巨匠たちに愛された銀幕女優・香川京子が語る黒澤明監督の遺作「...

巨匠たちに愛された銀幕女優・香川京子が語る黒澤明監督の遺作 「自然に、肩の力を抜いてやれた好きな作品」BS12で『まあだだよ』ほか5月放送!

全国無料放送のBS12トゥエルビ(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長:森内譲)で放送中の月曜スペシャル「銀幕の大女優~BS12人の女~」の5月香川京子作品特集に寄せられた、本人のコメントを発表致します。


1.香川京子コメント BS12 トゥエルビ「銀幕の大女優~BS12人の女~」の放送に寄せて
 今回放映される3本は、どれも私にとってすごく大切な作品なので、とても嬉しく思っています。BS12の視聴者の方に、ぜひ、この3作品をご覧いただき、私が一緒にお仕事をすることができた日本映画の巨匠たちの名作を楽しんでいただければ、と心から願っております。

■溝口健二監督『近松物語』~女優を続けることができたのは、この作品のおかげ~
 演技を何度もやり直しをさせられて、死にたくなるほど苦しみました。監督さんはどこがダメと具体的に指導されるのではなく、ただ「反射してますか?」とおっしゃるだけなんです。
 でも、今振り返ると、あのとき、相手の言葉や動作に反射をするという、芝居の根本を教えていただいたんですね。その後、女優を続けることができたのは、この作品に出会ったおかげだと思っています。

■成瀬巳喜男監督『おかあさん』~女優として初めてプロ意識を持った思い出の作品~
 田中絹代さんが演じる下町のクリーニング店のお母さんを支える長女役でした。田中さんとの共演からたくさんのことを学びましたし、自分はこういう明るい庶民的な娘役が合っているのかな、と女優として初めてプロ意識を持った思い出の作品です。

■黒澤明監督『まあだだよ』~自然に、肩の力を抜いてやれた好きな作品~
 5本目の黒澤作品です。『どん底』や『赤ひげ』など、それまでの4作は、異常な環境に置かれた役で、『まあだだよ』が一番私らしい役でした。でも、監督さんからのご注文が一切なかったので、自分で考えてやらなきゃいけなかった。ふだん家事をやっていなければ無理でしたね。家事をやっていてよかったと思いました。
 黒澤監督の遺作になってしまったのは本当に残念ですが、「自然に」と言われたように、肩の力を抜いてやれたという好きな作品です。


2. 「月曜スペシャル『銀幕の大女優~BS12人の女~』」番組概要
【番組概要】

毎週月曜よる7時から。日本映画史を彩った大女優12人の出演作を月替わりで放送。「銀幕女優の美しさ」にスポットを当てた名作・佳作をお届けします。5月は香川京子特集。
・番組ウェブサイト http://www.twellv.co.jp/event/getsuyou-sp/
【放送作品】
・『近松物語』5月1日(月)よる7時から
 恋愛の悲しさを描いて不滅の光芒を放つ近松門左衛門の名作が、世界の名匠溝口によりよみがえる。
 監督:溝口健二 出演:長谷川一夫、香川京子、南田洋子、進藤英太郎、小沢栄、菅井一郎ほか
・『おかあさん』5月8日(月)よる7時から
 戦災で焼け出された洗濯屋一家の母が、娘二人と甥を抱え、女手一つで慣れぬ店を切り回す。
 監督:成瀬巳喜男 出演:田中絹代、片山明彦、香川京子、岡田英次、沢村貞子ほか
・『まあだだよ』5月15日(月)よる7時から
 内田百けん(※)先生とその門下生たちとの心温まる交流を描く、巨匠・黒澤明の最後の監督作品。
 脚本・監督:黒澤明 出演:松村達雄、香川京子、井川比佐志、所ジョージ、油井昌由樹、寺尾聰ほか

(※「けん」は門がまえの中に月)


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