「世界経営幹部意識調査2019」CEO版 CEOが考える2019年、2025年の重要課題と経営戦略 組織における透明性の強化とダイバーシティが日本の経営戦略の軸に
調査研究や提言、実践活動により生産性向上をめざす(公財)日本生産性本部(東京都千代田区、会長:茂木 友三郎)は、1月31日、「世界経営幹部意識調査2019」からCEOを対象とした調査結果を抜粋し、分析しました。本調査は、提携先の米国コンファレンスボード(The Conference Board, Inc.,/ N.Y./ President & CEO:Steve Odland)が毎年行っている「世界経営幹部意識調査」に当本部がリージョナル・パートナーとして参加したもので、グローバル視点での生産性課題の解決に向けた欧米やアジア諸国との研究活動の第一弾となります。
「世界経営幹部意識調査(C-Suite Challenge)」は、「未来の組織」をテーマに、現下および2025年の自組織の経営課題となる外部・内部環境とそれらに対する戦略、あるべき組織に向けた重要課題について、2018年9~11月に調査しており、日本を含む世界59か国1,437名の経営幹部から回答を得ています。今回は、そのうちCEO(日本では代表取締役)815名の回答を分析し、抜粋版として公表したものです。CEO以外のCxO(CFO(財務)、CHO(人事)等)を含む全体像については、3月の公表を予定しています。
【日本のCEOの主な見解】
1. 2019年の経営環境課題
「不況による経営リスク」「世界的政治不安」「グローバル貿易システムへの脅威」が世界共通で上位に。日本では「気候変動」への問題認識が高い。また、米国で「サイバーセキュリティ」、欧州で「政治・政策機関への信頼低下」との特徴がみられる。一方、「Brexitの影響」は欧州でも7番目、日・米・中では14番目(14項目中)と、世界的に低位だった。(表1)
2. 2019年の組織内部で重視する課題
「有能な人材の採用と定着」「次世代リーダーの育成」「革新的技術に合わせたビジネスモデルの作成」が世界共通で上位に。日本では「労働力の多様性(ダイバーシティ)」が次いで上位。(表2)
3. 2025年のあるべき組織像「インクルーシブ(包含的)な組織」に向けた課題
「オープンで率直な発言ができる組織文化」「全従業員への継続的な学習機会の提供」「職能横断的および多様なイノベーションチーム」が世界共通で上位に。日本では「情報共有の透明性」、欧州・米国・中国共に「帰属意識を高める」が特徴的です。(表3)
4. 2025年のあるべき人事管理に向けた課題
「有能な人材の採用・定着化の環境づくりへのリーダーの責務」が世界共通で上位に。特に日本は「全階層での透明性と情報共有強化」「インクルージョン(多様性の受け入れ)への意識向上とそれを促す行動評価」を重視しています。(表4)
5. 2025年に向け、準備はできているかの自信度
日本は全項目で世界平均を下回り、特に「リーダー」「組織文化」「市場進出モデル」で差。(表5)
【添付資料】
(資料1)「世界経営幹部意識調査2019」CEO版 調査概要
https://www.atpress.ne.jp/releases/176214/att_176214_1.pdf
(資料2)日本生産性本部の国際連携体制について
プレスリリース添付資料
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