第6回 近畿圏新築分譲マンション市況アンケート調査結果

第6回  近畿圏新築分譲マンション市況アンケート調査結果

市況は厳しいが低下・二極化が進行中で、大阪都心のみは好調を持続。 2019年は各地域とも価格上昇が予測されている。 万博開催決定も価格上昇要因。 これに伴う一層の市況の低下が懸念される。

大阪不動産マーケティング協議会(事務局 大阪市北区 URL:http://www.osakafm.jp/)は会員企業を主な対象として「第6回近畿圏新築分譲マンション市況アンケート調査」を実施しました。この度、その結果がまとまりましたので発表致します。

当協議会は近畿圏の分譲住宅事業に携わる不動産会社・広告会社・調査会社で構成されており、分譲住宅のマーケティングに深くかかわっています。また、不動産会社の多くが分譲マンション供給ランキングの上位にある他、今回のアンケート回答企業の供給実績のみで近畿圏における供給戸数の3割近く(29.3%)を占めております。このアンケート結果は供給サイドより見た市況予測という面で参考になるものと考えています。


■主な調査結果

●市況低下・二極化が進行している。

・2018年の市況を好調とする回答は17.2%だが、MR来場者が増加したとの回答は3.6%であり、昨年と同様、市況は厳しいと認識されている。

・しかし、大阪市都心のみは約9割の企業が好調としている。地域差が拡大している。

●2019年市場は売り時だが、更なる二極化進行が予測される。

・金利の低さ、消費増税前、税制メリットを理由に、大きくはマンションは売り時と認識されている。

・しかし、2019年を好調な市場と予測する回答はない。まあまあ、やや不調、二極化・多極化と予測する回答が多い。引き続き大阪都心とそれ以外の格差は大きい。

●2019年の供給戸数は19000戸。各地域とも単価が上昇し、面積が縮小する。

・回答企業の2018年市場シェアと本年の供給予定戸数より算出した予想供給戸数は約19600戸。また、回答企業の本年予測供給量の平均は18400戸である。これらから、2019年の供給量を19000戸と予測する。

・本年の供給単価は上昇が予想される。この為、単身・DINKS向けはもとより、ファミリー向けもやや狭いものが増加する見込みである。

●万博開催決定で更にマンション価格が上る。

・万博開催決定で「建築費が上昇してマンション価格が上る」という回答が78.6%。大阪市の地価が上昇という企業も多く、マンション原価が更に上ると見られている。


■調査の概要

(1)調査方法  メール配信・郵送/メール・FAX回収 

(2)調査期間  2019年1月11日~2019年2月26日到着分

(3)調査対象企業  

  1.近畿圏で分譲マンション事業を展開するデベロッパー

  2.近畿圏で分譲マンションの販売事業に携わる不動産販売会社

  3.近畿圏で分譲マンションの広告事業に携わる広告代理店

  4.近畿圏で分譲マンションの調査事業に携わる調査会社

(4)有効回答企業数 30サンプル(デベロッパー14社、不動産販売会社2社、広告代理店8社、調査会社6社)

※デベロッパーの有効回答企業14社のうち、2018年の近畿圏事業主別供給ランキング(株式会社 不動産経済研究所調べ)上位20位に7社が含まれています。


○調査結果の概要

(1)2018年のマンション市場

○2018年のマンション市場を好調とする企業は17.2%で2016・2017年より増加。しかしモデルルーム来場が増えたとする企業は僅か3.6%に過ぎない。昨年に引き続き市況は厳しい。

○そんな中にあって大阪市都心のみは約9割の企業が好調と評している他、36%の企業がモデルルーム来場者も増えたとしている。

(2)2019年のマンション市場予測 -1.売れ行きなど市況感

○低金利と消費増税前税制メリットということで、売り時とみる企業が多い。

○しかし、2019年の市況は必ずしも芳しくなく、好調なのは大阪都心のみと予測されている。

(2)2019年のマンション市場予測 -2.供給価格

○供給価格は上昇し、全体平均で坪単価は5.9%上がると予測されている。

○また、上昇率4%未満と予測されている地域はない。各地域とも用地価格の上昇が認識されていると思われる。

(2)2019年のマンション市場予測 -3.供給量の予測

○本アンケート回答企業の予定供給戸数を前年実績(供給シェア)より算出した予測供給量は約1万5200戸。

○また、予想供給戸数の平均は約1万8500戸。

○2018年は約19000戸の供給量と見られる。

(2)2019年のマンション市場予測 -4.商品トレンド・新規事業開発

○単価上昇の為、狭面積・コンパクトが商品トレンド。

○新規事業としては戸建が定着。また、リノベーション・宅地開発・一般賃貸住宅も事業化済企業が5割前後を越える。

(2)2019年のマンション市場予測 -5.万博・IRの影響

○万博開催決定で建築費も地価も上り、マンション価格が上昇すると見られている。

○IRでマンション市況活性化という回答は少なく、投資需要が増加と見られている。


■大阪不動産マーケティング協議会の概要

名  称 大阪不動産マーケティング協議会

住  所 大阪市北区西天満3-1-13清洲西天満ビル401号市場開発研究所内

     電話 06-6361-1137 FAX 06-6361-5568

設  立 2011年9月30日

加盟会社

【不動産会社】

 ・エヌ・ティ・ティ都市開発 株式会社

 ・大阪ガス都市開発 株式会社

 ・大林新星和不動産 株式会社

 ・関電不動産開発 株式会社

 ・近鉄不動産 株式会社

 ・京阪電鉄不動産 株式会社

 ・サンヨーホームズ 株式会社

 ・JR西日本不動産開発 株式会社

 ・住友商事 株式会社

 ・大和ハウス工業 株式会社

 ・東急不動産 株式会社 関西住宅事業本部

 ・東京建物 株式会社 関西支店

 ・東レ建設 株式会社

 ・阪急阪神不動産 株式会社

 ・株式会社 プレサンスコーポレーション

 ・丸紅 株式会社

 ・三井不動産レジデンシャル 株式会社

 ・三菱地所レジデンス 株式会社

 ・ユニハイムエステート 株式会社

 ・株式会社 アイ・フラッツ

 ・アーバンライフ住宅販売 株式会社

 ・カンパニートラスト 株式会社

 ・株式会社 TCフォーラム

 ・株式会社 長谷工アーベスト

 ・株式会社 ライフステージ

【広告会社】

 ・株式会社 朝日広告社 関西支社

 ・株式会社 アド近鉄

 ・株式会社 アドマックス

 ・株式会社 アルファ・コミュニケーション

 ・株式会社 インターフィールド

 ・株式会社 産經アドス

 ・株式会社 JR西日本コミュニケーションズ

 ・株式会社 ジェイ・アンド・エフ

 ・株式会社 新東通信

 ・株式会社 伸和エージェンシー

 ・株式会社 大広

 ・株式会社 T n s

 ・株式会社 DGコミュニケーションズ

 ・株式会社 東急エージェンシー

 ・株式会社 日本経済広告社 関西支社

 ・株式会社 日本経済社 大阪支社

 ・株式会社 フューチャースケッチ

 ・メディアエムジー 株式会社 大阪支店

 ・マルエトーワ 株式会社

 ・株式会社 読売広告社

 ・株式会社 読売連合広告社

【調査会社】

 ・株式会社 アフェクト

 ・IDEAコンサルティングオフィス 株式会社

 ・株式会社 エグゼ・ネット

 ・有限会社 エム・アール・シー 大阪支社

 ・株式会社 工業市場研究所

 ・沢野総合研究所

 ・有限会社 市場開発研究所

 ・曽余田マーケティング事務所

 ・株式会社マーキュリー 関西支社

役  員  

 代表幹事 株式会社 DGコミュニケーションズ 監査役 川越俊一郎

 副代表幹事 東レ建設株式会社 理事 総務部長 正子 総一郎  

 副代表幹事 株式会社工業市場研究所 取締役 第二事業本部 本部長 美濃部 康之

 会計監事 近鉄不動産株式会社 総務本部長 執行役員 岡田 浩一  

 事務局長 有限会社 市場開発研究所 代表取締役 李 健三

事業内容 分譲住宅に携わる企業が集い、業務上のルールを策定・運用しています。

  主な事業は次の通りです。

 1.人権意識を高めるための教育事業

 2.マーケティング力を高める為の調査・研究

調査企画  今回のアンケートは次の2社が企画しました

 (株)工業市場研究所 大阪事業所(担当 久田 電話06-6533-0633)

 (有)市場開発研究所(担当 李 電話06-6361-5578)

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