「予防歯科(※1)」に関する意識調査 セルフケア・プロケアの両輪で予防歯科行動が“一歩前進” ― 生活者の歯科医師に対する苦手意識が減少 ―
ライオン株式会社(代表取締役社長・濱 逸夫)は、2017年5月に全国の15歳~69歳の男女1,200名を対象とした「予防歯科に関する意識調査」と、歯科医師100名を対象とした「歯科医院における予防歯科実態調査」を実施しました。その結果、日々、自分で行うセルフケアと歯科医師によるプロケアの両輪で推進される予防歯科への意識が、双方で高まっていることがわかりました。
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図1
<調査概要>
(1) 予防歯科に関する意識調査
調査対象:15~69歳男女 1,200人(男性600人、女性600人)
対象条件:現在自宅(又は職場等)で歯みがき関連アイテムを使用し、
かつ直近3年間で歯科通院経験のある人
調査方法:インターネット調査
調査期間:2017年5月2日~8日
*集計・分析は、総務省統計局の2015年6月1日時点での全国の人口構成比を基準に性、年代でウェイトバックを実施。
(2) 歯科医院における予防歯科実態調査
調査対象:歯科医師 100人
対象条件:歯科医院・クリニックの開業歯科医(院長)で、
「審美歯科」が専門でない、かつ「予防歯科」を
診療科目にしている歯科医師
(疾患の治療といった対症療法だけでなく、
予防医学的アプローチで診療している歯科医師を含む)
調査方法:インターネット調査
調査期間:2017年5月2日~9日
(※1) 自分で行う「セルフケア」と歯科医師に診てもらう「プロケア」の両方で、ムシ歯などの口腔内トラブルを事前に防ぐことを指します。予防歯科における「プロケア」は、「定期健診」や「フッ素塗布」、「歯垢・歯石除去(スケーリング)」、「口腔内細菌チェック」等、口腔内トラブルを未然に防ぐ予防行動を指しており、「ホワイトニング」や「歯科矯正」「インプラント」といった「審美目的」の行動は含みません。
<調査結果>
1.生活者のオーラルケアにかける時間、アイテムはともに増加
・現在、予防歯科に取り組んでいる人は約5割。2013年(※2)と比較して22.4%増加。
・過去1~2年の間でオーラルケアにかける時間とタイミングが増えた人は約3割。
・約2割の人は、使用する歯みがき関連アイテムが「増えた」と回答。中でも歯間ケアアイテム、洗口剤(デンタルリンス)の使用者が増加。
・歯間ケアアイテムと洗口剤(デンタルリンス)の使用率は、2013年(※2)と比較し8%以上増加。
2.歯科医師は、丁寧な説明や“褒め”を意識
・9割以上の歯科医師が、予防歯科は「現在よりもっと重要なものになる」と回答。歯科医師の7割以上が、「歯の状態や治療方針をわかりやすく説明すること」を、6割以上が「きちんとセルフケアが出来るよう指導すること」を心がけている。
3.生活者の歯科医師に対するイメージは、セルフケア方法の指導の定着で好転
・生活者の37.9%は、歯科医院に対し「治療だけでなくセルフケアの方法を指導してくれるようになった」と回答。歯科医師の41.0%がセルフケア方法の指導を意識。
・2013年(※2)と比較し歯科医師(歯科医院)に対するイメージが好転し、苦手意識が減少。7割以上の人が「親身になってくれる」と回答し、「頼れるパートナー」と感じている。
(※2)「予防歯科実態に関する調査」15~69歳男女1,200人、インターネット調査、2013年11月22日~12月10日、ライオン調べ
1.生活者のオーラルケアにかける時間、アイテムはともに増加
・現在、予防歯科に取り組んでいる人は約5割。2013年と比較し22.4%増加。
現在の予防歯科への取り組みに関して聞いたところ、48.6%が取り組んでいる(「非常に取り組んでいる~やや取り組んでいる」と回答した人)と回答しました。2013年と比較し、取り組んでいる人が22.4%増加しました(図1)。
◆図1 「予防歯科」という考え方について、現在どの程度取り組んでいますか。(1つだけ)
https://www.atpress.ne.jp/releases/131412/img_131412_1.jpg
・過去1~2年の間でオーラルケアにかける時間とタイミングが増えた人は約3割。
過去1~2年の間で、1日のオーラルケアにかける時間とタイミングの変化については、約3割が「増えた(かける時間、タイミングともに増えた~かける時間のみ増えた)」と回答した一方で、「減った(かける時間、タイミングともに減った~かける時間のみ減った)」と回答した人は1割以下でした(図2)。
◆図2 あなたの1日にオーラルケアにかける時間、タイミングは、ここ1~2年とそれより前を比較して変化したと思いますか。(1つだけ)
https://www.atpress.ne.jp/releases/131412/img_131412_2.jpg
・約2割の人は、使用する歯みがき関連アイテムが「増えた」と回答。
過去1~2年の間で、使用する歯みがき関連アイテムが「増えた人」は21.0%(図3)で、増えたアイテムは、「歯間ブラシ(54.5%)」、「洗口剤(デンタルリンス)(36.1%)」、「糸巻きタイプのデンタルフロス(20.2%)」と、歯間ケアアイテム、洗口剤などハブラシと併用するアイテムでした(図4)。「減った人」は2.6%でした。
◆図3 あなたが普段ご自宅や職場等で使っている歯みがき関連アイテムは、ここ1~2年とそれより前を比較して変化したと思いますか。(1つだけ)
◆図4 増えた歯みがき関連アイテムをすべて選んでください。(いくつでも)※TOP5
https://www.atpress.ne.jp/releases/131412/img_131412_3.jpg
・歯間ケアアイテムと洗口剤(デンタルリンス)の使用率は、2013年と比較し8%以上増加。
歯間ケアアイテムと洗口剤の使用率は、2013年と比較し「歯間ブラシ」は25.8%→45.4%、「洗口剤(デンタルリンス)」は22.7%→31.8%、「糸巻きタイプのデンタルフロス」は9.7%→17.9%と、全て8%以上増加していることがわかりました(図5)。
◆図5 現在ご自宅(又は職場等)で使っている歯みがき関連アイテムをすべて選んでください。(いくつでも)
https://www.atpress.ne.jp/releases/131412/img_131412_4.jpg
2.歯科医師は、丁寧な説明や“褒め”を意識
・9割以上の歯科医師が、予防歯科は「現在よりもっと重要なものになる」と回答。
歯科医師の7割以上が、「状態や治療方針をわかりやすく説明すること」を、6割以上が「きちんとセルフケアが出来るよう指導すること」を心がけている。
歯科医師自身の医院・クリニックでの予防歯科に対しては、「ここ数年で重要性が増している(98.0%)」、「以前より取り組みを強化している(97.0%)」、「現在よりもっと重要なものになる(97.0%)」と、意識が高まっており、将来も取り組みを強化していくことがわかりました(図6)。
◆図6 あなたの医院・クリニックでの「予防歯科」に対しての考え方について、どちらが適切だと思いますか。(1つだけ)
https://www.atpress.ne.jp/releases/131412/img_131412_5.jpg
歯科医師が、患者に対して心がけていることや、スタッフに指導していることを聞いたところ、「状態や治療方針をわかりやすく説明すること(73.0%)」、「きちんとセルフケアができるよう指導すること(60.0%)」と、患者とのコミュニケーションを重視するとともに、予防歯科に取り組む意識の高まりがうかがえます(図7)。
◆図7 患者さんに対して自らが心がけたり、スタッフに指導したりしていることはありますか。(いくつでも)
https://www.atpress.ne.jp/releases/131412/img_131412_6.jpg
また、歯科医院で歯科医師や歯科衛生士が患者と話す内容を聞いたところ、「患者の歯の健康状態を丁寧に説明する(71.0%)」、「患者の歯の状態やセルフケアの実践について良い点や、出来ている点を褒める(58.0%)」、「患者の歯の状態に合わせて、必要なセルフケアを教える(57.0%)」と、丁寧な説明と指導と評価を意識していることがわかりました。患者のセルフケアへのモチベーションを維持するための具体的な声かけの内容は、「出来ているところを褒め、出来ていないところを指摘する」や「上達しているところを示す」など、“褒める”ことを積極的に行なっていることがわかりました。
一方生活者も、歯科医院から丁寧な説明を受けていることを実感しており、“褒め”や“セルフケアの指南”についても、約3割が感じています(図8)。
◆図8 歯科医師/あなたの医院・クリニックで歯科医師/歯科衛生士が患者さんと話す内容は何ですか。(いくつでも)
生活者/歯科医師/歯科衛生士との会話について、あてはまるものすべてをお答えください。(いくつでも)
※歯科医師調査TOP5
https://www.atpress.ne.jp/releases/131412/img_131412_7.jpg
3.生活者の歯科医師に対するイメージは、セルフケア方法の指導の定着で好転
・生活者の約4割は、歯科医院に対し「治療だけでなくセルフケアの方法を指導してくれるようになった」と回答。歯科医師の約4割もセルフケア方法の指導を意識。
生活者は最近の歯科医院の変化について、「治療だけでなくセルフケア(予防)の方法などを指導してくれる」と感じている人が4割近くにのぼり、歯科医師の回答と大差がないことから、歯科医師が「治療」に加えて、「予防の指導」も重視しており、生活者自身の実感につながっていることがうかがえます(図9)。
◆図9 生活者/あなたにとって最近の歯科医院は変わってきたと思いますか。(3つまで)
歯科医師/あなたの医院・クリニックではここ3年で変わってきたと思いますか。(3つまで)
※生活者TOP5
https://www.atpress.ne.jp/releases/131412/img_131412_8.jpg
・歯科医師(歯科医院)に対するイメージは2013年と比較して好転し、苦手意識が減少。7割以上の生活者が「親身になってくれる」と回答し、「頼れるパートナー」と感じている。
生活者が歯科医師(歯科医院)に持つイメージは、2013年と比較すると「親身になってくれる」が63.0%→72.9%、「心地よい」が33.9%→40.7%と、好転していることがわかりました(図10)。歯科医師(歯科医院)のイメージが変化した理由は、「親身に向き合ってくれるから」「患者の言うことにしっかり耳を傾けてくれる」などが挙げられ、治療や指導でのコミュニケーションにより、生活者の歯科医師(歯科医院)に対するイメージが好転したと推察されます。
◆図10 あなたにとって、歯科医師(歯科医院)のイメージを表す言葉として、どちらが適切だと思いますか。(1つだけ)
※2013年調査と差異の大きいものTOP2
https://www.atpress.ne.jp/releases/131412/img_131412_9.jpg
生活者にとって歯科医師がどのような存在かを聞いたところ、2013年と比較して「見ず知らずの他人(23.9%→19.2%)」、「嫌いな人・苦手な人(14.0%→9.3%)」といったネガティブなイメージが減少し、「頼れるパートナー(17.2%→19.2%)」が増加しました。日々のセルフケアと歯科医師によるプロケアの両輪で推進する予防歯科において、生活者と歯科医師のより良好な関係が築かれていると推察できます(図11)。
◆図11 あなたにとって、歯科医師はどのような存在ですか。(いくつでも)
https://www.atpress.ne.jp/releases/131412/img_131412_10.jpg
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