日本開発政策研究所、日本企業の先導役としてイラク復興計画へ参加
~イラク復興事業・民間投資活動が本格化へ~
2009.05.19 10:00
世界50カ国で発展途上国の開発支援を手掛ける民間開発コンサルタント会社の株式会社 日本開発政策研究所(本社:東京都千代田区、代表取締役:小林 正一、以下 日本開発政策研究所)は、今月から日本企業の先駆けとしてイラク復興計画作成に本格的に参加しました。
弊社代表小林は、1980年から6年間バグダッド首都圏のマスタープラン計画プロジェクトの副総括を務めた経験から、2003年には唯一の日本人コンサルタントとして国連・世銀のイラク復興計画作成調査団に選出され、昨年からはイラクにおける人口・産業・民間投資の現状分析と将来予測・計画を行ってきました。その経緯で、今月イラク政府の要請を受け、バグダッドに於いて石油資金・ODA資金・民間投資を利用した首都圏開発計画作成に向けた討論会を開催し、現地関連省庁幹部を含む40人規模で、イラク及びバグダッド首都圏の将来設計を検討しました。
■インフラ投資に対する動き
30年近くに渡り断続的に行われてきた戦争により、イラクではインフラへの投資が殆ど行われていませんでした。そのため、今後復興に向けて全面的なインフラ整備が必要となり、数十兆円規模の膨大な投資を進める必要があります。
現在、イラク政府予算を利用した大型浄水場のプロジェクトを、フランス・イラク・アラブ企業のコンソーシアムが計画に乗り出しており、英国企業も同じような組み合わせで道路プロジェクト計画を進めています。また、米国企業も今までの米軍や米国援助資金によるプロジェクト経験をベースにイラク企業とのJVでイラク政府資金によるプロジェクトを受注しています。
既にアラブ民間企業の投資でナジャフ飛行場が完成し、運航を始めており、大型都市開発やホテル事業計画の話も進んでいます。世界で2番目の埋蔵量を誇るイラクで注目を集めている石油開発は、既に、ドイツ、韓国と中国企業が鉱区の権利を取り、イラク・アラブ企業を使って石油事業を進めています。
将来計画によれば、イラクの人口は2030年には6千万人に倍増すると予想され、バグダッド市の人口も現在の約600万人から1,000~1,200万人に達すると予想されています。今後は、飛行場、港湾、鉄道をはじめ、電力、通信等のインフラ整備、ホテル・ショッピングセンター、経済特別区等の開発プロジェクトがイラク政府資金、民間資金やODA資金で順次入札にかけられる予定です。
■日本企業の復興事業参加・投資への期待
今年9月から米軍の撤退も決まり、イラク側にも自国の安全性の確保と復興計画の推進・実施への期待が高まっています。今後、治安・政治とも安定に向かい、1980年代の様に多くの外国企業がイラクに進出する可能性が高くなっています。先鞭を切る欧米や中東のコンサルタント企業は、すでに活発に営業活動を始めており、いろいろな分野でプロジェクトが動き出す兆候が見られています。
また、イラク高官との議論では、80年代に築いた日本企業への信頼は今も健在で親日家が多いことから、日本企業・日本人の復興事業参加への期待は非常に高くなっています。欧米企業がイラク・アラブ・トルコ企業を通じて営業を開始している中、日本企業もこのイラク復興特需の機会を逃がさぬよう、同様に今から準備に取り掛かって欲しいと願っています。
日本開発政策研究所は、既にイラク・中東のコンサルタント企業と共同でコンサルタント事業を進める合意を結んでおり、既に複数の参加要請を受けています。今後も、バグダッド・マスタープラン計画作成を手始めに、日本企業の復興事業参加・民間投資を呼び込む受け皿を構築しながら、イラク復興プロジェクトへの参加を積極的に進めて参ります。
■会社概要
名称 : 株式会社 日本開発政策研究所/Japan Development Institute (JDI)
所在地 : 〒101-0054 東京都千代田区神田錦町3-7-2 逸侶ビル5階
TEL : 03-5280-7707
FAX : 03-5280-7708
代表者 : 代表取締役 小林 正一
設立 : 1982年3月5日
資本金 : 1,000万円
事業内容: 1.国家戦略・政策の作成と実施
2.産業政策・開発政策の作成と実施
3.地域・都市開発の作成と実施
4.経済特別区(SEZ)開発政策の作成と実施
5.民間投資環境整備計画の作成と実施
6.電力・エネルギー開発作成と実施
7.バイオ・エネルギー開発・政策作成と実施
8.環境・社会開発支援
9.インフラ開発支援
10.人材・教育支援
11.ODA政策・国際協力人材育成調査
12.民間投資・PPP支援
URL : http://www.jditokyo.com/index.shtml