【雪印メグミルク】 ガセリ菌SP株(Lactobacillus gasseri SBT2055 )に関する 研究の受賞のご報告
(1)平成30年度 日本食品免疫学会『食品免疫産業賞』受賞 (2)IDFワールドデイリーサミット2018『ポスター賞』受賞
2018.11.22 11:15
雪印メグミルク株式会社 (本社:東京都新宿区 代表取締役社長:西尾 啓治) は、この度、当社保有のプロバイオティクス乳酸菌、ガセリ菌SP株(Lactobacillus gasseri SBT2055)の研究について、日本食品免疫学会にて『食品免疫産業賞』を、また国際酪農連盟(IDF)ワールドデイリーサミット2018にて『ポスター賞』を受賞しましたのでご報告いたします。
(1)平成30年度 日本食品免疫学会『食品免疫産業賞』受賞について
「ガセリ菌SP株(Lactobacillus gasseri SBT2055)の腸管を介した健康機能研究とその応用」に関する一連の研究について、日本食品免疫学会より『食品免疫産業賞』の受賞を受けました。この『食品免疫産業賞』は、「食品免疫学の研究成果の応用において顕著な成果を挙げ、人々の健康の維持増進に資する食品の開発や普及に貢献され、今後の食品免疫学の発展への寄与が期待される研究者または研究グループ」に対して与えられる賞です。2018年11月15日に第14回日本食品免疫学会・学術大会(東京)にて授賞式がおこなわれ、受賞講演を行いました。
<受賞内容のサマリー>
免疫調節機能に関する研究:ヒト試験において、ガセリ菌SP株を含む発酵乳の摂取が、インフルエンザウイルスに対する特異的な抗体産生※1を促進したほか、免疫の指標であるNK細胞※2活性を高めることを確認し、ガセリ菌SP株が免疫機能を亢進することが示された。 脂質代謝に関する研究:ガセリ菌SP株に内臓脂肪蓄積抑作用を見出し、ヒト試験においてガセリ菌SP株を含む発酵乳の摂取が、内臓脂肪面積を有意に低下することを実証した。一連のエビデンスに基づき、ガセリ菌SP株を含む発酵乳商品群について、特定保健用食品の許可取得および機能性表示食品の届出を行い、商品による機能性訴求を可能としたほか、研究成果の産業利用に貢献した。
(2) IDFワールドデイリーサミット2018『ポスター賞』受賞について
2018年10月15日~19日に開催されたIDFワールドデイリーサミット2018(韓国・大田(テジョン))において、『ガセリ菌SP株のRSウイルス抑制効果』に関するポスター発表が優秀な発表に授与される「Outstanding(銀賞)」を受賞しました。
<発表内容のサマリー>
・乳児や高齢者の肺炎や細気管支炎などを引き起こすRSウイルス(RSV:Respiratory syncytial virus※3)に対するガセリ菌SP株の感染防御効果を評価した。ガセリ菌SP株は、RSウイルスを感染させたヒト細胞およびマウス細胞におけるRSウイルスの増殖を抑制した。また、ガセリ菌SP株の投与が、RSウイルスを感染させたマウスの肺におけるRSウイルスの増殖を抑制し、体重減少を抑制した。更に、ガセリ菌SP株のRSウイルス感染防御効果の作用機序を推定した。以上の結果から、ガセリ菌SP株はRSウイルスに対する感染防御効果を有することが示唆された。
※1 抗体産生: 外界からの異物(ウイルスなど)が体内に侵入すると、それらに対する抗体が産生される。抗体の量を表すのが抗体価であり、抗体価が高いほど、異物に対する抵抗性が高いことを示す。
※2 NK細胞: 自然免疫の主要因子として働く細胞傷害性リンパ球の一種で、おもに血液中に存在し、抗腫瘍活性や抗体産生の調節に関与する細胞。
※3 RS ウイルス:呼吸器の感染症の原因となるウイルス。2 歳までに少なくとも 1 度は感染するとされ、 乳児期早期(生後数週間~数ヶ月間)に初感染した場合には、細気管支炎、肺炎といった重篤な症状を引き起こすことがある。
補足情報
(1)平成30年度日本食品免疫学会『食品免疫産業賞』受賞
【受賞内容】「Lactobacillus gasseri SBT2055株の腸管を介した健康機能研究とその応用」
【受 賞 者】雪印メグミルク株式会社、北海道情報大学、北海道大学、よこはま土田メディカルクリニック、九州大学の研究チーム
【受 賞 式】日本食品免疫学会第14回学術大会
(http://www.jafi.jp/conf/jafi2018/)
場所 星陵会館 (東京都千代田区永田町2-16-2)
日時 2018年11月15日(木)11:00~11:40(講演_15分)
(2)IDFワールドデイリーサミット2018『ポスター賞』受賞
【発表内容】「Prevention of respiratory syncytial virus infection
with probiotic lactic acid bacterium Lactobacillus gasseri SBT2055」
(プロバイオティクス乳酸菌Lactobacillus gasseri SBT2055のRSウイルス感染防御効果)
【発 表 者】○江口慧 1、藤谷 直樹2、中川久子 2、宮崎忠昭 2 (※○は演者)
1.雪印メグミルク株式会社 ミルクサイエンス研究所 2.北海道大学 遺伝子病制御研究所
【発 表 日】2018年10月15日~19日
【 会 場 】テジョンコンベンションセンター(韓国・大田)
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