星のや東京 江戸の女性の嗜みと美への意識を学ぶ 「江戸美人滞在」好評につき提供期間を延長 期間:2019年4月1日~2020年3月31日
2019.06.14 10:00
日本旅館「星のや東京」は、2019年4月1日より提供を開始した、江戸の女性の嗜みと美への意識を学ぶ「江戸美人滞在」の提供期間を、好評につき2020年3月31日まで延長します。江戸美人滞在は、三味線や茶の湯といったお稽古やスパトリートメントを通じて、江戸の女性が大事にしていた教養や美しい所作、美への意識などを身につけることを目指す1泊2日の滞在プログラムです。旬の江戸野菜や魚介を使った特別朝食「江戸美人御膳」は、季節に合わせた内容で提供します。
開発の背景
江戸時代は泰平の世と言われ、人々の暮らしは豊かになり、娯楽や歌舞伎、人形浄瑠璃などの江戸独自の文化や芸術が発達しました。生活が豊かになるにつれ、江戸の女性たちは慣習に縛られない新しい髪型や化粧などを楽しむようになりました。艶のある豊かな髪と、化粧の映える色白の整った肌が美人の条件と考えられ、髪はつげ櫛や椿油、肌は米糠を用いた洗粉(あらいこ)と呼ばれるもので手入れをしていたと言われています。(*)
また、当時の女性たちは、外面の美だけでなく、よりよい将来のために内面を磨くことも重要視し、三味線や茶の湯などのお稽古ごとに力を入れ、礼儀作法などの教養を身につけていました。
星のや東京では、こうした江戸の女性の美や教養に対する高い意識を、現代の女性にも知ってほしいと考え、本プログラムを開発しました。今後は季節に合わせ、お稽古や食事の内容を変えて提供を続ける予定です。
*参考:谷田有史氏、村田孝子氏監修「江戸時代の流行と美意識 装いの文化史」2015年
「江戸美人滞在」の3つのポイント
江戸の女性が嗜んだお稽古と折形の体験
江戸の女性たちが嗜んだ、つまみ細工や三味線、茶の湯のお稽古と折形(おりがた)の体験を通して、美しい所作やおもてなしの精神を学びます。
つまみ細工
つまみ細工は、江戸時代から伝わる技法で小さな正方形の布を小さく折りたたむことによって草花を形作る伝統工芸です。折り方には丸くふっくらとした形が特徴の「丸つまみ」や細く尖った「剣つまみ」の2種類があり、布の色や折り方の組み合わせで様々な表現が可能です。手作りのつまみ細工で装飾を施したかんざしや櫛などは、自宅に持ち帰って楽しむことができます。
三味線
江戸時代、歌舞伎や浄瑠璃に使われる伴奏楽器の稽古は非常に人気があり、特に三味線は、手を返す動作や指の所作が女性らしい美しい仕草につながると言われ、女性の嗜みとして重要視されていました。江戸の町で発展した箏曲流派「山田流」の山田流箏曲萩岡派四世・萩岡松韻氏監修のお稽古では、初めて三味線に触れる方でも一曲弾けるようになることを目指します。
茶の湯
茶の湯は、お茶やお菓子を振る舞い、主人が客人をもてなす儀式です。準備をしてもてなす側と、もてなしを受ける側の両方が作法を守りながら儀式を進めます。まずは、スタッフがお客様にお点前をし、その後、お客様にお点前を行っていただくサポートを行います。茶の湯の作法だけでなく、「主客対等」という日本独自のおもてなしの精神も学びます。
折形体験
千代紙で贈り物を包む折形は、人にものを贈るという文化の始まりと言われています。この折形を体験できる道具一式をお部屋に用意します。紙幣やワインボトルの包み方など、現代の生活にも活かせる物の包み方を学ぶことができます。
2 米糠オイルと椿油を使ったスパトリートメント
本プログラムオリジナルのフェイシャルとボディトリートメントで、外面の美しさを磨きます。江戸の女性たちは、肌をしっとり潤わせると言われていた米糠を布袋に入れ、顔や体を洗っていたことから、ボディトリートメントには米糠から精製したオイルを使い、肌を艶やかに整えます。
トリートメント後には、本つげ櫛と保湿効果の高い東京都利島(としま)村産の椿油を使って髪をとき、潤いと艶を与えます。利島村のヤブツバキから採れた椿油は、かつて江戸幕府にも上納されたほどの高い品質で知られています。
3 旬の江戸野菜と魚貝を味わう特別朝食「江戸美人御膳」
朝食は、かつて江戸近郊で栽培されていた伝統野菜である江戸野菜や、江戸で親しまれていた魚貝を使った「江戸美人御膳」を提供します。内藤南瓜や城南小松菜など、東京で栽培された野菜を使った小鉢やサラダ、鮭や鰤などの焼き魚、あさりやじゃこの佃煮など、滋味あふれる旬の江戸野菜と魚貝を味わうことで体の内面から美しくなることを目指します。
<「江戸美人御膳」献立一例>
季節の野菜と豆のサラダ
小鉢
内藤南瓜の煮物
城南小松菜とお揚げの炒めもの
寺島ナスの揚げ浸し
焼き鮭
茶碗蒸し
はまぐりのお吸物
とろろとヨコワ
麦飯
香の物
品川蕪・下山千歳白菜など
佃煮
あさり、じゃこ、椎茸、昆布など
甘味
あんぽ柿
羊羹
栗と金柑の甘露煮
<滞在スケジュール例>
1日目
14:30 チェックイン
15:30 お稽古:つまみ細工
17:00 温泉
18:00 お部屋で折形体験
18:30 夕食(別料金)
21:00 スパトリートメント(90分)
2日目
08:00 お稽古:茶の湯
09:00 特別朝食「江戸美人御膳」
10:00 お稽古:三味線
13:00 チェックアウト
「江戸美人滞在」概要
■期間 :2019年4月1日~2020年3月31日
■料金 :1名 98,000円 2名 148,000円(税・サービス料10%別、宿泊料別)
■予約方法:ホームページより14日前までに予約
■含まれるもの:お稽古体験(三味線、茶の湯、つまみ細工、折形)、
スパトリートメント、特別朝食
■定員 :1日1組2名(最少催行人数1名)
■対象 :星のや東京宿泊者
*つまみ細工の稽古は2019年9月1日~2020年3月31日の期間のみの提供です。
*状況によりプログラムのスケジュール、内容が一部変更になる場合があります。
星のや東京
「塔の日本旅館」をコンセプトに2016年7月に開業。玄関で靴を脱ぎ、畳敷きの伝統的な和室や各階のお茶の間ラウンジ、最上階に温泉を備える星のや初の都市型旅館。
電話 : 0570-073-066 (星のや総合予約)
住所 :〒100-0004 東京都千代田区大手町一丁目9番1
アクセス:東京駅丸の内出口 徒歩10分、東京メトロ大手町駅A1、C1地上出口 徒歩2分
部屋数 :84室
チェックイン:15:00~/チェックアウト:~12:00
宿泊料金: 1泊1室83,000円~(税・サービス料10%別、食事別)
URL : https://hoshinoya.com/
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