株式市場のリスクオン/リスクオフ状態を捉えて 客観的な相場判断を可能に 『市場リスク規準指数』を開発
インテリジェント・インフォメーション・サービス(本社:東京都港区、代表取締役:日暮 昭、以下 IIS)は、株式市場のリスクオンあるいはリスクオフの状況を「偏差値」で表示する指標を開発しました。当指標は個人向けの投資学習サイト「資産運用のブティック街:bCAM(Boutiques of Capital Asset Management)」で提供する予定です。
「資産運用のブティック街」はファンドマネージャー、テクニカルアナリスト、国際問題に通じた大学教授、証券市場の統計分析の専門家らが完全中立の立場で集結し、高品質の学習講座を“ブティック”形式で構成、個人を対象に提供するサイトです。
「資産運用のブティック街」: http://www.iisbcam.co.jp/
■相場変動要因としての株式市場のリスク
株式相場は時にファンダメンタルズから大きくかい離する局面が生じます。上側にかい離する時は市場が強気になり高リスクを目指してリスクを選好する傾向が高まるという事で「リスクオン」、逆に下側にかい離する時は市場が弱気に偏りリスク回避の傾向が強まるという事で「リスクオフ」と呼びならわされます。
こうしたかい離が生じる原因として株式市場のリスクが挙げられます。これは逆に言うとファンダメンタルズという明快な要因で説明できない相場変動をひっくるめて市場リスクの変動という一つの要因に「一括計上」しているようにも見えます。
当サイトではこの極めて重要な現象であるにもかかわらずこれまで明快な形で捉えられてこなかった「リスクオン」、「リスクオフ」の実体を数値で捉えることで、客観的な相場判断の参考として提供します。
市場リスクは実際の株式相場とファンダメンタルズとのかい離で示されることから、日経平均とファンダメンタルズに見合う日経平均の理論値としての「理論株価」との差とし、具体的には以下の式で求めます。
市場リスク=-(日経平均-理論株価)/日経平均*100
ここで、株式相場がファンダメンタルズを“十分に”大きく上回る状況を「リスクオン」、逆に十分に下回る状況を「リスクオフ」とします。そして、“十分にかい離する”という基準を統計学の確率論を裏付けとした「偏差値」で表します。
偏差値は平均を50点とし、平均から離れるごとに一定の前提をもとに所定の発生確率が割り当てられる指標です。当サイトではこの指標を「市場リスク規準指数」(以下「指数」)と呼ぶこととします。
下の表はこの指標による「リスクオン」、「リスクオフ」の状況を発生確率と共に10点単位で示した一覧です。
「市場リスク規準指数」で示す市場の状態
中央の緑色の枠内が相場がファンダメンタルズで説明される適正な状態であることを示し、赤色の枠の70点以上と30点以下の領域は発生確率が2.5%以下で滅多に生じないケースということで、“十分に”かい離した状態とみなせます。この領域がすなわち「リスクオン」と「リスクオフ」です。
下の図は2018年初にかけての上昇相場が始まった2017年9月から2018年9月21日までの1年余りについて「指数」と市場リスクの基となる、日経平均と「理論株価」とのかい離を示したグラフです。
「市場リスク規準指数」と「かい離」の推移
ー2017年9月1日~2018年9月21日ー
この間の「指数」のボトムは1月23日、ピークは3月23日です。ボトムを付けた1月23日は相場の高騰が加速し過熱が懸念された時期で「指数」は20.9点、完全にリスクオンの状態でした。3月23日は相場のオーバーシュートからの調整と北朝鮮の核・ミサイルによる挑発に対するトランプ米大統領の強圧的な警告によって世界的に危機感が高まった時期と相まって「指数」は65.5点とリスクオンには至らないまでもかなり接近した状況でした。
直近の9月21日の「指数」は45点で相場はファンダメンタルズで説明される正常な範囲にあり、この意味で相場は業績、為替相場といったファンダメンタルズに沿った分かり易い動きを見せると言えそうです。
足許、市場リスクは傾向的に低下しており、今後、この動きがリスクオンの領域にまでつながるのか、注目されます。
当「市場リスク規準指数」はシステムの対応が終了し次第、当サイトで毎日更新、公開する予定です。
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商号 : 有限会社インテリジェント・インフォメーション・サービス
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電話 : 03-6721-5116
設立 : 2005年1月
事業内容: 証券市場の調査・分析および情報提供サービス
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