GSアライアンス株式会社が“Nano Sakura”の商品ブランド名で セルロースナノファイバー複合生分解性プラスチック材料で 作ったカトラリー成形品試作開始
セルロースナノファイバー複合先端素材で海洋のマイクロプラスチック問題を含めた プラスチックゴミ問題の解決を目指す
GSアライアンス株式会社(Green Science Alliance Co., Ltd./環境、エネルギー分野の先端材料を研究開発、製造販売する化学会社/本社:兵庫県川西市 代表取締役社長:森 良平 工学博士)は、代表的な生分解性プラスチックであるポリ乳酸と、セルロースナノファイバーを複合化させた生分解性の材料を用いて、射出成形によりスプーン、ナイフ、フォークのカトラリーを試作しました。
なお、GSアライアンスはこれまで各種のセルロースナノファイバー複合生分解性プラスチック材料や、100%バイオマス由来材料のデンプン系生分解性プラスチックなどを作ることに成功して、原材料ペレットとして少量販売し始めています。
Nano Sakura
セルロースナノファイバー複合生分解性プラスチックで作ったカトラリー成形試作品
近年、プラスチックゴミによる地球環境破壊問題は深刻になりつつあり、特に海洋に存在するマイクロプラスチック問題は世界的に生態系を破壊する壊滅的なレベルになりつつあります。海には現時点で1億5,000万トンのプラスチックゴミが漂流していると言われています。2010年には1年間で800万トンのゴミが海に流出、2015年は910万トンが流出したと言われており、海のゴミ流出量は年々増加する見込みで、2010~2015年は年間5.4%、2015~2025年は6.8%、それ以降は3.5%ほどの増加率になると言われています。2050年には海中に漂うプラスチックゴミの量がおよそ8億5,000万~9億5,000万トンに達するのに対して、魚は8億1,200万~8億9,900万トンにとどまり、ゴミの量が魚の量を上回る可能性を指摘しています。さらに既に我々人体にマイクロプラスチックが環境中から入りつつあるという研究報告もあります。このような状況において、プラスチックリサイクルの推進や、プラスチックそのものの使用量の削減、また環境中で分解する生分解性プラスチックなどの実用化、さらなる研究開発が進められています。
今後は量産化に向けてさらに検討を続け、近日中にカトラリー成形品サンプルを供給し始める予定です。また商品名としてセルロースナノファイバーの“Nano”と、Made in Japanの技術であるということをわかりやすく世界に展開していくために、日本の代表的な花である“Sakura”を組み合わせた“Nano Sakura”という商品ブランド名にしました。今後はカトラリー以外にも同社の生分解性材料を用いてフードトレイや各種容器、ストロー、袋などの様々なプラスチック成形品も検討していく予定です。一方で、同社はまだ成形の技術がそれほど成熟していないので、パートナー企業との連携も模索、募集しています。
■会社概要
商号 : GSアライアンス株式会社(冨士色素株式会社グループ)
代表者 : 代表取締役社長 森 良平(工学博士)
所在地 : 〒666-0015 兵庫県川西市小花2-22-11
事業内容: 環境、エネルギー分野向けの先端材料の研究開発と製造販売
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