グリーンピース声明: 太平洋クロマグロ資源保護先送りに強い懸念 日本政府提案の太平洋クロマグロ緊急漁獲規制、 合意に至らず
WCPFC(中西部太平洋マグロ類委員会)第12回北小委員会、9月2日閉幕
国際環境NGOグリーンピース・ジャパンは、2016年8月28日(月)から9月2日(金)まで開催されていたWCPFC(中西部太平洋まぐろ類委員会)第12回北小委員会の閉幕を受けて、本日声明を発表しました。本会議で議論の焦点とされた太平洋クロマグロの保護管理措置に関して、日本政府が提案する緊急漁獲規制は、他の参加国に受け入れられず合意に至りませんでした。また、長期回復計画も具体的な進展がないまま閉幕しました。
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WCPFC第1 2 回北小委員会
【声明】
「太平洋クロマグロは残り2.6%(注)と、すでに緊急事態にあります。年内に合意される予定であった緊急漁獲規制が導入に至らず、1年も先送りになったことは非常に残念です。太平洋クロマグロの保護の観点から、その未来を左右するとも言える北小委員会に対し、グリーンピースは2年間の商業的な漁獲停止を含む、長期的な回復計画の形成を要請していました。しかしながら、国際レベルでの保護管理措置に進展が得られなかったいま、世界最大の太平洋クロマグロの消費国である日本には、その事実を重く受け止め、国内における規制を強化する責任があります。グリーンピースは引き続き水産庁に対し、太平洋クロマグロの保護措置の強化を要請していきます」
【背景】
◇太平洋クロマグロ資源の持続可能性確保を責務とするWCPFCは、その暫定目標として、「2024年までに60%以上の見込みで歴史的中間値まで回復する」ことを掲げていますが、科学者らの予測によると、現状の低加入が続く場合、現行の管理措置では2034年までに健全なレベルに個体数を回復する見込みはわずか1%にも届かないことが分かっています。
◇グリーンピース・ジャパンが取り組むキャンペーン『マグロがいる海がいい』
内容:日本政府(水産庁)に対し、太平洋クロマグロの(1)産卵期の禁漁、(2)巻き網漁の規制導入を求める署名をオンライン上で今年の7月13日から実施しており、約3,700筆集まっています。
ウェブサイト:http://act-greenpeace.jp/ocean/tuna2016/
注:ISC(北太平洋まぐろ類国際科学委員会)による太平洋クロマグロの資源評価(2016年4月発表)
http://isc.fra.go.jp/pdf/ISC16/ISC16_Annex_09_2016%20Pacific%20Bluefin%20Tuna%20Stock%20Assessment.pdf
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