コイズミ緑橋ビルが大阪府の環境緑化関連表彰でトリプル受賞
2018.01.25 11:00
小泉産業株式会社(本社:大阪市中央区、社長:梅田 照幸)は、2017年3月末に竣工した「コイズミ緑橋ビル(通称:コイズミ照明R&Dセンター)」が、1月23日開催の「第11回おおさか優良緑化賞*1」表彰式におきまして、「大阪府知事賞」と「生物多様性賞」の両賞を受賞しましたのでお知らせいたします。
なお、受賞対象となりました「コイズミ緑橋ビル」は本賞と合わせまして、「みどりのまちづくり賞*2」における「ランドスケープデザイン部門奨励賞」、ならびに「おおさか環境にやさしい建築賞*3」における「事務所部門賞」を受賞し、大阪府などが主催する環境改善や緑化推進に関する表彰で、トリプル受賞となりました。
表彰名 :第11回おおさか優良緑化賞
受賞内容 :大阪府知事賞および生物多様性賞
表彰式開催日:2018年1月23日
表彰名 :第7回みどりのまちづくり賞
受賞内容 :ランドスケープデザイン部門奨励賞
表彰式開催日:2017年11月23日
表彰名 :平成29年度おおさか環境にやさしい建築賞
受賞内容 :事務所部門賞
表彰式開催日:2018年2月6日
■「コイズミ緑橋ビル」について
南側外観
コイズミ緑橋ビルは、照明事業会社であるコイズミ照明株式会社の研究開発拠点ながら、多様な「あかり」を追求する新あかり文化創造拠点「あかりの杜」をコンセプトに、吹き抜け空間による光の取り入れや、エネルギーの削減など最先端のテクノロジーを取り入れるなど環境と緑化に配慮した建物として、平成27年度第2回サステナブル建築物等先導事業(省CO2先導型)の「建築物(非住宅)/中小規模建築物部門*4」に採択されております。
同ビルは緑化した階段状の南面バルコニーと、建物中央の吹き抜け・開閉式トップライトによって、自然の光と気流を最大限に利用する構造を特長としています。建物北面にはダブルスキンのガラスカーテンウォール構造を採用し、高い断熱性と遮音性を確保しています。さらに、各フロアの照明制御には国際規格DALI(*)システムを導入。このシステムを軸に照明、空調、ブラインドを連携的に制御し、オフィスの快適性維持と省CO2の両立を実現します。
これらの施策や太陽光発電システムの採用などにより当センターの省CO2効果は、同等規模の建築物に比べCO2削減量208.2トン/年、CO2排出削減率43.2%と見込んでいます。
(*)DALIとはヨーロッパを中心として世界に広がる照明制御の国際規格
■受賞理由
1月23日の表彰式では(1)施設南側には階段状の緑化バルコニーが整備され、建物全体がみどりに覆われて周囲住民に良好な環境を提供している、(2)各フロアの窓越しに木々が見え、みどり豊かなオフィス環境が実現されている、(3)淀川水系に自生する樹種を中心に多様な樹種が植えられ、生物多様性が保たれているなど、高い評価をいただきました。
■コイズミ緑橋ビル建物概要
・所在地 :大阪市東成区東中本2丁目3番5号
・正式名称 :コイズミ緑橋ビル
・事業所名 :緑橋事業所
・通称 :コイズミ照明R&Dセンター
・代表電話 :06-6975-7120
・代表FAX :06-6975-7121
・R&Dセンター長:谷垣 正則(コイズミ照明専務取締役)
・敷地面積 :1,466.41平方メートル
・建築面積 :1,128.04平方メートル
・延床面積 :5,225.73平方メートル
・建築主 :小泉産業株式会社
・設計・監理 :株式会社竹中工務店 大阪一級建築士事務所
・施工 :株式会社竹中工務店
・構造 :鉄骨造
・階数 :地上6階
・着工 :2016年3月
・竣工 :2017年3月
・稼動 :2017年5月
・フロア構成 :執務室 6F、5F、4F
会議室 3F
試験室 2F、1F
■ご参考
*1.「おおさか優良緑化賞」について
◆大阪府自然環境保全条例に定める「建築物の敷地等における緑化を促進する制度」等により届出の行われた緑化のうち、府内の都市環境の改善に貢献する緑化や、建築物敷地内の魅力向上に資する緑化、新たな緑化手法のモデルとなる緑化、既存樹の保存による周辺環境と調和した緑化等、特に優れた取組みに対し顕彰するものです。
◆同賞には大阪府知事賞、奨励賞、生物多様性賞とがあり、コイズミ緑橋ビルは大阪府知事賞、生物多様性賞を受賞しました。
*2.「みどりのまちづくり賞」について
◆大阪府はじめ主催者は「みどりの風を感じる大都市・大阪」の実現を目指し、住宅やマンション、企業敷地などの民有地と、道路や公園などの公共用地との一体的な緑化を推進しており、2011年度より、みどりのまちづくりに取り組まれた方々を表彰するための「みどりのまちづくり賞」を創設。
◆同賞の応募部門・対象には以下の部門があり、コイズミ緑橋ビルはランドスケープデザイン部門奨励賞を受賞しました。
(1)ランドスケープデザイン部門(まちが美しくなるみどりづくり)
(2)ランドスケープマネジメント(管理運営・活動)部門(まちが笑顔になるみどりづくり)
◆受賞理由
「住宅街に、独創的な緑の壁面が聳(そび)えている。多様な樹木が各階から空に向かって列状にずらりと立ち並ぶ様は、一瞬重力が狂ったかのような錯覚に陥るほどの迫力である。各階のバルコニーに出ると、樹木周辺には思いのほかゆとりがあり、思い思いに利用することが可能な設えになっている。建物内から外を望むと、工夫を凝らした人工光が自然光と溶け合う狭間で樹木が添景として微妙な効果を醸し出しており、この緑のデザインは、独自の光の風景づくりに寄与していることが分かる。」(審査委員会の講評一部抜粋)
*3.「おおさか環境にやさしい建築賞」について
◆大阪府と大阪市では、地球温暖化やヒートアイランド現象の防止に向け、条例を定めて取り組んでいますが、その取り組みのひとつとして、環境配慮に特に優れた建築物の模範となる建築主や設計者を表彰する「おおさか環境にやさしい建築賞」を実施しています。
◆同賞には大阪府知事賞、大阪市長賞、住宅部門賞、事務所部門賞、商業施設その他部門賞があり、コイズミ緑橋ビルは事務所部門賞を受賞しました。
*4.「平成27年度第2回サステナブル建築物等先導事業(省CO2先導型)」の評価結果
<建物種別>
建築物(非住宅)/中小規模建築物部門
<区分>
新築
<プロジェクト名/代表提案者>
(仮称)コイズミ緑橋ビル建築プロジェクト/小泉産業株式会社
<提案の概要>
大阪市内の住宅地に立地する自社オフィスビルの新築計画。階段状の緑のバルコニー等で周辺環境との共存を図るほか、明るさ感向上やパーソナル化を図る照明計画と高度な照明制御、空調・ブラインド等との連携制御を軸に、中小規模建築物に最適な設備システムの実現を目指す。プロトタイプとして実例を示すことで、地方都市や住宅地に建設される中小オフィスビルの省CO2技術の展開を図る。
<概評>
周辺環境と共存しつつ外皮熱負荷低減を図る建築計画、知的生産性の向上も配慮した照明計画、照明と空調の連携した新たな制御など、中小規模のオフィスへの展開を目指す意欲的な取り組みであり、中小規模オフィスへの波及、普及につながるものとして、先導的と評価した。本事業を通じて、知的生産性の向上などの効果の検証がなされる事を期待する。