【雪印メグミルク】 2018年度『飯島藤十郎食品技術賞』受賞のご報告
「Lactobacillus gasseri SBT2055株の腸管を介した保健機能研究とその産業利用」
2019.04.23 11:00
雪印メグミルク株式会社 (本社:東京都新宿区 代表取締役社長:西尾 啓治) は、当社保有のプロバイオティクス乳酸菌、ガセリ菌SP株(Lactobacillus gasseri SBT2055)の研究とそれを応用した商品開発について、公益財団法人 飯島藤十郎記念食品科学振興財団より『飯島藤十郎食品技術賞』を受賞いたしました。
この『飯島藤十郎食品技術賞』は、食品の技術開発において優れた業績をあげた研究者又は研究グループに授与されるもので、4月22日(月)に千葉県市川市で開催された飯島藤十郎賞授与式に出席いたしました。
この度の受賞を、当社のガセリ菌SP株に関する長年の研究開発活動についてのご評価としてお受けするとともに、今後とも研究開発を通じてお客様に「健康」と「おいしさ」をお届けしていきたいと考えております。
<受賞概要>
(1)主催団体と賞:公益財団法人 飯島藤十郎記念食品科学振興財団 『飯島藤十郎食品技術賞』
(2)受賞研究:「Lactobacillus gasseri SBT2055株の腸管を介した保健機能研究とその産業利用」
(3)受賞者:雪印メグミルク株式会社ミルクサイエンス研究所
門岡上席研究員、高野主席、酒井主査、小川担当、守屋担当
北海道情報大学医療情報学部 医療情報学科 西平教授
北海道大学 遺伝子病制御研究所
プロバイオティクス・イムノロジー研究部門 宮崎特任教授
よこはま土田メディカルクリニック 土田先生
九州大学大学院農学研究院 生命機能科学部門 佐藤教授
(4)受賞の主な内容
1.脂質代謝に関する研究:ガセリ菌SP株に内臓脂肪蓄積抑作用を見出し、ヒト試験においてガセリ菌SP株を含む発酵乳の摂取が、内臓脂肪面積を有意に低下することを実証した。一連のエビデンスに基づき、ガセリ菌SP株を含む発酵乳商品群について、特定保健用食品の許可取得および機能性表示食品の届出を行い、商品による機能性訴求を可能としたほか、研究成果の産業利用に貢献した。
2.免疫調節機能に関する研究:ヒト試験にて、ガセリ菌SP株を含む発酵乳の摂取が、インフルエンザウイルスに対する特異的な抗体産生※1 を促進したほか、免疫指標であるNK 細胞※2 活性を高めることを確認し、ガセリ菌SP株が免疫機能を亢進することを示した。
<飯島藤十郎賞について>
「食品科学、特に米麦その他主要食糧を原料とする食品の素材、加工技術、品質、安全性、栄養、機能その他に関する学術上の研究及び食品の技術開発に優れた業績が認められる活躍中の研究者又は研究グループ」が受賞対象であり、『食品科学賞』と『食品技術賞』がある。『食品技術賞』は、食品の技術開発において優れた業績をあげた研究者又は研究グループに授与される。
※1 抗体産生: 外界からの異物(ウイルスなど)が体内に侵入すると、それらに対する抗体が産生される。抗体の量を表すのが抗体価であり、抗体価が高いほど、異物に対する抵抗性が高いことを示す。
※2 NK細胞: 自然免疫の主要因子として働く細胞傷害性リンパ球の一種で、おもに血液中に存在し、抗腫瘍活性や抗体産生の調節に関与する細胞。
〔参考論文〕高野義彦ら. プロバイオティクスLactobacillus gasseri SBT2055 を含有する発酵乳の摂取による肥満者の内臓脂肪低減効果の検証. 薬理と治療. 41(9):895-903 (2013)
〔参考プレスリリース〕2015年10月29日【ガセリ菌SP株の効果】内臓脂肪低減のほかにも、インフルエンザに対する防御機能を有することをヒト試験で確認。
http://www.meg-snow.com/news/2015/pdf/20151029-1132.pdf
〔参考プレスリリース〕2018年5月15日【平成30年度 日本栄養・食糧学会『技術賞』受賞のご報告】
http://www.meg-snow.com/news/2018/pdf/20180515-1451.pdf
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