SHIFTがアジャイル開発に関する実態調査を実施 約7割の企業がアジャイルを導入 識者不足による組織全体への適応が課題
2017.08.03 14:00
ソフトウェアテストの株式会社SHIFT(本社:東京都港区/代表取締役社長:丹下 大、東証マザーズ:3697、以下 SHIFT)は、システム開発を行うIT関連企業85社(※1)を対象に、「アジャイル開発に関する実態」についてWebアンケート調査(調査期間:2017年4月13日~5月12日)を実施しました。
(※1):当社が独自に調査し、回答いただいた企業数。
アジャイル開発に関する実態調査 図1 取り組み状況
◆調査について
<調査サマリー>
1.約7割(68%)の企業がアジャイル開発に取り組んでいます。小規模企業(※2)は約6割(58%)が2~4年前からアジャイルを導入している一方、大企業(※3)は導入して1年未満の企業が約半数(45%)と、ここ1,2年で活用の取り組みが本格化しています。(図1、図2)
図1: https://www.atpress.ne.jp/releases/133902/img_133902_2.png
図2: https://www.atpress.ne.jp/releases/133902/img_133902_3.png
2.開発導入の契機としては、ビジネス要求が早まりそれに対応するため(72%)。(図3)
図3: https://www.atpress.ne.jp/releases/133902/img_133902_4.png
3.約7割(68%)の企業がアジャイルを導入している(上述)ものの、約6割(63%)の企業において、アジャイルに取り組んでいるのはわずか一部(組織の25%以下の割合)にとどまっています。(図4)(※4)
図4: https://www.atpress.ne.jp/releases/133902/img_133902_5.png
4.早くから取り組みを開始していた企業において、組織全体への浸透に至っていない原因に、アジャイルに対する理解度が組織全体を見るとばらつきがある、もしくは識者がほとんどいないため、アジャイル開発に求めていた効果や結果が出ていないという課題があると見受けられます。(図5、図6)
図5: https://www.atpress.ne.jp/releases/133902/img_133902_6.png
図6: https://www.atpress.ne.jp/releases/133902/img_133902_7.png
5.具体的な主な悩みとして、主に以下が挙がっています。(図7)(※5)
・テストの自動化やビルドの自動化等、開発スピードを上げるための施策が上手く回っていない。
・様々なプラクティスがあるものの、アジャイルに関する知見が少ないことにより、自社にとって最適なプラクティスの確立ができていない(特に最近取り組みを始めた企業)。
図7: https://www.atpress.ne.jp/releases/133902/img_133902_8.png
<考察>
アジャイル開発の取り組みが組織内に浸透できない理由としては、アジャイルプロセスのコーチングを担うスクラムマスターや、アジャイルプロセスにおけるテストやCI(継続的インテグレーション)、CD(継続的デリバリー)等の知識をもった担当者の不足がボトルネックになっていると推察されます。アジャイル開発を成功させる秘訣は、このようなボトルネックを組織全体で解消できるような取り組みを実践することと考えます。
(※2):小規模企業 従業員数1~100名
(※3):大企業 従業員数1,000名以上
(※4)および(※5):株式会社SHIFT主催「アジャイル開発セミナー」会場アンケート結果による(p.4 調査概要参照)
<調査結果>
1.アジャイル開発に取り組んでいる企業は約7割(68%)
小規模企業は約6割(58%)が2~4年前からアジャイルを導入している一方、大企業は、導入して1年未満の企業が半数以下(45%)を占めていることから、ここ1~2年で活用の取り組みが本格化したことが分かります。
2.開発導入の契機は、「ビジネス要求のスピードに対応するため」が約7割(72%)
アジャイル開発導入のきっかけは、「ビジネス要求が早まりそれに対応するため」(72%)、「市場・技術的なリスクを削減するため」(28%)、Time to Marketの短縮を実現するため」(27%)となっています。
3.アジャイルに取り組んでいるのはわずか一部(組織の25%以下)(63%の企業が回答)(図4)
アジャイル開発の浸透度合いは、約7割(68%)の企業がアジャイルを導入しているものの(上述)、アジャイルに取り組んでいるのはわずか一部(組織の25%以下の割合)に限定されているとの回答が約6割(63%)に及んでいます。早くから取り組みを開始した企業においても、組織全体への浸透には至っていない状況が浮き彫りになっています。
4.アジャイルの取り組みで発生している課題:「部署やチームによって理解や成熟度が異なる」が第一位
早くから取り組みを開始していた企業においても、組織全体への浸透に至っていない原因のひとつに、アジャイルに対する理解度が組織全体を見るとばらつきがある、もしくは識者がほとんどいないため、アジャイル開発に求めていた効果や結果が出ていないという課題があると推察されます。(図5,図6)
5.アジャイルやDevOpsを成功させるために、より深く情報を知りたいこと:「見える化や透明化」が第一位
一部のチームを除いては、テストの自動化やビルドの自動化等、開発スピードを上げるための施策が上手く回っていないといった声や、最近取り組みを始めた企業では、アジャイルとはあくまでも概念であるため、様々なプラクティスがあるものの、アジャイルに関する知見が少ないことにより、自社にとって最適なプラクティスの確立ができていない様子が伺えます。
本調査のより詳細なレポートは、以下よりダウンロードいただけます。
■アジャイル開発に関する実態調査レポート「SHIFTアジャイル開発白書 2017」:
http://info.shiftinc.jp/l/320281/2017-08-02/2ws38
■調査概要
<調査1>
実施対象 :システム開発を行うIT関連企業の方
実施方法 :Webアンケート
調査期間 :2017年4月13日~5月12日
有効回答社数:85件
<調査2>
実施対象 :システム開発を行うIT関連企業の方
実施方法 :株式会社SHIFT主催「アジャイル開発セミナー」会場アンケート
調査期間 :2017年6月8日
有効回答数:33件
◆株式会社SHIFT 会社概要
株式会社SHIFTは「すべてのソフトウェアにMade in Japanの品質を」をコーポレートビジョンとする、ソフトウェアテストの専門企業です。国内5兆円の市場規模を持ちながら、同業他社はわずか数社というブルーオーシャン市場において、金融機関等のエンタープライズ領域におけるミッションクリティカルな基幹システムから、ECサイト、スマートフォン向けのアプリ・ゲーム検証まで幅広い分野のお客様に対する品質保証サービスを主力事業としています。また、事業運営において培ったノウハウを用いた教育システム「ヒンシツ大学」の提供や、ソフトウェア開発における円滑なテスト業務の運営や不具合の発生を予防する開発工程の仕組化、構築援助等、ソフトウェア開発の下流までを視野に入れたコンサルティングをはじめとする開発プロジェクト支援サービスも各種実施しています。
会社名 :株式会社SHIFT(特許第5787404号)
代表取締役社長:丹下 大
設立 :2005年9月
事業内容 :ソフトウェアの品質保証、テスト事業
webサイト :コーポレートサイト http://www.shiftinc.jp/
サービスサイト http://softwaretest.jp/
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