Raspberry Piを堅牢化したIoTゲートウェイ Raspberry Pi 3搭載の「BH3」を発売
2016.11.11 10:30
株式会社ビズライト・テクノロジー(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:田中 博見)は、Raspberry Pi 3 Model B(※)を利用したIoTゲートウェイ「BH3」を2016年11月10日(木)に発売しました。ビズライト・テクノロジーは、2016年11月16日(水)~18日(金)の期間、パシフィコ横浜で開催される「Embedded Technology 2016 組込み総合技術展」に出展し、当社スペース(ブース番号SD-04)にてBH3の展示を行います。
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BH3 外観図
IoTゲートウェイ BHシリーズ: http://bh.bizright.co.jp/
■IoTゲートウェイ「BH3」開発背景
Raspberry Piを堅牢化した「BHシリーズ」は、Raspberry Piで開発したプロトタイプをそのまま業務用途に利用できる点を評価いただき、多数の反響をいただきました。そのなか、「Raspberry Pi 3 Model Bの堅牢化」のご要望を受け、Raspberry Pi 3 Model B搭載の「BH3」を開発し、販売を開始しました。
■「堅牢なRaspberry Pi」を実現するBHシリーズ
産業用途で安定利用するため、「BHシリーズ」では数多くのソリューションを実装しています。
<電源断、シャットダウンプロセスの最適化>
Raspberry PiはLinuxベースのOSを採用しているため、正常なシャットダウンプロセスを実行しないと、OSがクラッシュしたり、SDカードを破壊したりする恐れがあり、産業用途で採用するには問題がありました。BHシリーズは、大容量のコンデンサーを使用し電源断からおよそ30秒間動作することが可能です。「BH3」では、Raspberry Pi 3がRaspberry Pi 2と比較して消費電力が増大していることを受け、それに対応した回路変更を行っています。
<時計機能付き>
Raspberry Piはバッテリーバックアップによる時計機能(RTC)を搭載していません。しかしほとんどのアプリケーションにとってRTCは不可欠なものとなります。BHシリーズは、RTCデバイスと交換可能なボタン電池を搭載しているため、リアルタイム管理が必要なアプリケーションでも問題なく稼働します。
<5V電源をダイレクト供給>
Raspberry Piは電源が不安定であり、さらにマイクロUSBポートは内部抵抗が高く本来は電源供給に適していません。BHシリーズでは、内部にレギュレータを搭載して独自電源回路からRaspberry Piのピンヘッダ経由で5Vを供給することで安定した動作を実現しました。
<万全の放熱対策>
Raspberry Piは、単体ではそれほど放熱が問題になることはありませんが、産業用途を考慮した場合はゼロとは言えません。BHシリーズでは、CPUに放熱デバイスを装着して熱を金属ケースに逃すことにより、一層の安定化を図っています。また、恒温槽による温度動作試験を行い、0度~40度の動作を保証しています。
<耐ノイズ性能の大幅改善>
Raspberry Piは、ボード単体や市販されている樹脂ケースでは、産業用途に耐えうるノイズ対策がなされていません。BHシリーズは、グランド処理やケーシングを行うことで耐ノイズ性能を高め、EMSや静電イミュニティ、サージイミュニティなどの各種耐性検査をクリアしています。
<CPUの暴走対策>
Raspberry Piはハードウェアウォッチドッグタイマーを搭載していますが、デフォルトの状態では無効化されています。BHシリーズはこれを有効化し、万が一CPUが暴走した場合でも、ハードウェア的にCPUをリブートできるため、システムがハングアップしたままになる可能性を非常に低く抑えています。
<GPIOラインのノイズ問題をクリア>
Raspberry Piは様々な用途に使用できるGPIOが搭載されていますが、GPIOポートには数100mVのノイズがのっているため、手で触れるだけで誤動作を起こす場合があります。BHシリーズは、グランド処理やケーシングなどでノイズレベルを数10mVまで抑えました。
<電源スイッチと連動するシャットダウン回路>
Raspberry Piを産業用途で使用する際には、電源スイッチが必要になります。BHシリーズは、電源スイッチと連動するシャットダウン回路を実装しています。
<汎用のスイッチを5つ搭載>
機器組込用途では、モニタを接続できず、設定などに利用する最低限のスイッチを要求されることが多くあります。BHシリーズは、汎用のスイッチを5つ用意しているため、別途スイッチボックスを用意する必要がありません。
■製品概要
名称: BH3
価格: オープン価格
OS : Raspbian(セットアップツール提供)
仕様: 添付資料をご参照ください
https://www.atpress.ne.jp/releases/115975/att_115975_1.pdf
URL : http://bh.bizright.co.jp/
■BHシリーズの利用領域
1.デジタルサイネージ向けSTB
2.各種モニタリングシステムの表示端末
3.農業用監視、警報システム
4.データロガーシステム
5.汎用インテリジェントコントローラー
6.プロトタイプ開発、実証実験
■Embedded Technology 2016 組込み総合技術展 概要
開催日時: 2016年11月16日(水)~18日(金)
会場 : パシフィコ横浜
横浜市西区みなとみらい1-1-1
http://www.jasa.or.jp/expo/et/
ブース : ブース番号SD-04
<展示内容>
「BH3」実機およびウェブカメラの活用デモ等
■ビズライト・テクノロジーのIoTへの取り組み
1.オープンソースハードウェアを活用したカスタマイズ製品の開発/監修
ビズライト・テクノロジーは、IoTの進展とともに、ハードウェアの信頼性やプロトタイピングの容易さから、オープンソースハードウェアの重要性が高まると考えており、これらを商用や産業用にも利用できるように堅牢化したり、開発の敷居を下げたりしたカスタマイズ製品をご提供します。BHシリーズなどの汎用製品をご提供するとともに、お客様ごとのカスタマイズ基板の開発や監修を行います。
2.専用アプリケーションやクラウドの開発受託
アプリケーションの開発やクラウド環境の構築など、ハードウェアだけではなく、システム全般についても開発の受託やコンサルティングを行います。
(※) Raspberry Pi(ラズベリーパイ)とは
ARMプロセッサを搭載したシングルボードコンピュータで、イギリスのラズベリーパイ財団(Raspberry Pi Foundation)によって開発されている。内蔵ハードディスクやソリッドステートドライブを搭載しない代わりに、SDメモリーカード(SDカード)を起動および長期保存用のストレージに利用。
2013年10月31日までに累計200万台、2014年6月11日までに累計300万台、2015年2月18日までに累計500万台販売された。2016年2月よりCPU/GPU性能を上げ、無線LANとBluetoothモジュールを搭載したRaspberry Pi 3を販売開始。
OSはLinuxベース。ARMアーキテクチャ、BCM2837 1.2GHzクアッドコアのCortex-A53 ARMv8 64bitのCPUと、400MHz(3D 300MHz)動作のGPUを持ち、HDMI出力でFHD表示可能。GPIO(汎用ポート)を40ポート備え、様々な外部デバイスを接続することが容易。
■会社概要
株式会社ビズライト・テクノロジー
所在地 : 東京都千代田区外神田2-17-3 アヤベビル6階
代表者 : 代表取締役社長 田中 博見
事業内容: ハードウェアの開発販売、デジタルサイネージの開発、
交通系時刻データ管理/運用
サーバーホスティング/保守、大規模Webサイト構築
URL : http://www.bizright.co.jp/
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2021.10.15 15:00