2016年度(平成28年度) 日本品質奨励賞の受賞組織について
2016.10.04 11:30
一般財団法人日本科学技術連盟(本部:東京都新宿区、理事長:佐々木 眞一)の日本品質奨励賞委員会は、2016年10月1日に2016年度の日本品質奨励賞(TQM奨励賞、品質革新賞)受賞組織を決定したことをご報告いたします。
■日本品質奨励賞とは
日本品質奨励賞は、わが国の産業の現状を踏まえ、この賞に挑戦することにより、厳しい国際競争に勝ち抜く優れた企業を輩出することを狙いとして、当連盟の創立50周年を記念して2000年に創設したものであります。
特にわが国のTQM活動の裾野を一段と広げると共にデミング賞挑戦への一里塚として位置づけておりますことから、製造業のみならず、あらゆる産業分野の企業競争力の強化、知的生産性の向上、高品質製品の開発など、多くの企業がエクセレント・カンパニーを目指して、日本品質奨励賞に挑戦されることを期待しております。
■2016年度(平成28年度)日本品質奨励賞 受賞組織
2016年度(平成28年度)の日本品質奨励賞の審査は、日本品質奨励賞審査委員会の各委員において、2016年5月から9月にかけて行ってまいりましたが、2016年10月1日開催の日本品質奨励賞委員会において、以下のとおり受賞組織が決定いたしました。
授賞式は、11月9日(水)16:10から、東京・大手町の経団連会館において行います。受賞式に引き続き、18:30から同会館において受賞記念祝賀会を行います。
また、受賞組織による受賞報告講演を、東京・神保町の日本教育会館において、11月22日(火)10:30~11:00の時間帯で、日本科学技術連盟主催のクオリティフォーラム2016内で行います。
「日本品質奨励賞」ホームページ
http://www.juse.or.jp/jqa/
「クオリティフォーラム」ホームページ
https://www.juse.jp/quality_forum/
■受賞組織(五十音順)
1. 日本品質奨励賞 TQM奨励賞
・株式会社光栄
・澤藤電機株式会社
・太陽工業株式会社 生産本部 枚方工場
2. 日本品質奨励賞 品質革新賞
・株式会社エィ・ダブリュ・ソフトウェア
(テーマ:プロアクティブソフト開発システム)
・積水化学工業株式会社
(テーマ:全社対象のモノづくり教育研修体系の再構築と推進)
■受賞組織参考事項
1. 日本品質奨励賞 TQM奨励賞
【株式会社光栄】
代表者名:坂本 典昌(代表取締役)
所在地 :〒923-1201 石川県能美市岩内町ヤ1-1
TEL :0761-58-0811
事業内容:建設機械及び輸送機器の板金溶接部品の製造
従業員数:26名
<選考理由>
同社は、建設機械および輸送機器の板金溶接部品の受注生産を行っている。SQCDEMの多くの課題を克服するために1998年にTQMを導入し、経営理念、光栄マン教育、委員会活動や日々の生産方式などに取り組む中で少しずつ成果があらわれてきている。2008年から小松共栄協同組合の一員としてエコステージ活動にも参画している。
TQMの特徴は、1)社長のリーダーシップ、2)網の目組織による改善活動、3)人材育成である。景気の波が激しい建設機械・輸送機器の分野にありながら、高い利益率を維持し、着実な内部留保を重ね、2016年3月には念願の新工場建設・移転を達成している。
【澤藤電機株式会社】
代表者名:吉川 昭彦(代表取締役社長)
所在地 :〒370-0344 群馬県太田市新田早川町3
TEL :0276-58-5550
事業内容:電装品・発電機・冷蔵庫の開発、製造及び販売
従業員数:836名
<選考理由>
同社は、銅線のコア材への巻線技術に優れ、トラックやバス用蓄電池の充電発電機などの電装品、エンジン駆動ポータブル発電機、ポータブル冷蔵庫の企画、開発、製造、販売を主要事業としている。2008年のリーマンショックによる世界同時不況に端を発する業績低迷、廉価な中国製発電機の普及による販売量の大幅低下、海外拠点での電装品の品質問題への対処が喫緊の経営課題であった。これらの課題の根本解決には企業体質の強化が不可欠であると考え、2013年7月TQMを導入した。トップの率先垂範のもとで全員参加のTQM実施により着実な改善を積み重ねた結果、TQM実施の基盤となる仕組みが形成され、成果が現われてきた。
【太陽工業株式会社 生産本部 枚方工場】
代表者名:能村 光太郎(代表取締役会長兼社長)
所在地 :〒537-1132 大阪府枚方市招提田近3-20
TEL :06-6306-3024
事業内容:膜面技術を応用した膜構造物の製造
(中型膜構造物、テント倉庫、開閉式テント等)
従業員数:527名
<選考理由>
同工場は、生産本部に属した3工場の一つで、従業員63名の工場である。製造する製品は、ドームなどの大型恒久膜構造物、大型パビリオンテントなどである。2010年の経営課題に対し策定された生産本部ミッションとビジョンを受けて、全員参加の方針管理活動を展開している。2012年にTQM活動を強化することで、工場目標を達成し、全社の利益に貢献している。具体的にはTQM活動による業績貢献の指標は、「工場原価差額」であり、2015年は2012年対比で30%増加している。TQM活動の特徴は、1)組織横断型方針管理活動、2)人・モノ・設備・方法を一体化した技術開発である。
2. 日本品質奨励賞 品質革新賞
【株式会社エィ・ダブリュ・ソフトウェア】
代表者名:伊藤 康伸(取締役社長)
所在地 :〒004-0015 北海道札幌市厚別区下野幌 テクノパーク2-1-6
TEL :011-898-2953
事業内容:カーナビゲーション向けデータベース・
アプリケーションソフト開発
従業員数:177名
<選考理由>
同社は、「品質至上」を経営理念とするアイシン・エィ・ダブリュ株式会社のソフト開発専門会社であり、カーナビ用のデータベース開発を一括委託され、75の国と地域をカバーしている。同社は2011年から「5年で開発費の半減」、「技術力の強化」を方針とし、「プロアクティブソフト開発システム」を開発・実践し成果を上げている。
本件は1)開発上の不具合に対する予測精度が高い。2)個別プロジェクトの不具合を、全プロジェクトで情報共有し未然に防ぐ。3)変化点管理ディスプレイなどを使い、PDCAサイクルを迅速に回すこと、が特長である。
【積水化学工業株式会社】
代表者名:高下 貞二(代表取締役社長)※
所在地 :〒105-8450 東京都港区虎ノ門2-3-17(虎ノ門2丁目タワー)
TEL :075-320-1854
事業内容:ユニット住宅、及びプラスチック加工品
従業員数:23,901名(連結)
<選考理由>
同社は、「住宅、環境・ライフライン、高機能プラスチックス」の三つのカンパニーを中心として広く国内外に事業を展開している。応募テーマ『全社対象のモノづくり教育研修体系の再構築と推進』は、国内外を含めた積水化学グループ全体のモノづくり力強化に向けた教育研修体系の再構築と推進を目的に、2013年に活動を開始した。
人材育成体系における教育研修のコンセプトに「教育軸」を考案し,従来の「階層別教育研修」及び「手法・手段系教育研修」の2軸に「モノづくりマネジメント教育研修」を加えた、3軸のモノづくり教育体系を確立している。従来の研修カリキュラムの大幅なリニューアル・革新を同時並行的に実施し、現場実務中心の研修から、経営幹部を含めた上位階層まで広くマネジメントスキルを学ぶ全社的研修としたモノづくりのマネジメント教育が特徴である。
※ 高下氏の「高」は、正式には「はしご高」です。
■日本品質奨励賞の構成
日本品質奨励賞は以下の2つの賞(TQM奨励賞、品質革新賞)で構成されています。
日本品質奨励賞(Japan Quality Recognition Award、略称JQRA)
(1)TQM奨励賞(Recognition of TQM Achievement、略称RQA)
(2)品質革新賞(Recognition of Quality Innovation、略称RQI)
(1)TQM奨励賞
TQM奨励賞は、品質の改善が着実に進展しており、さらにその継続と活動範囲の拡大が図られれば、企業の業績が向上し、デミング賞実施賞の受賞のレベルに至ると思われる組織の品質マネジメント・システムを積極的に表彰し、今後の一層の発展を促す動機を提供することを目的とするものです。
(2)品質革新賞
品質革新賞は、日本品質奨励賞の目的に沿って、TQMを構成する諸要素(TQM奨励賞の「一般基礎項目」や「個別重点項目」に相当する側面、あるいは「成果評価項目」の側面など)について、他の組織の模範となる創造的で革新性をもった取り組み及びその成果を積極的に表彰するものです。また、表彰の内容を公開していくことを通して、その功績を社会的に認めるとともに、他の組織に対する啓発、あるいは他の組織との交流によって当該組織内でのさらなる革新を目指しています。
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