「風穴サミット」日本最大級規模を誇る信州小諸で開催 “繭糸(まゆ)と風穴(ふうけつ)の深い関係とは?”
~ 300年以上使い続けられている冷風穴を身近に体験 ~
第4回全国風穴サミットin信州小諸実行委員会(実行委員長:大西 崇弘)は、2017年9月2日・3日に長野県小諸市において、「神々のいる風穴」と題し全国風穴サミットを開催します。
今回で第4回を迎える風穴サミットは、2014年の第1回が長野県大町市、第2回が島根県出雲市、第3回が長野県上田市で開催され、これまでに全国から数多くの風穴ファンが参加しています。
風穴とは、いわば自然を利用した冷蔵庫。冬場に冷却された岩石と、春から夏に地下の隙間に残る氷が溶けて冷たさを保つしくみです。夏、実際に風穴の近くに立つと岩屑のすき間から冷気が吹き出してくるのには驚かされます。こうした冷風穴と呼ばれる風穴は、電気が未発達で冷蔵庫の無い時代に、食料やお酒、氷などを貯蔵することに利用されていました。当時の文献によれば小諸風穴の3月~9月における風穴内の温度は、最高が摂氏6.1度、最低がマイナス0.6度、湿度は88~90%と安定していました。
■お殿様にも献上された風穴の氷
今も現役として活躍しているのが小諸市にある「氷風穴」。1年中、気温と湿度の差が少ないことから、穀物や漬物、野菜や果物、清酒などを入れて現在も使い続け、地元の方が風穴を大切に保存しています。
「江戸の元禄時代から300年以上も使い続けている風穴は、日本中で小諸市の氷風穴だけです」と日本の風穴を数多く調べている清水 長正・駒澤大学講師は語ります。
小諸市の氷地区に風穴が発見されたのは元禄年間で、貯蔵しておいた氷を夏に取り出し、当時の藩主に献上していた記録が残っています。そして、製氷販売業は昭和40年代まで続いていました。風穴を管理・利用してきた近隣の集落を、いまでも「氷」地区と呼んでいるのも頷けます。
■風穴がもたらした「糸のまち」小諸
小諸では、明治8年(1875年)ごろから、蚕種(蚕の卵)を預かって風穴で貯蔵していました。風穴の低温を利用することで、孵化の時期を調整。それまで、1年に1回しか飼育できなかった蚕が、年に5~6回の養蚕ができるようになり、生糸の大量生産が可能になりました。
こうした風穴の活用も大きく貢献し、小諸市は「糸のまち」とも呼ばれるほど、養蚕が盛んな町に成長しました。そして、世界遺産である富岡製糸場とも、蚕種のやりとり、技術面・人材面の交流でも深くかかわっていました。
■日本一の規模を誇った小諸の風穴
蚕種貯蔵として利用されていた当時、風穴の実績を量る単位は「枚」。これは、蚕の卵(種)が産み付けられた「蚕種紙」をどれだけ貯蔵できるかを表していました。「全国風穴調(明治42年)」によると、小諸の風穴は、蚕種紙取扱い量(貯蔵高3年累計)で日本一。小諸風穴76万枚、氷風穴42万枚と、群馬県の富岡製糸場の荒船風穴の16万枚を大きく超えていました。
風穴の数としては、小諸市の大久保・氷地区を中心に14も点在していました。そして現在でも、「北海道から鹿児島まで三百基の風穴が確認できるうち、これほど初期の状態を保っているのは数少ない」と専門家からも注目されています。
■第4回全国風穴サミットin信州小諸 開催概要
URL : http://komoro.link/fuuketu/
期日: 平成29年(2017)9月2日(土)・3日(日)
場所: 2日(土)小諸市市民交流センター(こもろプラザ) ステラホール
3日(日)(体験ツアー)氷風穴、小諸城址懐古園、
北国街道小諸宿の名所見学
<内容>
・9月2日(土) こもろ風穴まつり(終日イベント)9:00~17:00 ◎入場無料
特別展1「小諸風穴群 蚕種貯蔵所の史料展」
特別展2「絹の魅力展」
パネル展示(全国から風穴の研究成果を発表)
体験コーナー(「座繰り体験」「葉染め体験」など)
出展ブース(「繭クラフト細工」「書籍販売」「繭と糸と着物展」など)
お土産販売コーナー(桑の実ジュース販売など)
シンポジウムの様子を場外ライブ上映(13:30~)
・9月2日(土) 氷風穴行き無料バス運行(24名×2便)
※定員に達したため締め切りましたが、自車での取材は可能です。
1便 こもろプラザ発9:00~氷区入口下車9:20
~風穴入り口駐車場(布引林道)発10:40~こもろプラザ着11:00
2便 こもろプラザ発9:40~氷区入口下車10:00
~風穴入り口駐車場(布引林道)発11:20~こもろプラザ着11:40
・9月2日(土) シンポジウム ◎参加費2,000円 ◎募集定員150名
※定員に達したため締め切りましたが、取材は可能です。
8:30~13:30 受付時間
13:00 開場
13:30 第一部 開演
13:50 基調講演(1)
「信州小諸・氷風穴周辺の地形と冬季の温湿度観測」
清水 長正氏(駒澤大学講師)
14:30 基調講演(2)
「信州のシルクは欧米で「ストッキング」になっていた」
鴇田 章氏(絹とアンティークストッキング収集研究家)
15:25 第二部 開演
15:30 事例報告(1) 「風穴風の不思議とその理由」
曽根 敏雄氏(北海道大学低温科学研究所)
15:50 事例報告(2) 「氷風穴のあゆみ」
前田 富孝氏(氷風穴の里保存会 会長)
荒木 貴志氏(一社)長野県建築士会 佐久支部 青年女性委員会
16:10 ステージアトラクション
(1) 第23回小諸・藤村文学賞 最優秀賞発表(朗読:小諸図書館)
(2) ミニコンサート(演奏:コピーヌクラブ)
16:40 閉会
・9月2日(土) 懇親会 ◎参加費4,000円(飲食付き) ◎定員200名 ◎要予約
18:00~20:00 懇親会 会場:ベルウィンこもろ
・9月3日(日) こもろ観光局企画 風穴体験バスツアー
「氷地区風穴見学と小諸市内名所旧跡めぐりツアー」
◎参加費4,000円
◎定員Aコース26名 こもろプラザ9:00発13:30解散
◎要予約
Aコース:糸のまち・こもろ歴史歩きと風穴見学
◎旅行代金 大人 お一人4,000円
(昼食和食付、募集人員26名、最少催行人員15名)
※残席Aコースのみ2名(8月22日現在)
*旧北国街道沿いに在る、歴史ある味噌販売所、寺院、
旧製糸工場などと風穴をガイドが同行しご案内いたします。
ただし、案内ガイドは同行いたしますが、
添乗員は同行いたしません。
※シンポジウムやバスツアーその他のお申し込みは、定員に達し次第、早めに終了する場合がありますので、あらかじめご了承ください。
■長野県小諸市とは
長野県小諸市は、人口42,723人(2017年7月1日現在)。雄大な浅間山の南斜面に広がり、市の中央部を千曲川が流れる詩情豊かな高原都市です。
東京から約150km。車で2時間半・電車で約1時間半とアクセス抜群です。軽井沢町からは車で約30分です。
今回で第4回を迎える風穴サミットは、2014年の第1回が長野県大町市、第2回が島根県出雲市、第3回が長野県上田市で開催され、これまでに全国から数多くの風穴ファンが参加しています。
風穴とは、いわば自然を利用した冷蔵庫。冬場に冷却された岩石と、春から夏に地下の隙間に残る氷が溶けて冷たさを保つしくみです。夏、実際に風穴の近くに立つと岩屑のすき間から冷気が吹き出してくるのには驚かされます。こうした冷風穴と呼ばれる風穴は、電気が未発達で冷蔵庫の無い時代に、食料やお酒、氷などを貯蔵することに利用されていました。当時の文献によれば小諸風穴の3月~9月における風穴内の温度は、最高が摂氏6.1度、最低がマイナス0.6度、湿度は88~90%と安定していました。
■お殿様にも献上された風穴の氷
今も現役として活躍しているのが小諸市にある「氷風穴」。1年中、気温と湿度の差が少ないことから、穀物や漬物、野菜や果物、清酒などを入れて現在も使い続け、地元の方が風穴を大切に保存しています。
「江戸の元禄時代から300年以上も使い続けている風穴は、日本中で小諸市の氷風穴だけです」と日本の風穴を数多く調べている清水 長正・駒澤大学講師は語ります。
小諸市の氷地区に風穴が発見されたのは元禄年間で、貯蔵しておいた氷を夏に取り出し、当時の藩主に献上していた記録が残っています。そして、製氷販売業は昭和40年代まで続いていました。風穴を管理・利用してきた近隣の集落を、いまでも「氷」地区と呼んでいるのも頷けます。
■風穴がもたらした「糸のまち」小諸
小諸では、明治8年(1875年)ごろから、蚕種(蚕の卵)を預かって風穴で貯蔵していました。風穴の低温を利用することで、孵化の時期を調整。それまで、1年に1回しか飼育できなかった蚕が、年に5~6回の養蚕ができるようになり、生糸の大量生産が可能になりました。
こうした風穴の活用も大きく貢献し、小諸市は「糸のまち」とも呼ばれるほど、養蚕が盛んな町に成長しました。そして、世界遺産である富岡製糸場とも、蚕種のやりとり、技術面・人材面の交流でも深くかかわっていました。
■日本一の規模を誇った小諸の風穴
蚕種貯蔵として利用されていた当時、風穴の実績を量る単位は「枚」。これは、蚕の卵(種)が産み付けられた「蚕種紙」をどれだけ貯蔵できるかを表していました。「全国風穴調(明治42年)」によると、小諸の風穴は、蚕種紙取扱い量(貯蔵高3年累計)で日本一。小諸風穴76万枚、氷風穴42万枚と、群馬県の富岡製糸場の荒船風穴の16万枚を大きく超えていました。
風穴の数としては、小諸市の大久保・氷地区を中心に14も点在していました。そして現在でも、「北海道から鹿児島まで三百基の風穴が確認できるうち、これほど初期の状態を保っているのは数少ない」と専門家からも注目されています。
■第4回全国風穴サミットin信州小諸 開催概要
URL : http://komoro.link/fuuketu/
期日: 平成29年(2017)9月2日(土)・3日(日)
場所: 2日(土)小諸市市民交流センター(こもろプラザ) ステラホール
3日(日)(体験ツアー)氷風穴、小諸城址懐古園、
北国街道小諸宿の名所見学
<内容>
・9月2日(土) こもろ風穴まつり(終日イベント)9:00~17:00 ◎入場無料
特別展1「小諸風穴群 蚕種貯蔵所の史料展」
特別展2「絹の魅力展」
パネル展示(全国から風穴の研究成果を発表)
体験コーナー(「座繰り体験」「葉染め体験」など)
出展ブース(「繭クラフト細工」「書籍販売」「繭と糸と着物展」など)
お土産販売コーナー(桑の実ジュース販売など)
シンポジウムの様子を場外ライブ上映(13:30~)
・9月2日(土) 氷風穴行き無料バス運行(24名×2便)
※定員に達したため締め切りましたが、自車での取材は可能です。
1便 こもろプラザ発9:00~氷区入口下車9:20
~風穴入り口駐車場(布引林道)発10:40~こもろプラザ着11:00
2便 こもろプラザ発9:40~氷区入口下車10:00
~風穴入り口駐車場(布引林道)発11:20~こもろプラザ着11:40
・9月2日(土) シンポジウム ◎参加費2,000円 ◎募集定員150名
※定員に達したため締め切りましたが、取材は可能です。
8:30~13:30 受付時間
13:00 開場
13:30 第一部 開演
13:50 基調講演(1)
「信州小諸・氷風穴周辺の地形と冬季の温湿度観測」
清水 長正氏(駒澤大学講師)
14:30 基調講演(2)
「信州のシルクは欧米で「ストッキング」になっていた」
鴇田 章氏(絹とアンティークストッキング収集研究家)
15:25 第二部 開演
15:30 事例報告(1) 「風穴風の不思議とその理由」
曽根 敏雄氏(北海道大学低温科学研究所)
15:50 事例報告(2) 「氷風穴のあゆみ」
前田 富孝氏(氷風穴の里保存会 会長)
荒木 貴志氏(一社)長野県建築士会 佐久支部 青年女性委員会
16:10 ステージアトラクション
(1) 第23回小諸・藤村文学賞 最優秀賞発表(朗読:小諸図書館)
(2) ミニコンサート(演奏:コピーヌクラブ)
16:40 閉会
・9月2日(土) 懇親会 ◎参加費4,000円(飲食付き) ◎定員200名 ◎要予約
18:00~20:00 懇親会 会場:ベルウィンこもろ
・9月3日(日) こもろ観光局企画 風穴体験バスツアー
「氷地区風穴見学と小諸市内名所旧跡めぐりツアー」
◎参加費4,000円
◎定員Aコース26名 こもろプラザ9:00発13:30解散
◎要予約
Aコース:糸のまち・こもろ歴史歩きと風穴見学
◎旅行代金 大人 お一人4,000円
(昼食和食付、募集人員26名、最少催行人員15名)
※残席Aコースのみ2名(8月22日現在)
*旧北国街道沿いに在る、歴史ある味噌販売所、寺院、
旧製糸工場などと風穴をガイドが同行しご案内いたします。
ただし、案内ガイドは同行いたしますが、
添乗員は同行いたしません。
※シンポジウムやバスツアーその他のお申し込みは、定員に達し次第、早めに終了する場合がありますので、あらかじめご了承ください。
■長野県小諸市とは
長野県小諸市は、人口42,723人(2017年7月1日現在)。雄大な浅間山の南斜面に広がり、市の中央部を千曲川が流れる詩情豊かな高原都市です。
東京から約150km。車で2時間半・電車で約1時間半とアクセス抜群です。軽井沢町からは車で約30分です。
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