ジーンクエストと産業技術総合研究所、「人工知能を用いた遺伝子...

ジーンクエストと産業技術総合研究所、 「人工知能を用いた遺伝子多型からの表現型予測の新規手法と 日本人個人向け遺伝子解析サービスへの応用」について国際学会発表

株式会社ジーンクエスト(本社:東京都港区、代表取締役:高橋 祥子)と国立研究開発法人産業技術総合研究所 人工知能研究センター(所在地:東京都江東区、招聘研究員:瀬々 潤)は、機械学習を用いて遺伝子多型から表現型を予測する新規手法に関する研究成果を、国際学会American Society of Human Genetics 2018(開催地:アメリカ合衆国、開催期間:10月16-20日)で発表しました。



◆研究の背景

現在当社が提供する個人向け遺伝子解析サービスでは、発表されている研究論文の統計データを参照することで、お客様の遺伝子多型情報に当てはまる病気のリスクや体質についての情報を提供しています。しかし従来の研究論文には、病気のリスクや体質がどの遺伝子に関連しているかを探索するものが多く、反対に遺伝子側から表現型にアプローチするような研究は多くありません。そこで、遺伝情報から病気のリスクや体質といった表現型を高精度に予測する手法の開発を目指しました。



◆研究成果と今後の展望

本研究では、近年活用が進む機械学習(Deep Learning)技術を用いて、遺伝情報をインプットデータとした学習が可能なDeep Learningモデルとハイパーパラメータ探査法を新規に構築し、ゲノムワイドな遺伝子多型情報から疾患リスクや体質を予測する手法の開発を実現しました。

開発した手法を用いて、遺伝子解析サービス*を通し蓄積された日本人の遺伝子情報から、複数の体質を予測した結果、精度95%以上という好成績が得られました。さらにヨーロッパ人を対象としたインターネット公開型の遺伝子多型情報を用いた際も、同様の結果が得られています。

このことから、開発した手法は精度が高く、人種や体質の種類が異なっても使用できる汎用性の高さが確認できました。より一層の精査を進めることで、将来的に、個人向け遺伝子解析サービスにおいて、一人一人のゲノム情報全体をより活用し、予測される健康情報を提供できる可能性が期待できます。


発表表題「A novel deep-learning approach to predict phenotype from genotype and its applications to Japanese direct-to-consumer genetic testing.」


*本研究は株式会社ジーンクエストとヤフー株式会社が共同で展開している遺伝子解析サービス、Yahoo! JAPAN - HealthData Labプロジェクトのデータを活用しています。



当社では今後も、共同研究によって生み出される成果を活かして、より信頼できる遺伝子解析サービスを提供し、遺伝子事業の発展に貢献できるよう取り組んでまいります。



■企業情報

社名  : 株式会社ジーンクエスト

所在地 : 東京都港区芝5丁目29番11号 G-BASE田町3F

設立  : 2013年6月20日

資本金 : 110,000千円(資本準備金含む)

代表者 : 代表取締役 高橋 祥子

事業内容: 個人向け遺伝子解析事業

URL   : https://genequest.jp/



■ジーンクエストリサーチについて

「ジーンクエストリサーチ」は、国内外の企業、研究者等と連携し、主に遺伝子解析キットを通じて蓄積されたゲノムデータを活用し、遺伝子多型と体質、疾患に関する幅広い研究に取り組んでおります。研究活用に関して同意が得られたユーザーのデータを匿名化し、倫理審査委員会により情報の取扱い、提携先における利用目的等の承認を受けた上で、研究活用します。今後も、共同研究パートナー企業、研究者とともに、サービスと研究のシナジーを創出し、新たな価値の創出を目指し実現してまいります。当社では、共同研究の研究者、パートナー企業様を広く募集しております。

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