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<全国の女性5,000人に聞いたファンデーションに関する意識調査> 「ファンデーションは肌に悪い」は都市伝説? 誤解している女性は7割に

肌に悪いと思う理由、1位「毛穴が詰まりそう」(66.2%)、 2位「肌呼吸しづらそう」(52.7%)  しかし、実験でファンデは「毛穴を埋めない」、「肌呼吸を止めない」ことを実証!

 資生堂は、2018年6月に女性5,000人を対象にファンデーションに関する意識調査を実施しました。

 調査結果から、7割の女性がファンデーションに対して「肌に悪い」という印象を抱いていることが分かりました(※図1)。肌に悪いと考える理由として、多くの女性が「毛穴が詰まりそう」(66.2%)、「肌呼吸しづらくなりそう」(52.7%)と回答(※図2)。しかし、資生堂の実験でファンデーションは「毛穴を埋めない」、「肌呼吸(※1)を止めない」ことが判明し、ファンデーションが「毛穴を埋める」、「肌呼吸を止める」というのは誤解で、不思議な都市伝説と言えます。

※1:肌呼吸とは、水分蒸散をしていること


ファンデーションに関する意識調査


《インターネット調査: ファンデーションに関する意識》

【ファンデーションは肌に悪い気がする(SA)】(N=5,000)

そう思う … 19.6%

ややそう思う … 23.7%

どちらかというとそう思う … 27.3%

どちらかというとそう思わない … 15.6%

あまりそう思わない … 10.0%

そう思わない … 3.7%


【ファンデーションが肌に悪いと思う理由や使いたくない理由(MA)】

毛穴が詰まりそうだから … 66.2%

肌呼吸しづらくなりそうだから … 52.7%

吹き出物が出やすくなるから … 25.8%

乾燥の原因になりそうだから … 23.7%

何が入っているか分からないから … 16.7%


調査主体:資生堂ジャパン株式会社

■ 調査方法:インターネット調査

■ 調査期間:2018年6月1日~6月5日

■ 調査対象:女性5,000名

■ 対象地域:全国


《実証実験(1):ファンデ―ションは、本当に毛穴を埋めるのか?》

【皮脂分泌実験】

ファンデーション無塗布の肌と塗布した肌で、1時間後の皮脂の分泌を観察

テスト条件:男性の鼻部位にテスト用のリキッドファンデーション(※2)を塗布し経時での状態を観察

※2 資生堂のファンデーションは、皮脂による崩れ予防の対応をしています


・ファンデーション無塗布の肌 → 毛穴が目立つ


・ファンデーション塗布の肌 → 毛穴が目立たない


・ファンデーション塗布後1時間の肌 → 毛穴から皮脂がにじみでている


→ ファンデーションを塗布しても毛穴から皮脂が出てくる。毛穴を埋めていないことを実証


《実証実験(2):ファンデーションは、本当に肌呼吸を止めているのか?》

【植物を用いた通気性実験】

以下の条件のベビーリーフの種を暗室で水を与え3日後の発芽状態を観察

A:無塗布(種そのまま)

B:種にパウダーファンデーション塗布 

C:種にリキッドファンデーション塗布

D:種に透明ラッカー塗布(種に覆う事で空気を遮断)



→ ファンデーションを塗布した種も正常に発芽。ファンデーションは空気を通していることを実証


《実証実験(3):ファンデ―ションは、本当に肌呼吸を止めているのか?》

【水分蒸散実験】

以下の条件で一定時間経過後の水蒸気の発生状況を観察

A:ゴム手袋をしてビニール袋で密閉した手

B:ファンデーションを塗布してからビニール袋で密閉した手



→ ファンデーションを塗布しても肌からは蒸気を確認。水分蒸散を妨げない。



《なぜ都市伝説が広がったのか?》

 なぜ、日本の女性の間でファンデーションは肌に悪いという都市伝説が広がったのでしょうか?その謎について、化粧文化を長年研究している資生堂客員研究員の石田かおりは以下のように答えています。


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 日本のファンデーション(白粉)の歴史は非常に古く、8世紀に成立した『日本書記』に、「持統天皇6年(692年)に、唐から来た僧の観成(かんぜい・かんじょう)によって日本で初めて鉛白粉(なまりおしろい)が作られ、女性であった持統天皇に献上したところ、大変喜ばれた」という記述があります。その当時、白粉に対するネガティブイメージは無く、肌を美しく演出するアイテムとして重宝されていました。また、白粉は非常に高価であったため、一部の身分の高い人々しか使えない貴重なものでした。

 江戸時代になると、ファッションリーダーであった歌舞伎役者や遊女をまねた化粧が流行るなど、白粉が大衆に普及し、お化粧は成人の礼儀という考え方も浸透しました。明治維新で新しい社会制度になったことをきっかけに、白粉は全国的にすべての階級の女性に普及し始めました。そうした中、明治20年に歌舞伎役者・中村福助の足の震えが白粉による鉛中毒のためであったことが分かり、それをきっかけに「女学生白粉論争」が起きました。

 明治時代の義務教育は小学校までで、平民のほとんどが小学校を卒業すれば成人でした。したがって、小学校卒業後に進学する女学校の生徒が、成人にも関わらず化粧をしないことは不作法者であると当時は考えられていたのです。一方で、良家の子女で優秀な女学生たちが白粉で鉛中毒になっては問題だということで意見が対立。女学生の白粉の是非をめぐる論争に発展しました。その後、無鉛白粉の開発が進み、明治37年には無鉛白粉が商品化されました。しかし、こうしたことが、現代におけるファンデーションのネガティブイメージに根強く影響しているのかもしれません。

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 「ファンデーションは肌に悪い」という都市伝説に関して、現代女性のファンデーションに対する誤解と、その誤解を解くための実証実験、またこのような都市伝説が生まれた背景のひとつである日本の白粉文化をご紹介してきましたが、ファンデーションは肌に悪いことはなく、むしろ、塗ることによって紫外線や空気中のチリ・ほこり、乾燥などの肌トラブルの原因となる様々な外的環境から肌を守ることができます。肌を密封して外と遮断するものではなく、肌の働きを邪魔せず快適に包み、使うたびに健やかな素肌を育む「人工のバリア」であると考えています。



《石田かおり》

駒沢女子大学教授/資生堂客員研究員。博士(被服環境学)。専門は哲学。1992年お茶の水女子大学大学院人間文化研究科博士課程修了。同年、資生堂に入社し、化粧文化の研究を始める。

学習院女子大学・日本女子大学・早稲田大学で非常勤講師を務めたのち、2000年より駒沢女子大学専任教員・資生堂客員研究員に就任。

主な著書は『おしゃれの哲学』(1995年、理想社)、『化粧せずには生きられない人間の歴史』(2000年、講談社)など多数。



【参考資料】

《ファンデーションのことを楽しく知れる専門サイト「ファンデ100問100答」を公開》


 資生堂は、ファンデーションのことを楽しく知れる専門サイト「ファンデ100問100答」を2018年10月22日より公開します。

 多くの女性にとって、ファンデーションは身近な存在であるとともに、肌の調子や見た目の印象を左右する重要な化粧品の一つです。しかし、本リリースの調査結果にもあるように、ファンデーションの正しい情報があまり知られていないのも事実です。そこで資生堂は“100の質問と100の答え”で、誰もが楽しくファンデーションを学べるコンテンツを制作。意外と知らないファンデーションの基本から、プロしか知らないマニアックな情報まで、全ての女性がファンデーションを楽しむための情報をお届けしていきます。


※デザインは現状仮のもののため、変更する可能性があります。



■サイト名: ファンデ100問100答

■公開  : 2018年10月22日(月)

■URL   : http://foundation100.shiseido.co.jp/ ※PC・スマートフォン共通


【質問例】

Q20:自分に合うファンデはどうやって探せばいい?

Q21:肌荒れのときにもファンデをつけていいの?

Q24:肌荒れの原因はファンデってホント?

Q25:やっぱりノーファンデの方が、お肌にいいんですか?

Q30:ファンデデビューで、大事なことってなんですか?

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