タニタ調べ 「お酒を飲み過ぎても 一晩寝れば運転しても大丈夫だと思う」 社用車ドライバーの約4割
~飲酒運転に関する意識調査2018~
健康総合企業のタニタは、2018年11月9日~11月14日の6日間、全国の20歳~69歳の社用車ドライバー(社用車を運転することがある人)またはマイカー通勤者でそれぞれお酒を飲む習慣がある人(計800名)と、社員が社用車を運転することがある企業の役員・経営者(200名)を対象に「飲酒運転に関する意識調査」をインターネットリサーチで実施し、集計結果を公開しました。(調査協力会社:ネットエイジア株式会社)
[調査結果]
第1章 社用車ドライバー・マイカー通勤者のお酒との付き合い方
■過信は危険!「自分はお酒に強い」 社用車ドライバーの4割強
社用車を運転しているビジネスパーソンや、マイカー通勤をしているビジネスパーソンは、普段、お酒とどのような付き合い方をしているのでしょうか。
はじめに、全国の20歳~69歳のお酒を飲む習慣がある社用車ドライバー(615名)とマイカー通勤者(185名)に(※1)、普段、どのくらいの量のお酒を飲むことが多いか、清酒に換算して(※2)聞きました。
社用車ドライバーについてみると、最多回答は「1合~2合未満」(38.5%)、次いで「1合未満」(34.8%)が多くなりました。缶ビール(350ml)だと1~2本程度という人が多いようです。
マイカー通勤者についてみると、社用車ドライバー同様、「1合~2合未満」(36.8%)が最多回答で、「1合未満」(36.2%)がほぼ同率となりました。
※1 本調査では、アルコール検知器での乗務前確認義務がある運輸業・郵便事業に従事している人は除いています。
また、マイカー通勤をしている社用車ドライバー(425名)は、「マイカー通勤者」ではなく、「社用車ドライバー」として集計しています。
※2 清酒1合(180ml)の目安として以下を提示しました。
ビール・発泡酒の場合は「500ml」、焼酎(25度)の場合は「110ml」、チューハイ(7度)の場合は「350ml」、
ウイスキー(ダブル1杯)の場合は「60ml」、ワインの場合は「240ml(2杯程度)」
次に、自分はお酒に強いほうだと思うかどうかを聞いたところ、社用車ドライバーでは、「非常にそう思う」が7.0%、「ややそう思う」が35.1%で、『そう思う(計)』は42.1%となり、マイカー通勤者では、「非常にそう思う」が7.6%、「ややそう思う」が30.3%で、『そう思う(計)』は37.8%となりました。自分はお酒に強いと思っている社用車ドライバーやマイカー通勤者は少なくないようです。
■“飲み過ぎると一晩寝てもアルコールが抜けきらない” 社用車ドライバーの2割強が「知らなかった」と回答
■「アルコールがからだから抜けるまでにかかる時間を知らなかった」社用車ドライバーの4割、マイカー通勤者は半数
お酒を飲むと、アルコールがからだから抜けるまでには時間がかかり、お酒を飲み過ぎると一晩寝てもアルコールが抜けきらない場合があります。
そこで、社用車ドライバー(615名)とマイカー通勤者(185名)に、≪お酒を飲み過ぎると一晩寝てもアルコールが抜けきらない場合があること≫を知っていたか聞いたところ、社用車ドライバーでは「知っていた」が78.9%、「知らなかった」が21.1%となり、マイカー通勤者では、「知っていた」が71.9%、「知らなかった」が28.1%となりました。お酒を飲み過ぎても一晩寝たから大丈夫と思い、アルコールが抜けきらないまま車を運転してしまっていたという社用車ドライバーやマイカー通勤者もいるのではないでしょうか。
次に、≪アルコールがからだから抜けるまでにかかる時間≫について知っていたかを聞いたところ、社用車ドライバーでは、「知っていた」が59.2%、「知らなかった」が40.8%、マイカー通勤者では、「知っていた」が50.3%、「知らなかった」が49.7%となりました。マイカー通勤者の半数は“アルコールがからだから抜けるまでにかかる時間”を知らなかったようです。
また、社員が社用車を運転することがある企業の役員・経営者(200名)にも同じ質問をしたところ、≪お酒を飲み過ぎると一晩寝てもアルコールが抜けきらない場合があること≫では「知っていた」が83.0%、「知らなかった」が17.0%となり、≪アルコールがからだから抜けるまでにかかる時間≫では、「知っていた」が65.5%、「知らなかった」が34.5%となりました。
■お酒を飲み終えるのは運転の何時間前? 社用車ドライバーの1割強が「意識していない」
■「車を運転する前日にお酒を飲み過ぎてしまうことがある」と回答した社用車ドライバーは4割強
それでは、社用車ドライバーやマイカー通勤者は、翌日に車を運転するとき、何時間前にお酒を飲み終えているのでしょうか。
社用車ドライバー(615名)とマイカー通勤者(185名)に、車を運転する何時間前にお酒を飲み終えることが多いかを聞いたところ、社用車ドライバーもマイカー通勤者も、最も多かったのは「12時間以上前」(社用車ドライバー24.7%、マイカー通勤者31.4%、以下同順)で、「10時間くらい前」(21.1%、16.8%)や「8時間くらい前」(20.5%、16.2%)にも回答が集まりました。また、「意識していない」といった回答は、社用車ドライバーでは11.2%、マイカー通勤者では13.0%でした。
アルコールが抜けるまでの時間は、体格や体質、体調などによって異なりますが、体重が65kgの人の場合、お酒を2合飲むとアルコールが抜けるまで6~7時間程度、3合飲むと9~10時間程度かかるといわれています。
日頃の飲酒量別にみると、2合~3合未満の人でも「6時間未満」(2.4%)といった回答がみられ、3合以上の人では「6時間未満」が1.1%、「6時間くらい前」が8.8%、「7時間くらい前」が6.6%、「8時間くらい前」が17.6%となりました。アルコールが抜けきっていないにもかかわらず運転してしまうということがないように、飲酒と運転の間隔を十分に空けるよう普段から意識することが大切なのではないでしょうか。
次に、社用車ドライバー(615名)とマイカー通勤者(185名)に、≪翌日車を運転するのに、ついついお酒を飲み過ぎてしまうこと≫はあるか聞いたところ、『ある(計)』(「よくある」「ときどきある」「1~2回ある」の合計、以下同様)は、社用車ドライバーでは43.9%、マイカー通勤者では30.3%となりました。
また、自分はお酒に強いと思っている人についてみると、『ある(計)』は58.1%となっており、お酒に強くないと思っている人(28.7%)の2倍以上の割合となりました。自分はお酒に強いと自負している人ほど、車を運転する前日にお酒を飲み過ぎてしまう傾向にあるようです。
■車を運転する前日にお酒を飲み過ぎてしまったシーン
社用車ドライバーでは1位「会社の忘年会・新年会」、マイカー通勤者では1位「友人との飲み会」
それでは、社用車ドライバーやマイカー通勤者が、翌日に車を運転するのにお酒を飲み過ぎてしまったのは、どのようなときなのでしょうか。
翌日車を運転するのに、ついついお酒を飲み過ぎてしまうことがある社用車ドライバー(270名)とマイカー通勤者(56名)に、どのようなときに、お酒を飲み過ぎてしまったのかを聞いたところ、社用車ドライバーでは、「会社の忘年会・新年会」が最も多く55.2%、次いで、「友人・知人との飲み会」が49.6%、「会社の歓送迎会」が41.1%となりました。また、「その他の会社の飲み会」は28.1%で、いずれかの会社の飲み会で飲み過ぎてしまった人の割合を算出すると、71.1%となりました。翌日に車を運転するのに会社の飲み会でお酒を飲み過ぎてしまったという社用車ドライバーは多いようです。
一方、マイカー通勤者では、「友人・知人との飲み会」が最も多く48.2%、次いで、「会社の忘年会・新年会」が44.6%、「会社の歓送迎会」と「イライラすることがあったときの晩酌」が30.4%となりました。
■「飲み会で飲まない人がいると場がシラケてしまうと思う」 社用車ドライバーでは2割
会社の飲み会でお酒を飲み過ぎてしまったという社用車ドライバーが多いことがわかりましたが、飲み過ぎてしまう背景には、どのようなことがあるのでしょうか。
社用車ドライバー(615名)とマイカー通勤者(185名)に、飲み会に関する意識を聞いたところ、≪飲み会で飲まない人がいると場がシラケてしまうと思う≫では、『そう思う(計)』(「非常に」と「やや」の合計、以下同様)は、社用車ドライバーで20.3%、マイカー通勤者で10.8%となりました。
業種別にみると、≪飲み会で飲まない人がいると場がシラケてしまうと思う≫では、『そう思う(計)』は、建設業(25.5%)や不動産業・物品賃貸業(22.6%)、金融業・保険業(21.6%)が高くなりました。
■「先輩や上司からお酒を勧められると断りづらい」 社用車ドライバーの半数以上が同意
≪先輩や上司からお酒を勧められると断りづらい≫では、『そう思う(計)』は、社用車ドライバーで55.0%、マイカー通勤者で41.6%となりました。会社の飲み会で飲み過ぎてしまった人の中には、先輩や上司から勧められたお酒を断れずに、お酒を飲み過ぎてしまったという人もいるのではないでしょうか。
業種別にみると、『そう思う(計)』は、建設業で61.2%と他の業種より高くなり、医療・福祉(58.3%)や金融業・保険業(54.1%)、製造業(53.9%)、不動産業・物品賃貸業(51.6%)では半数以上となりました。
■「お酒を飲み過ぎても一晩寝れば運転しても大丈夫だと思う」 社用車ドライバーの約4割
日頃の飲酒量が多い人やお酒に強いと思っている人ほど「大丈夫」だと思う傾向が鮮明に
≪お酒を飲み過ぎても一晩寝れば車を運転しても大丈夫だと思う≫では、『そう思う(計)』は、社用車ドライバーで37.2%、マイカー通勤者で35.1%でした。体質や体格、体調にもよりますが、アルコールがからだから抜けるまでには摂取したアルコール量に対して一定の時間が必要で、寝ただけでは抜けないのですが、誤った認識により危険な状況で運転している人もいるのではないでしょうか。
日頃の飲酒量別にみると、『そう思う(計)』は、1合未満の人では26.3%、1合~2合未満の人で38.7%、2合~3合未満の人で43.1%、3合以上の人で53.8%と飲酒量が多いほど高くなり、3合以上の人では半数を超えました。日頃の飲酒量が多い人ほど、“飲み過ぎても一晩寝れば車を運転しても大丈夫”だと思う傾向にあるようです。
また、自分はお酒に強いと思っている人についてみると、『そう思う(計)』は、52.0%と、お酒に強くないと思っている人(26.1%)の約2倍の割合となりました。
■「お酒が抜けきっていないと思いながら通勤や仕事で車を運転することがある」 社用車ドライバーの約3割
■「お酒臭いのに社用車を運転している人を見たことがある」社用車ドライバーの4人に1人が該当
続いて、社用車ドライバー(615名)とマイカー通勤者(185名)に、お酒を飲んだ翌日の運転について聞きました。
まず、≪お酒が抜けきっていないと思いながら通勤や仕事で車を運転すること≫はあるか聞いたところ、『ある(計)』は、社用車ドライバーでは27.2%となりました。お酒が残っていると感じつつ、仕事中に社用車を運転したことがある社用車ドライバーは少なくないようです。一方、マイカー通勤者では『ある(計)』は14.1%でした。
また、社用車ドライバー(615名)に、≪お酒臭いのに社用車を運転している人を見たこと≫はあるか聞いたところ、「よくある」が1.6%、「ときどきある」が10.2%、「1~2回ある」が12.5%で、『ある(計)』は24.4%と4人に1人の割合となりました。危険な状況を見過ごされている実態があるようです。
■「翌日の運転を考え、お酒を飲み終える時間を早めることがある」 社用車ドライバーの7割
社用車ドライバー(615名)とマイカー通勤者(185名)に、翌日に車を運転する際、アルコールがからだに残っていないようにするための対策について聞きました。
まず、≪翌日の車の運転を考え、お酒を飲み終える時間を早めること≫についてみると、『ある(計)』は、社用車ドライバーでは69.4%、マイカー通勤者では57.8%となりました。次に、≪翌日の車の運転を考え、飲むお酒の量を控えること≫についてみると、『ある(計)』は、社用車ドライバーでは72.8%、マイカー通勤者では59.5%となり、≪翌日の車の運転を考え、お酒を飲まないようにすること≫についてみると、『ある(計)』は、社用車ドライバーでは61.8%、マイカー通勤者では52.4%となりました。
第2章 飲酒運転に対する意識
■「飲酒運転事故のニュースを見ると飲酒運転の怖さを感じる」 マイカー通勤者の9割半
■「飲酒運転に対する世間の目は厳しくなっていると思う」 社用車ドライバーの9割半
社用車ドライバーやマイカー通勤者、社員が社用車を運転することがある企業の役員・経営者は、飲酒運転に対してどのように感じているのでしょうか。
≪飲酒運転事故のニュースを見ると飲酒運転の怖さを感じるか≫聞いたところ、『そう思う(計)』は、社用車ドライバーでは93.5%、マイカー通勤者では95.7%、役員・経営者では95.5%と、いずれの層においても9割半の結果となりました。飲酒運転による事故のニュースは後を絶ちませんが、飲酒運転の怖さを感じている人は多いようです。
また、≪飲酒運転に対する世間の目は厳しくなっていると思うか≫聞いたところ、『そう思う(計)』は、社用車ドライバーでは95.4%、マイカー通勤者では92.4%、役員・経営者では95.0%となりました。飲酒運転に対する厳しい視線を感じている人も多いことがわかりました。
第3章 飲酒運転の防止策について
■職場で行われている飲酒運転の防止策 「特になし」が4割強
■職場で実施するべきだと思う対策 社用車ドライバーの4人に1人が「社用車運転前の検知器によるチェック」と回答
社用車ドライバーやマイカー通勤者、企業の役員・経営者の大多数が飲酒運転の怖さを感じていることがわかりましたが、職場では、どのような飲酒運転の防止策が行われているのでしょうか。
社用車ドライバー(615名)に、職場で行われている飲酒運転の防止策を聞いたところ、「特になし」が41.0%となり、4割以上の企業が飲酒運転の防止策を行っていない結果となりました。
行われている飲酒運転の防止策についてみると、「アルコールの基礎知識を学ぶ機会を設ける」が最も多く27.2%、次いで、「飲酒運転に対する職場の罰則を周知する」が23.6%、「飲酒運転防止マニュアルを配布する」が23.4%でした。また、「社用車運転前のアルコール検知器による社内チェックを実施する」は13.8%、「通勤前のアルコール検知器による自己チェックを義務付ける」は12.4%でした。
また、社用車ドライバー(615名)に、職場で実施するべきだと思う飲酒運転の防止策を聞いたところ、「アルコールの基礎知識を学ぶ機会を設ける」と「お酒を多く飲むことや強いることをよしとしない風土作りをする」が26.2%、「社用車運転前のアルコール検知器による社内チェックを実施する」が25.0%となりました。飲酒について学ぶ機会や、会社の飲み会における飲み過ぎを防ぐような環境作り、社用車運転前の検知器によるチェックを実施するべきと考えている社用車ドライバーが多いようです。
なお、「特になし」が27.0%となり、社用車ドライバーの73.0%が職場で何らかの飲酒運転の防止策をする必要性を感じていることがわかりました。一方で、前の質問では41.0%が職場で飲酒運転の防止策について「特にない」と答えており、実際に運転をしている社用車ドライバーの問題意識と職場での対策に隔たりがあるようです。
■「呼気中のアルコール濃度を簡単に調べられるアルコール検知器が市販されていること」の認知率は?
■「社用車の運転前にアルコールチェックを実施している会社がある」 社用車ドライバーの認知率は7割
社用車運転前のアルコール検知器による社内チェックや通勤前のアルコール検知器による自己チェックを実施している企業は1割強となっていますが、アルコール検知器のことを知っている人はどのくらいいるのでしょうか。
≪からだにお酒が残っていないか簡単に調べられる検知器が市販されていること≫を知っていたか聞いたところ、認知率(「知っていた」、以下同様)は、社用車ドライバーでは59.7%、マイカー通勤者では51.4%、役員・経営者では60.5%となりました。
また、≪マイカー通勤者に対し、通勤前のアルコール検知器による自己チェックを義務付けている会社があること≫を知っていたか聞いたところ、認知率は、社用車ドライバーでは58.0%、マイカー通勤者では46.5%、役員・経営者では63.0%となりました。また、≪社用車を運転する社員に対し、社用車の運転前にアルコールチェックを実施している会社があること≫を知っていたか聞いたところ、認知率は、社用車ドライバーでは70.2%、マイカー通勤者では61.1%、役員・経営者では80.5%となりました。運送事業者では乗務前の点呼で、運転者の酒気帯びの有無を確認する際にアルコール検知器の使用が義務化されていますが、社用車の運転についての酒気帯び運転への意識はまだ低いようです。
■「就業規則に飲酒運転に関する懲罰規程が記載されている」 社用車ドライバーの約4割
■「自身の職場ではプライベートの飲酒運転による事故で懲戒解雇になる」 マイカー通勤者の約3割
続いて、自身の職場の飲酒運転に関する就業規則や罰則について聞きました。
まず、≪就業規則に飲酒運転に関する懲罰規程が記載されているか≫聞いたところ、「はい」と回答した人の割合は、社用車ドライバーでは37.2%、マイカー通勤者では31.4%、役員・経営者では35.0%となりました。
次に、≪業務中の飲酒運転によって事故を起こすと、懲戒解雇になるか≫聞いたところ、「はい」と回答した人の割合は、社用車ドライバーでは53.0%、マイカー通勤者では41.1%、役員・経営者では61.0%となりました。業務中に飲酒運転による事故を起こすと懲戒解雇になると認識している社用車ドライバーが半数以上であることがわかりました。また、社用車ドライバーと役員・経営者には8.0ポイントの開きがみられましたが、社用車ドライバーと役員・経営者の認識がズレている企業もあるのではないでしょうか。
また、≪プライベートの飲酒運転によって事故を起こすと、懲戒解雇になるか≫聞いたところ、「はい」と回答した人の割合は、社用車ドライバーでは35.4%、マイカー通勤者では31.4%、役員・経営者では36.0%となりました。
第4章 従業員の飲酒運転事故による損害
■「従業員が飲酒運転により交通事故を起こし、会社に損害が発生したことがある」 社用車ドライバーの1割強
■従業員の飲酒運転事故によって会社に発生した損害
「企業のイメージ低下」約6割 「取引先からの信用喪失」3割強 「取引が停止」2割半
社用車ドライバー(615名)に、勤め先で、従業員が飲酒運転により交通事故を起こし、会社に損害が発生したことがあるか聞いたところ、「はい」が12.7%、「いいえ」が56.7%、「わからない」が30.6%となりました。
それでは、従業員の飲酒運転による交通事故では、どのような損害が会社に発生しているのでしょうか。
従業員が飲酒運転により交通事故を起こし、会社に損害が発生したことがある社用車ドライバー78名に、会社に発生した損害を聞いたところ、最も多かったのは「企業のイメージが低下した」で57.7%でした。従業員の飲酒運転による事故では、事故を起こした本人だけではなく、会社全体のイメージが悪くなってしまうようです。次いで、「取引先からの信用を失った」が32.1%、「取引が停止された案件があった」が24.4%となりました。社員の飲酒運転による交通事故は、企業の営業活動にも影響を及ぼしてしまうことがあるようです。
■従業員が飲酒運転事故を起こす会社に対するイメージとは?
最後に、従業員が飲酒運転事故を起こした会社のイメージについて聞いたところ、≪だらしない従業員が多そう≫では、『そう思う(計)』は、社用車ドライバーで82.9%、マイカー通勤者で85.4%、役員・経営者で83.0%となりました。≪役員・経営者がしっかりしてなさそう≫では、『そう思う(計)』は、社用車ドライバーで80.0%、マイカー通勤者で81.6%、役員・経営者で83.5%となりました。
また、≪商品・サービスにも問題がありそう≫では、『そう思う(計)』は、社用車ドライバーで72.7%、マイカー通勤者で70.3%、役員・経営者で73.5%となり、≪複数のコンプライアンス問題を抱えていそう≫では、『そう思う(計)』は、社用車ドライバーで84.1%、マイカー通勤者で84.3%、役員・経営者で85.0%でした。そこで働いている人のイメージだけではなく、商品・サービスの質に対するイメージや企業の姿勢に対するイメージも悪化してしまうようです。
■「従業員が飲酒運転事故を起こす会社とは、取引をしたくない」 マイカー通勤者の約8割
そして、≪従業員が飲酒運転事故を起こす会社とは、取引をしたくない≫では、『そう思う』は、社用車ドライバーで79.8%、マイカー通勤者で81.1%、役員・経営者で81.5%となりました。従業員が飲酒運転事故を起こす会社とは仕事をしたくないと考える人が多いことがわかりました。従業員が飲酒運転によって交通事故を起こすと、会社のブランド失墜のリスクがあるようです。
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