学生の「価値観」を知ることで人事採用でのミスマッチを減少　アールナイン、『価値観カード』で新卒採用を推進

2018.12.27 11:00

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採用から定着まで、企業の成長を支援する株式会社アールナイン(本社：東京都港区、代表取締役：長井亮)では、『ミスマッチのない新卒採用』を実現するために、選考の過程において学生の価値観を知ることに重きを置いています。『価値観カード』というツールを通して学生が自らの価値観を抽出することで、学生にとっても面接官にとってもメリットがある選考を実現しています。

価値観カードのワークの様子

【～導入の背景～内定辞退・入社後ミスマッチを少しでも減らしたい】

就職後3年以内離職率が3割を超える状況が続いています(厚生労働省調べ)。給与やストレス、将来性、労働時間…様々な退職理由がありますが、選考段階でお互いが「大事にしている価値観」を理解していたら、防げた離職があったかもしれません。採用から定着までを支援するアールナイン(以下、当社)では、自社の新卒採用において『価値観カード』というツールを使うことで、学生自身が自分の価値観を具現化し、相互理解を深めていく選考スタイルを推進しています。

【価値観カードが作られた背景】

代表取締役の長井は、起業以前からライフワークの一環として学生向けに就職活動に関する講演を行っており、「何か議論が活性化するきっかけになるものはないだろうか」と模索していました。そこで、キャリアコンサルタントが使用していたツールにヒントを得て、自ら足で稼いだデータを踏まえ学生向けにアレンジした『価値観カード』を作成。長井は、口下手な学生がカードを介して明け方まで盛り上がる場面を何度も目の当たりにし、採用の場面にも転用できる手応えを感じていました。

【新卒採用導入後の様子】

当社の新卒採用が始まったのは3年前のこと。選考過程において、当社の役員と1対1で、価値観カードを用いてじっくり理解を深める場を設けました。志望動機などの質問は一切なし。質問カードを介して「こんな時にどう判断し、どんな行動をする？それはどんな価値観を持っているから？」を繰り返し答えあうことで、学生が大事にしている価値観を把握し、自分たちの価値観を伝えることに時間を割きました。選考基準は、表面化された価値観と会社のビジョンに親和性があるかどうか。結果、初年度に優秀な人材を採用することができました。

【価値観カードを導入したメリット】

価値観カードが「言葉を引き出すツール」となり、学生の本音はグッと出やすくなります。給与等の福利厚生を重視するタイプなのか、社会貢献性を大事にしたいのか…。魅力づけするポイントが分かるので、リクルーターにとってもその後のフォローに役立っています。選考以外の場でも、選考中の学生との接点づくりとして価値観カードのワークを取り入れており、終了後の学生アンケートでは「会社選びの軸が分かった」「楽しみながら自分の考えを整理できた」「自分自身の棚卸しができた」「これは就活生全員がやるべき」という声に繋がっています。

＜企業にとってのメリット＞

・学生の性格、価値観、これまでの経験を、本音に近い形で聞きだすことができます

・引き出した情報を、選考内での魅力付けとして用いることができます

＜学生にとってのメリット＞

・自分が大事にしたい価値観がわかるため、今後の就職活動や、働き方・企業の選び方に役立ちます

【価値観カードのワークの方法(面接の場合)】

(1)面接官が質問カードを一枚引き、書かれている質問(例：『今のあなたにとって一番幸せな時間とはどんな時ですか？』『社会人になって初めてのお給料が出ました。何に使いますか？』)に対して、学生が「自分だったらどうするか」を答えます。

(2)その行動の拠り所となる価値観を考え、価値観カード(『友人との付き合いを楽しむ』『その日その日を精一杯生きる』等)の中で最も近いものを一枚だけ選びます。

(3)面接官が、質疑応答によって考えの背景などを深堀していきます。

※その後、面接官も(1)で引いたカードに対して答え、価値観カードを選ぶことで、学生に人となりを伝え魅力付けすることができます。同時に、学生の質問力の高さを測ることができます。

【今後の展望】

当社では、『価値観カード』を内定後のフォローや、入社後の新人研修(お互いを知る)でも積極的に活用し、成果に繋げています。今後は自社だけでなくクライアントの採用、定着支援サービスにおいても積極的に『価値観カード』の利用を推進し、販売やレンタルのニーズにも応えていく予定です。