第2回「若手社員の仕事・会社に対する満足度」調査 若手社員は3年以内に転職する?!
法人会員向けASPクラウドサービスを提供するリスクモンスター株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役社長:藤本 太一、以下 リスモン)は、第2回「若手社員の仕事・会社に対する満足度」調査結果を発表いたしました。
[調査結果]
(1) 若手新卒社員の半数以上が3年以内の転職を意識
調査対象者600名に聞いた「仕事・会社に対する勤続意欲」は「3年後も勤務し続けていると思う」(回答率49.0%)が「3年後は勤務し続けていないと思う」(同51.0%)をわずかながら下回る結果となりました。また、半数以上の若手新卒社員が3年以内の転職を意識していることが明らかとなりました。前回調査と比較すると「3年後も勤務し続けていると思う」は9.2ポイント低下し、若手新卒社員の転職意識の高まりがうかがえる結果となりました。
男女別では、男性において「3年後も勤務し続けていると思う」(同56.0%)が「3年後は勤務し続けていないと思う」(同44.0%)を上回ったのに対して、女性においては「3年後は勤務し続けていないと思う」(同58.0%)の方が多い結果でした。
入社年次別では「新卒入社1年目」において「3年後も勤務し続けていると思う」(同54.0%)が過半数に達していたのに対して、「新卒入社2年目」(同45.5%)、「新卒入社3年目」(同47.5%)では半数以下に低下しました。
勤務している会社の売上高規模別では「10億円未満」において「3年後も勤務し続けていると思う」(同42.3%)が半数以下であったのに対して、「10億円以上100億円未満」(同53.8%)、「100億円以上」(同58.1%)となり、勤務先の売上高が高くなるにつれて勤続意欲が高いという結果となりました。(図表A)
▽図表A 勤続意識
(2) 「給与」が勤続意欲における重要な要素!
「3年後も勤務し続けていると思う」と選択した理由を尋ねたところ、1位「福利厚生が充実しているから」(回答率34.0%)、2位「勤務時間や休日が自分に合っているから」(同29.9%)、3位「給料が良いから」(同21.8%)という結果となりました。男女別では、男性において「給料が良いから」(同28.6%)、女性において「女性が働きやすいから」(同23.0%)という回答が異性に比べて高い結果となりました。(図表B)
一方「3年後は勤務し続けていないと思う」と選択した理由を尋ねたところ、1位「給料が低いから」(回答率38.9%)が前回調査に続いて圧倒的に高い回答率となり、2位「最初から転職するつもりだから」(同19.6%)、3位「仕事にやりがいを感じないから」(同19.3%)という結果となりました。「給料が低いから」は前回調査に続いて1位となっており、給料が今後の勤続意欲における重要な要素となっていることがうかがえます。また、勤務している会社の売上高規模別に集計したところ、全ての区分において「給料が低いから」が1位となっており、売上高規模が大きい会社に勤めている若手社員ほど給料に不満を持っている様子が見受けられます。売上高100億円以上の大企業に勤めている若手社員は「最初から転職するつもりだから」(同50.0%)、「仕事にやりがいを感じないから」(同41.2%)などの回答率が高く、売上高規模の小さい企業に勤務している若手社員に比べて、不満を感じている人の割合が高い様子がうかがえます。(図表C)
▽図表B 勤め続けたい理由
▽図表C 勤め続けたくない理由
(3) 若手社員の3人に1人は自身が勤務する会社を「ブラック企業」と感じている
勤務先に対するブラック企業の意識について調査したところ「勤務先はブラック企業だと思う」(回答率30.0%)は「勤務先はホワイト企業だと思う」(同70.0%)を下回りましたが、前回調査と同様におよそ3人に1人は自身が勤務する会社がブラック企業だと感じているという結果となりました。男女別、入社年次別においてもほぼ同様の結果となっています。(図表D)
勤務先に対する「ブラック企業意識」と「勤続意欲」の関連性について集計したところ「勤務先はホワイト企業だと思う」と回答した人のうち「3年後も勤務し続けていないと思う」と回答したのは41.0%であったのに対して、「勤務先はブラック企業だと思う」と回答した人では74.4%が「3年後は勤務し続けていない」と回答しており、勤務先に対する不満が若手社員の勤続意欲に大きく影響していることが浮き彫りとなりました。
また前回調査においては、勤務先がブラック企業だと思っていても約4割が3年後も勤務し続けていると考えていたのに対して、今回の調査では同様の条件の回答率が25.6%と大幅に低下しており、自身がブラック企業だと判断した場合にはいち早く見切りをつけて転職に動こうと考えている若手社員が増加している様子がうかがえる結果となりました。(図表E)
▽図表D ブラック企業意識
▽図表E 勤続意識とブラック企業意識の相関
[総評]
厚生労働省によれば新卒社員の3割が入社後3年以内に最初の会社を辞めているといわれています。なぜ若手社員はすぐに会社を辞めてしまうのでしょうか、仕事・会社に対してどのような不満を抱えているのでしょうか。本調査は第1回に続き入社1年目~3年目の若手新卒社員が仕事や会社をどのように感じているのかを調査したものです。
本調査によれば性別や入社年次によって多少の差はあるものの新卒若手社員の半数以上が3年後には現在の勤務先に勤め続けていないだろうと考えており、回答率は前回調査から大幅に上昇する結果となりました。
図表Aの売上高規模別の結果からは大企業に勤めている若手社員ほど今後も勤務し続けたいと考えている様子がうかがえる一方で、図表Bでは大企業に勤める若手社員の方が給与の低さや仕事のやりがいといった不満要素に対する回答率が高く、不満の度合いが強い傾向もうかがえます。これらの要因としては、入社時に思い描いていた会社や仕事のイメージと現実のギャップが生じ、不満に繋がっているものと考えられます
若手社員は自社の将来を担う大切な人材です。昨今の新卒採用は売り手市場と言われ、会社は様々な趣向を凝らして優秀な人材の確保に励んでいます。しかし、学生に現実とかけ離れたイメージを与えて採用に至っても、その大半がすぐに離職してしまっては意味がありません。より良い職場環境を整えていくことはもちろん、入社前のイメージと現実のギャップによる無用な離職を招かないように会社側も等身大の姿で興味を持ってもらう姿勢が重要といえるでしょう。
今や「終身雇用」は過去の話と言われ複数回の転職を重ねるビジネスパーソンも少なくありません。会社としても生え抜き社員のみで組織を作り上げていくだけでは、時代遅れの経営になりかねません。「3年後には転職するつもり」という若手社員すらも「この会社で長く勤めたい」と思わせることができるような会社を目指しつつ、同時に優秀な人材に「この会社に転職したい」と思われる魅力ある会社にしていくことが現代の経営に求められているのではないでしょうか。
※ 本編はダイジェスト版です。詳細な内容は、以下掲載サイトよりご覧いただけます。
http://www.riskmonster.co.jp/rm-research/
[実施概要]
調査名称 :第2回「若手社員の仕事・会社に対する満足度」調査
調査方法 :インターネット調査
調査エリア:全国
期間 :2018年10月23日(火)~10月26日(金)
調査対象者:新卒入社1~3年目の男女個人
有効回収数:600サンプル
■リスモン調べとは
リスモンが独自に調査するレポートのことです。これまでリスモンでは企業活動関連の調査として他にも「100年後も生き残ると思う日本企業調査」「環境への配慮が感じられる企業調査」や「この企業に勤める人と結婚したいアンケート調査」などを発表しております。
今後も「企業活動」に関するさまざまな切り口の調査を実施することで、企業格付の更新に役立てていくとともに、情報発信を行うことで新しい調査ターゲットの創出、新サービスの開発などに取り組んでまいります。
掲載サイトはこちら http://www.riskmonster.co.jp/rm-research/
■リスモンの概要(東京証券取引所第二部上場 証券コード:3768)
2000年9月設立。同年12月よりインターネットを活用した与信管理業務のアウトソーシングサービス、ASPサービス事業を開始しました。以来サービス分野を拡大し、現在は与信管理サービス、ビジネスポータルサイト(グループウェアサービス等)およびBPOサービスの3つを中核事業と位置づけ、事業展開しております。
リスモングループ法人会員数は、2018年9月末時点で11,622(内、与信管理サービス等6,050、ビジネスポータルサイト等3,088、その他2,484)となっております。
ホームページ: http://www.riskmonster.co.jp/
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