業界最小クラス※となる一次電池駆動の圧力式危機管理型水位計 『Field-EX』発売に向けて実証実験を高知県黒潮町にて開始
~参画5社の得意分野を活かし、省電力化と大幅なサイズダウンに成功~
2019.04.02 11:00
株式会社イーラボ・エクスペリエンス(本社:東京都渋谷区、代表取締役:岡澤 実、以下『イーラボ・エクスペリエンス』)は、マクセル株式会社(本社:京都府乙訓郡、取締役社長:中村 啓次) および、株式会社IDY(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:本田 和明)、株式会社クリオテクノス(本社:埼玉県新座市、代表取締役:栗林 祐一)、株式会社三重日立(本社:三重県四日市市、取締役社長:武山 節文)とともに、洪水等の災害による被害を減らすことを目的として、プロジェクト参画各社の強みを活用した、業界最小クラス※となる一次電池駆動式の圧力式危機管理型水位計(自律型)『Field-EX(フィールド・イーエックス)』を開発し、高知県幡多郡黒潮町を流れる二級河川・蛎瀬川の洪水被害を最小限にすることを目指し、実証実験を開始しました。
実証実験の様子
圧力式水位計イメージ
本プロジェクトは、国土交通省が普及推進する、危機管理型水位計の課題となる“正確な水位の測定と確実な通信の実現”および“設置コストの低減化”を目指してスタートした取り組みです。
今回開発した自律型の危機管理型水位計には、イーラボ・エクスペリエンスが長年携わった“水稲の水位測定ノウハウ”をはじめ、きめ細かで効率的な電源制御、過酷な屋外環境においての安定した測定と通信技術など、プロジェクト参画各社が今までに培った知見と強みを活かしました。
プロジェクト5社の役割分担について
これにより、特に圧力式水位計の課題とされる“省電力化”と“電池サイズのコンパクト化”に成功し、現在流通する圧力式危機管理型水位計および自律式タイプの危機管理型水位計としては、業界最小クラス※の製品化を実現することで、今まで設置が難しいとされた場所への設置を可能にしました。
また、各分野のリーディングカンパニーである参画各社の技術を活用することで、開発コストの抑制にも成功し、従来製品の約3分の1の価格での製品化を可能にしました。
さらに、この危機管理型水位計にはセンサーに蓄積されたデータを保存する機能(ロガー機能)を搭載しました。今後は、蓄積されたデータと気象予報データと組み合わせ、精度の高い洪水予測を行えるよう開発を進めています。また、水位計の盗難や流出など、不測の事態に対応できるよう、三軸による揺れ感知機能や位置情報、盗難時の監視機能を搭載しています。
当該地域における降雨時の水位状況は、ネットワークに接続されたパソコン、タブレットやスマートフォン等からご確認いただける専用ビューアーにて、リアルタイムかつ的確に把握することができます。なお、今回の実証実験には別途、屋外乾電池式IoTカメラ「FieldCam(フィールドカム) FC-1000」を設置し、離れた場所から正確かつ詳細に状況を把握できるシステムを構築しました。
ビューアー画面イメージ(※FC-1000を導入した場合。ご覧になる環境により表示が異なる場合がございます)
この実証実験を行う高知県幡多郡黒潮町は、太平洋に面した雨の多い地域であり、集中豪雨や台風による洪水被害がたびたび発生していました。
今回、黒潮町の中央部を流れる蛎瀬川にて観測を行うことで、洪水時の冠水による甚大な被害や住民に及ぼす影響を最小限に抑え、安全性の向上を目指します。
実証実験では、まず蛎瀬川流域の防災にどの程度寄与することができるかの検証を行います。
また、将来的には気象予報データや本製品で測定する実測データを用いて、さらに精度の高い洪水予測を提供し、これにより中小河川流域住民の安全確保を目指します。
※一般財団法人河川情報センターに登録された一次電池式の圧力式危機管理型水位計において。(2019年3月時点)
株式会社イーラボ・エクスペリエンス調べ。
【製品概要】
製品名称 :Field-EX(フィールド・イーエックス)
予約開始日:2019年4月中旬(予定)
主な特徴 :・細やかな電源制御により、一次電池駆動にて約5年間メンテナンス不要
・センサーが蓄積したデータを保存するロガー機能搭載、
予測にも活用可能に
・三軸による揺れ感知機能や位置情報、盗難時の監視機能を搭載
・別途屋外型IoTカメラを導入することで、遠隔地でも的確な
状況確認を可能に
詳細仕様 :以下をご覧ください。
詳細はホームページでもご覧いただけます。