTTコミュニケーションズ株式会社(以下:NTT Com)は、星野リゾートの総合予約窓口におけるコンシェルジュ業務について、スタッフが在宅で電話応対業務できる環境を構築し、2016年7月より提供を開始しました。
 星野リゾートは、このソリューションにより、長年の経験を通じて高いスキルを身に着けたスタッフが、出産や育児、介護などのライフイベントを迎えても、第一線で働き続けることができる環境を実現します。
 PBX(*1)の機能をクラウド化した「Arcstar Smart PBX」の特長を活かすことで、ロケーションフリー(在宅でも使える)、デバイスフリー(パソコンでも電話ができる)のワークスタイルが可能になりました。

導入イメージ
導入イメージ

1. 背景
 「星のや」「界」「リゾナーレ」などのブランドの下、国内外35ヵ所に展開する洗練された高級温泉旅館やリゾート施設と、その卓越したサービスで知られる星野リゾートは、お客さまからの宿泊予約やお問い合わせの電話を受け付ける「統合予約センター」(コンタクトセンター)を沖縄県に設けています。
 最初の顧客接点ともなる同センターでは、“いかに手厚いご対応ができるか”を基本姿勢としており、星野リゾートの全施設を熟知したスタッフが、館内の設備はもちろん、料理の内容に至るまでのきめ細かなご案内を行っています。その手厚さゆえ、一人でコンシェルジュ業務をこなせるまでには2年ほどの期間が必要となり、優れた電話応対スタッフは星野リゾートにとって貴重な人材となっています。
 星野リゾートは早くから在宅勤務制度を採り入れており、出産や育児、介護、パートナーの転勤などの事情で同センターへの出勤が困難になった場合でも、希望すれば在宅でのメール対応業務などを実施することができます。しかし、お客さまからの電話応対については、在宅で実施する手段がなく、優秀なスタッフのスキルを活かしきれないことが課題となっていました。


2. お客さまからのコメント
【星野リゾート 統合予約センター ユニットディレクター 安田 隆明氏】
 星野リゾートにとって、宿泊施設や料理といった要素が大切なのは言わずもがなですが、最もお客さまの印象に残る大切なものは、スタッフのサービスではないかと考えています。そのサービスの一翼を担う「統合予約センター」には、リゾート施設を熟知し、お客さまのためにご案内をし続けたいというモチベーションの高いスタッフが在籍しています。このようなスタッフに、とにかく長く、在宅であっても変わらず活躍し続けてもらうことは、私たちの悲願でした。
 NTT Comは、通話品質や使い勝手において、センターで電話応対を行うのと遜色のない環境を、しかも想定よりはるかに安価、かつ迅速に実現してくれました。
 スタッフたちの多様な働き方を支援するためにも、今回の導入を契機として、さらに在宅勤務の環境整備を拡充していきたいと考えています。


3. ソリューションの特長
 NTT Comは、クラウド型PBXサービス「Arcstar Smart PBX」(参考1)と「ナビダイヤル」(参考2)とを組み合わせることによって(*2)、お客さまからのお問い合わせに在宅で応対できる仕組みを実現しました。

(1) 自宅のパソコンを「内線電話化」し、オフィスと遜色ない通話環境を実現
 会社で貸与したノートパソコンに「Arcstar Smart PBX」の機能が利用できるソフトフォン(*3)をインストールするだけで、コンタクトセンターの電話番号宛にかかってきた電話をソフトフォンで受信できます。在宅勤務を行うスタッフは自宅で、ヘッドセットなどを装着して通話することができます(*4)。
 また、他の電話番号への転送や保留といったビジネスホンと同等の機能も、パソコンの画面上をクリックするだけで実行できます。なお、「Arcstar Smart PBX」のソフトフォンと、他の内線電話端末との通話は内線通話となり、通話料は無料です。

(2) クラウド型サービスによる、低コストかつスピーディーな導入プロセス
 星野リゾートは当初、既存のオンプレミス型(*5)電話設備の更改によって、在宅勤務でも電話応対ができるシステムの構築を検討していました。この場合、大規模な改修が必要となるため、数千万円の工事費、また検討や準備を含めて2年程度の期間が必要になると見積もっていました。
 「Arcstar Smart PBX」は、サーバーなどの導入が不要なクラウド型であるため、初期費用はわずか数万円、導入決定から導入までに要した期間は約10営業日という迅速さで、在宅勤務環境を構築することができました。

<導入イメージ>
https://www.atpress.ne.jp/releases/108706/img_108706_1.jpg


(参考1)「Arcstar Smart PBX」について
 PBXやビジネスホンを使用せずに、クラウド上にあるIP電話サーバーによりPBX機能と内線機能を実現するクラウド型PBXサービスです。PBXやビジネスホンのクラウド化により、設備・保守コストを削減。スマートフォンやパソコンなど多様なデバイスで、ロケーションを問わず無料で内線電話を利用できます。
http://www.ntt.com/business/services/voice-video/voip/smartpbx.html

(参考2)「ナビダイヤル」について
 「0570+6桁」の専用番号による電話受付を可能にするサービスです。全国複数の拠点・オフィスの電話番号を一つの0570番号に統一することができるほか、音声ガイダンス機能、コール振り分けなどのルーティング機能など、豊富なオプション機能を備えています。主に、コンタクトセンターなどのお客さま対応業務にご利用いただいています。
http://www.ntt.com/business/services/voice-video/freedial-navidial/navidial.html


*1:Private Branch eXchangeの略。企業や組織において、内線電話機能の利用や、内線と外線の接続などを行う設備(電話交換機)。
*2:外線電話サービスは、NTT Comの「Arcstar IP Voice」を利用。
*3:物理的な電話機ではなく、パソコンの画面上で操作ができる、電話機能を持つソフトウェア。
*4:本件では利用していませんが、スマートフォンにアプリをインストールすることで、スマートフォンを「内線化」することも可能です。
*5:クラウド型ではなく、企業や組織の構内に物理的に設置される設備。

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