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ABB、新設の大規模送電線網で中東各国を相互接続

2010.05.19 09:30

電力技術とオートメーション技術のリーディングカンパニーであるABBは、湾岸6カ国に大規模送電線を新設することで電力系統を連結し、エネルギーの利用効率を高めるという巨大プロジェクトにおいて主要な契約を受注していますが、その第1期工事において重要な役割を果たしました。


400kV GIS(ガス絶縁開閉装置)を備えた変電所(クウェート、アルズール)

湾岸地域の電力系統の相互接続は、ここ数年の最も重要な国際インフラプロジェクトのひとつです。2011年にプロジェクトが完了すると、大規模電源を有するクウェート、サウジアラビア、バーレーン、カタール、アラブ首長国連邦、オマーンの湾岸6カ国の送電線網が相互接続され、電源プールをより効率的に利用できます。
湾岸6カ国は、電力取引市場の開設が可能となり、長期的には地中海沿岸にリング状の送電網を形成してヨーロッパと北アフリカを接続します。

湾岸連系線プロジェクトは3段階で構成されますが、ABBは、総額約12億ドルを要する本プロジェクトの第1期工事(北グリッド)において重要な役割を果たしました。GIS(ガス絶縁開閉装置)を備えた最新鋭の変電所(サウジアラビアに3箇所、クウェート、バーレーン、カタールに各1箇所の計6箇所)の新設により、400kVで安全で高い信頼性で4カ国に送電することが可能となりました。

【湾岸連系線プロジェクト 地図】
http://www.atpress.ne.jp/releases/14781/2_2.jpg

湾岸連系線プロジェクトは3段階で構成されます。第1期(「北グリッド」)は完成済みで、UAEとオマーンとを接続する第2期(南グリッド)、北部網と南部網とを接続する第3期は第1期に比べて規模が小さいものです。ABBは第3期においてもガス絶縁開閉装置と分路リアクトルを提供します。(地図:湾岸協力会議相互接続局提供)


GISは、過酷な砂漠気候であるアラビア半島地域に最適なソリューションです。ABBはこの分野で、技術革新および製品開発の最先端を進んでいます。

ABBのGISは、コンパクトかつ頑強に設計されています。完全に金属カプセルに密閉され、その中に設置された設備は、外気の影響に耐え、砂漠のような厳しい条件に耐えることができます。高品質の機器により、最小限のメンテナンスと効率的な運用とを両立でき、稼働率と信頼性を改善しました。

ABBは、GISと分路リアクトルの技術および業界のリーダーであり、世界各地に1万ベイ以上のGISと1,000基以上のリアクトルを設置していますが、今回はおよそ2億5,000万ドルのソリューションを提供しました。これには、サウジアラビアとバーレーン島とを接続する400kVケーブルの電圧を安定にするための分路リアクトル17基があります。15基のリアクトルのうち2基は、定格300MVArという製作史上で最大容量を誇る三相リアクトルです。

ABBは、このような大規模のプロジェクトを実行し、お客様に満足いただくことができるだけの経験と経営資源とを持った、世界でも数少ない企業のうちの1社です。

ABBは、この地域における史上最大の建設ラッシュによる資材不足や、海抜50cmしかないクウェートの不安定な地盤などの課題に直面しました。また、数百トンもある変圧器やリアクトルの輸送のために、何本かの道路の拡張や補強工事を行う必要もありました。

今回の相互接続プロジェクトを可能にしたのは、ABBが過去50年間に培ってきた革新技術の数々です。HVDC(高電圧直流送電)やHVDC Light、FACTS(自由度の高い交流送電システム)、ガス絶縁変電所、ネットワーク管理システムなどの技術によって、国や地域の電力系統を相互に接続し、それらのエネルギー源をプール化して取引を可能とし、より効率的に利用できるようにしました。


■ABBについて ( http://www.abb.com/ )
ABBは、世界のおよそ100カ国に117,000人の従業員を擁する電力技術とオートメーション技術のリーディングカンパニーです。環境負荷を最低限に抑えながらお客さまの業務効率を最適化するソリューションの数々を、産業界と公益事業の皆さまに提供しています。


■ABB株式会社について ( http://www.abb.co.jp/ )
ABBの日本法人であるABB株式会社は、国内において電力およびオートメーション事業を、製造、販売、サービス分野にわたって展開しています。
また、ABBの日本国内における活動は、ABB株式会社と3つの合弁事業から構成されており、ABBジャパングループとして約700名の従業員、12都市にわたる販売/サービスネットワークを擁しています。

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