日本最大規模となる保険金サービス拠点への 「AI音声認識システム」の導入
~音声ビッグデータを活用した独自AI開発~
2017.08.14 14:00
損害保険ジャパン日本興亜株式会社(社長:西澤 敬二、以下:「損保ジャパン日本興亜」)は、全国約300箇所(約1万席)の保険金サービス拠点(※)において、NTTコミュニケーションズ株式会社(代表取締役社長:庄司 哲也)が構築する音声認識技術を活用した「AI音声認識システム」を2018年2月1日から導入します。
これにより、保険金サービスの一層の品質向上と業務効率化を実現します。
※事故受付から保険金のお支払いまでのお客さま対応を行うサービス拠点をいいます。
1.導入の背景
損保ジャパン日本興亜の保険金サービス部門では、以下の課題を解決するための有効な手段として、また将来の保険金サービスのさらなる高度化につなげるため、「AI音声認識システム」の導入を決定しました。
(1)入力業務などの事務の極小化による効率化とお客さま対応の時間創出
(2)電話対応のきめ細かい品質チェックによるお客さま対応の品質向上
(3)事故対応から得られる膨大な音声データを有効活用し、
人工知能(AI)を駆使した圧倒的な品質向上と新サービスの開発
2.システムの概要
(1)システム構築会社
NTTコミュニケーションズ株式会社
(2)主な機能
<1>音声マイニングシステムとしてNTTグループのAI関連技術「corevo(R)
(コレボ)(※)」を活用した「ForeSight Voice Mining」を採用し、お客さまと
の通話内容をリアルタイムかつ高精度で音声データ化したうえで、さらに音声
データをテキストデータ化します。
※「corevo(R)」は、日本電信電話株式会社の商標です。
<2>データ化した音声をもとに、キーワードによる音声抽出や再生、「NG
ワード」登録によるアラート、リアルタイムモニタリング、感情分析機能による
応対品質の分析を行います。
3.期待する導入効果
(1)業務効率化
通話内容のテキスト化により、対応内容の記録にかかる時間を削減し、お客さま
対応の時間を創出します。さらに次のステップとして両社共同で自動要約機能の
開発を目指します。
(2)品質向上
チェック業務の効率化・対応内容の分析など、品質チェック業務の高度化を
図ることができ、一層のお客さま評価向上につなげます。
(3)AI開発へ向けたビッグデータ活用
音声・テキストデータを蓄積のうえ分析・活用し、品質・効率の圧倒的な向上を
目指すためのAI開発に着手します。
4.今後について
将来のAI開発へ向け、2017年7月に両社共同のプロジェクトチームを発足
させました。プロジェクトチームにおいては、高品質な電話対応サービスを行う
社員のノウハウと、過去の高品質な電話対応記録をビッグデータ解析して得られ
る、優れた対応に共通する特徴(アルゴリズム)を融合し、最高レベルのお客さま
対応を行うAIモデルの研究に着手します。
損保ジャパン日本興亜は本システム導入を機に、品質・効率の圧倒的な向上を
図り、 お客さまへのサービスを一層強化していきます。
以上