先進的テクノロジーを活用した 「音声入力システム」の共同開発について
~〈みずほ〉のオペレーショナルエクセレンス向上に 向けた取り組みを加速~
株式会社みずほフィナンシャルグループ(執行役社長:坂井 辰史、以下 みずほFG)、株式会社みずほ銀行(頭取:藤原 弘治、以下 みずほ銀行)、みずほ情報総研株式会社(代表取締役社長:向井 康眞、以下 みずほ情報総研)とNTTコミュニケーションズ株式会社(代表取締役社長:庄司 哲也、以下 NTT Com)は、音声認識処理技術、テキストマイニング、RPA(ロボットによる自動化)を活用した市場商品の取引データ入力を自動化する業務効率化ツール「音声入力システム」を共同開発し、みずほ銀行の市場バンキング業務において利用を開始しました。
1. 背景
金融市場における国債、資金取引などの売買は、相手先との取引条件の確認(金額、価格、受渡日など)を電話(口頭)で行なうことが市場慣行となっています。これまでみずほ銀行では、確認した取引条件を売買成立後に手作業で銀行内の取引管理システムに入力していました。
みずほ銀行は、先進的テクノロジーを活用したビジネスインフラの強化、業務効率化・高度化を通じたオペレーショナルエクセレンス(卓越した業務遂行力)の向上に取り組んでおり、今回その一環として、取引データ入力の業務効率化に向けて、RPAに関する豊富な実績を持つみずほ情報総研とNTT Comと共同で音声入力システムを開発しました。
2. 概要・特長
「音声入力システム」のシステム構成は、以下のとおりです。
(1) 電話で発話した内容をNTT Comの音声認識処理技術※1によりテキスト化
(2) みずほ情報総研が開発した重要事項抽出システム※2により、テキスト化した発話内容から取引管理システムへの入力に必要な項目(以下「重要事項」)を抽出
(3) 抽出した重要事項をRPA(LuPa(TM))※3により自動で取引管理システムに入力
市場慣行となっている用語や言い回しの登録、モデルのチューニングにおいて相互に連携することで、市場で取り扱う多様な商品や複数の取引管理システムに対応しています。2019年3月から市場バンキング業務での利用を開始しており、全取引のうち約7割に及ぶ取引について、取引データ入力を自動化し、業務効率化を実現しています。
3. 今後の展開について
〈みずほ〉は、今後も、一層のオペレーショナルエクセレンスの向上を目指し、業務効率化・高度化に取り組むとともに、持続的な競争優位の確立を目指していきます。
NTT Comは、デジタルトランスフォーメーション(DX)を推進する「DX Enabler(TM)」として、オペレーショナルエクセレンスの向上をはじめとする〈みずほ〉のビジネス変革をサポートしていきます。
※1:音声認識処理技術は、NTT研究所が開発した最先端のAI技術「corevo(R)(コレボ)」をベースに、深層学習にもとづく音声認識処理技術を応用した高精度音声認識エンジンを搭載しています。本エンジンは日本語特有の多様な表現を理解可能で、技術評価国際イベントCHiME-3にて世界トップの精度を達成しました。
「corevo(R)」は、日本電信電話株式会社の登録商標です。 http://www.ntt.co.jp/corevo/
※2:重要事項抽出システムは、テキストファイルを読み込み、テキストマイニング技術により、取引管理システムへの入力に必要な金額、価格、受渡日などの重要事項を抽出するシステムです。
※3:LuPa(TM)は、定型業務を自動化するみずほ情報総研独自のRPAツールです。PCの画面上で行う作業であれば、メール、インターネットブラウザ、業務システム、計算ソフトなど複数のアプリケーションをまたがり操作することができます。インストール不要な点も特長です。
<参考> https://www.mizuho-ir.co.jp/solution/improvement/it/information/lupa/index.html
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