<肉ブームは2020年まで続き以降は縮小するのか?> 年齢・年代体験効果分析による将来予測
~JNNデータバンク時系列データによる将来市場予測~
2017.03.23 15:30
JNNデータバンク販売代理店の株式会社ジェーディーエス(所在地:東京都新宿区、代表取締役社長:鈴木 正光、以下「JDS」)は、JNNデータバンク時系列データを使用し、尚美学園大学 華山教授開発による「年齢・年代体験効果分析」で今後の生活者における肉料理の需要を予測しました。
-
図1:「市場推移」(単位:千人)
■調査結果
<食生活の態度_魚料理より肉料理が好きなほう>
JNNデータバンクにて40年以上測定をしている食生活態度から「魚料理より肉料理が好きなほう」の1995年から2015年の回答を用い「年齢・年代体験効果分析」により将来市場予測を行いました。結果は2020年まで需要が増えるものの、それ以降は縮小に向かうことがわかりました。
図1:「市場推移」(単位:千人)
https://www.atpress.ne.jp/releases/124564/img_124564_1.jpg
※数字は「魚料理より肉料理が好きなほう」と答える回答を推計し人口動態をかけ合わせた人数
1995年時に30代以下の市場が6割以上占めていたもののピーク時の2020年には4割強になり、「魚料理より肉料理」需要者の年齢構成は大きく変化します。
図2:「市場構成比変化」
https://www.atpress.ne.jp/releases/124564/img_124564_2.jpg
市場変化の構造を年齢・年代世代で見ると中高年市場は今後伸びつづけ、20代以下の若年市場は縮小に向かいます。この傾向は人口動態による影響も大きいが、断層世代より上の世代は年齢を重ねても「魚料理より肉料理」の需要が落ちていないことも起因しています。
図3:「年齢・年代世代」(単位:千人)
https://www.atpress.ne.jp/releases/124564/img_124564_3.jpg
「年齢・体験効果分析モデル」は、生活者の意識や行動パターンが、出生時や幼児期など一時期の体験だけでなく、人生の様々な時期の体験の蓄積によって決まるというアイディアに基づいた統計モデルです。このモデルを使用することにより、生活者の意識や行動パターン(例えば、ある食べ物に対する嗜好)が「どの時代の出来事に影響されたか」「その出来事は何歳から何歳の年齢層に影響したか」そして「その影響は何年持続するのか」を推定することができ、従来の「年齢・時代・コーホート分析」と比べ、より予測に向いている分析モデルです。
参考文献
Hanayama, N. (2004). Age-environment model for breast cancer. Environmetrics Vol. 15: 219-232.
Hanayama, N. (2015). Effective-experience model for analyzing data given by age and period for food/dish preference. The proceeding of the 2015 Joint Statistical Meetings, August 8-13, Seattle, US.
Hanayama, N. (2007). An extended age period cohort model for analyzing (age, period)-tabulated data. Statistics in Medicine. Statistics in Medicine Vol. 26, Issue 18 : 3459-3475.
Hanayama, N. (2008). Age Period Cumulative Environment Model for Analyzing (Age, period)- tabulated Data on Breast Cancer Deaths. Communications in Statistics - Theory and Methods Vol. 37: 1770-1782.
<JNNデータバンクとは>
TBSテレビをキー局とする全国28社のテレビ局(JNN系列)が、毎年共同で行っている総合ライフスタイル調査です。調査対象は、北海道から沖縄にいたる全国の都市部に住む約7,400名の13歳~69歳一般男女。
1971年の第1回調査以来、40年を超える歴史を持ち、膨大なライフスタイル項目について、他に例を見ない貴重な時系列データを蓄積しています。年に3回の追加調査(首都圏)も実施しており、タイムリーなテーマにも対応しています。
JNNデータバンクは、参加企業を募集しております。お問い合わせは、販売代理店のJDSまで。
※2012年より、Japan-VALS(TM)軸で集計ができるようになりました。
※2014年より、札幌・首都圏・名古屋・関西・福岡の5地区は70~74歳が調査対象に加わりました。
TBSテレビ「TBS生活者データ」ご紹介
http://www.tbs.co.jp/research/
JDS「JNNデータバンク」ご紹介
http://jds.ne.jp/datebase01.html
■会社概要
商号 : 株式会社ジェーディーエス
代表者 : 代表取締役社長 鈴木 正光
所在地 : 〒160-0004 東京都新宿区四谷2-11 龍文堂ビル4F
設立 : 1973年4月1日
URL : http://jds.ne.jp/
この企業のプレスリリース MORE
「大規模定量調査でみるコロナ禍の生活者変化」 2019年データと2020年データを比較しての変化を公開
2021.05.21 09:00
統計解析により生活者の食の受け入れ構造と今後の拡大市場を探る 2025年、2030年、2035年需要予測
2021.05.17 10:00