ウェラブル端末と「PORECT」で古典芸能の鑑賞を支援 聴覚障がい者向けの字幕支援サービスを国立能楽堂で実証実験
2017.09.28 09:30
株式会社クレステック(本社:静岡県浜松市、代表取締役社長:高林 彰、以下、クレステック)と公益財団法人 鎌倉能舞台(神奈川県鎌倉市、代表理事:石渡 徳一)は、2017年10月7日に「能を知る会(R) 東京公演」(会場:国立能楽堂)で、聴覚障がい者向け観劇支援の実証実験を行います。
字幕支援サービスは、クレステックが9月15日から販売開始した体験型コンテンツ配信サービス「PORECT(ポレクト)」に専用コンテンツを追加したもので、スマートグラス(エプソン製MOVERIO)上で動作します。
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■コンテンツの概要
背景が透過して見えるシースルー型のスマートグラスに詞章を表示することで、字幕つきの映画を楽しむように、舞台上の能楽を鑑賞いただけます。
詞章を見ながら能の舞を鑑賞するだけではなく、舞台横に設置される大型スクリーン上に映し出される字幕解説(現代語訳と英訳)と比較しながら、意味や趣きへの理解を深める効果が期待されます。
■実証実験の経緯
鎌倉能舞台は、45余年にわたり、世界文化遺産である能楽の普及に向けた「能を知る会(R)」を主催しています。初心者向けに舞台横に大型スクリーンを設置して字幕解説を表示したり、質疑応答コーナーを設けたりする等の取り組みを行っています。
かねてより聴覚障がいのある方々からは、字幕解説は詞章*の現代語訳ではなく、原文の状態で見たいとの要望が寄せられていました。
このようなご要望に応え、このたびクレステックと鎌倉能舞台のコラボレーションにより、聴覚障がい者の方々が、能楽をはじめとした古典芸能をストレスなく鑑賞できる環境作りに向け、実証実験を行うことになりました。
尚、本サービスは、「PORECT」に鎌倉能舞台が監修した専用コンテンツを搭載しています。
*詞章(ししょう)とは、能・謡曲・浄瑠璃などの演劇作品における文章のこと。
■実証実験の概要
当日は10名分の聴覚障がい者用の特別席を設け、実証実験にご協力いただきます。参加いただいた方々には、スマートグラスを無償で貸与して2時間半程度の上演で伝統芸能と先端技術のコラボレーションをご体験いただきます。詞章が表示されるのは、仕舞二手、狂言、能の合計4演目で、いずれも鎌倉能舞台が監修を担当します。上演後に、ご協力いただいた方々からのアンケートやインタビューを通じて、字幕支援サービスの完成度を高める予定です。
■将来の可能性
PORECTを活用した本サービスの展望として、カラー表示が可能なスマートグラス(エプソン製MOVERIO)の特性を利用した更なる付加価値の創出が考えられます。演者ごとに詞章の色分けを行ったり、画像や映像を解説資料に活用したりして、聴覚障がいの方々に限らず、すべての鑑賞者に付加価値を享受しながらの鑑賞を提供できるようになります。
さらに演劇の公演がない時には、観光客/見学者向けにスマートグラスを貸与し、観劇の疑似体験ツアーを実施することも可能となります。
■文中の表記について
・お客様名への敬称は、省略させていただきました。
・「能を知る会」は、公益財団法人鎌倉能舞台の登録商標です。
・PORECTは、株式会社クレステックの商品名です。
・その他の会社名および商品名は、各社の商号、商標または登録商標です。
■会社概要
商号 : 株式会社クレステック
代表者 : 代表取締役社長 高林 彰
所在地 : 静岡県浜松市東区笠井新田町676番地
設立 : 1984年9月
事業内容 : マニュアルをはじめ、さまざまなコンテンツの企画・開発から、
原稿執筆、翻訳、さらに印刷・キッティング、
再販代行まで一貫したサービスを世界規模で展開
資本金 : 2億1,540万円
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