米国の建築賞で最優秀賞を含め日本の4つの園舎が入賞
~日本の幼児教育、保育環境が評価される~
株式会社日比野設計+幼児の城(所在地:神奈川県厚木市、代表取締役社長:日比野 拓)は、米国、ニューヨークに拠点を持つ大手建築メディア、Architizerの主催する「The Architizer A+Awards 2017」(幼稚園部門)において審査委員投票、一般投票を経て、最優秀賞にあたるThe Architizer A+Awardsをはじめとし、4つの園舎が各賞を受賞しましたことを報告いたします。
エントリー数は世界約100カ国から5,000件以上。受賞した中で、幼稚園部門において全入賞数8件中4件で、日本の幼稚園、保育園は半数を占めていることになります。
現に、待機児童問題、保育所不足、建設地近隣問題といった課題を抱えている一方、日本の幼児教育、保育環境は世界から評価されています。
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KM Kindergarten and Nursery (C)studio bauhaus/Ryuji Inoue
●The Architizer A+Awards(ニューヨーク/アメリカ)
The Architizer A+AwardsはArchitizerが年に一度主催する建築賞。今年で5回目。世界中の最新建築、最新デザインプロダクトをカテゴリー別に分け、それぞれ審査される。今年は世界約100カ国の国より、5,000件以上がエントリー。Architizerはこれまで世界40,000人の建築家、建築チームの約100,000の作品をアップロードしている世界最大級の建築ウェブメディア。
http://awards.architizer.com/about/awards/
=受賞作品
【2017 A+AWARD Kindergartens Jury Award】幼稚園部門最優秀賞
=KM Kindergarten and Nursery(大阪)
【2017 A+AWARD Kindergartens Finalist Award】幼稚園部門優秀賞
= ST Nursery(埼玉)
【2017 A+AWARD Kindergartens Special Mention】幼稚園部門特別賞
-AM Kindergarten and Nursery (鹿児島)
-NFB Nursery(奈良)
■受賞各園の紹介
【2017 A+AWARD Kindergartens Jury Award】幼稚園部門最優秀賞
=KM Kindergarten and Nursery(大阪)
従来の保育園から新たに認定こども園として改築した事例の園舎です。新たな保育ニーズに柔軟に対応できるよう、アトリエ、ダイニング、ホールをそれぞれ個別に設け、将来的に様々な用途運営が可能なように設定しています。中庭を中心に、敷地全体を建物で囲む形とし、庭も含めて、室内外が上下左右繋がり、空間が広がっていくよう計画しています。地域産業である織物をデザインモチーフの一つとし、柔らかくふわりとした手触り感や、素材の質感が感じられるものを建材として選定しています。らせん状につながる屋上庭園と変化に富んだ園庭は、園舎内のどこからでも視線がつながり、見守る保育の実践の一助となっています。
【2017 A+AWARD Kindergartens Finalist Award 】幼稚園部門優秀賞
=ST Nursery(埼玉)
「つらなり」をコンセプトとし、子ども同士がいつも周囲を感じられるよう計画した園舎です。子ども達が遊びの中で自然に他者とふれあう機会が多くなるように計画し、コミュニケーションや思いやりの心を育める環境を創出しています。中庭は、子ども同士の視線が合う、適度な距離感を持った大きさに計画しており、そこに面している幼児トイレ、絵本コーナー、ダイニング、乳児保育室では生活の中で互いに見合える関係をつくることができます。年齢別の園庭は、発達の違いにより分けるだけでなく、分けつつも他年齢児と視線が交わるように配置しており、それぞれの庭を通して、他年齢あるいは同年齢の子ども同士がともに学び、感じ合える環境を創り出しています。
【2017 A+AWARD Kindergartens Special Mention】幼稚園部門特別賞
=NFB Nursery(奈良)
工業団地の中に位置することから、何かを創るところが「工場」であると設定し、わくわく感や発見の喜びなどを創る「ちびっこファクトリー」をコンセプトに設計しました。建材は耐久性やメンテナンス性に優れたものを選定し、工場らしく余計な装飾などを排しています。また、日常生活の中で、自然に太陽の動きや、風の流れ、水の流れ、電気の流れなどを発見するような仕掛けを設置しています。例えば、壁の中の配管や部屋の換気扇などの内部を見せたり、人の動きによって発電する装置を各所に配置してあります。園庭も、運動会のためのグラウンドではなく、創造と発見の庭と位置づけ、風車や土管、築山など、変化に富んだ場所となるように計画されています。
【2017 A+AWARD Kindergartens Special Mention】幼稚園部門特別賞
=AM Kindergarten and Nursery(鹿児島)
敷地の与条件から、この建物は2階建てでありながら4つの異なるフロア高さを持つ園舎です。これらの高さが異なる空間は大小様々な10本の階段と3本の滑り台、上り棒、ロープ(綱)によって接続されており、行き止りの無い循環空間を形成しています。その為、子供達は上階へ階段で登っては滑り台で降り、再び上階へロープで登り、階段や滑り台で降りて来る、と言う様に上下動を繰り返しながら楽しく走り回っています。高低差のある空間とそれらを結ぶ階段や滑り台は、子供達の好奇心や創造性を刺激し、日常生活における活動量を増進させます。昨今、子供達の体力低下が問題となっている中、日常動作で解決しながら、子ども達の好奇心や創造性を刺激する園舎です。
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