Webサイトのブランド力、総合編は「楽天市場」が3年ぶりの首...

Webサイトのブランド力、総合編は「楽天市場」が3年ぶりの首位  一般企業編のトップ3は「サントリー」「Tサイト」「ANA」  日経BPコンサルティング調べ「Webブランド調査2019-春夏」

株式会社日経BPコンサルティング(東京都港区)は、3万人以上のネットユーザーが国内500のサイトを評価する「Webブランド調査2019-春夏」の結果をまとめました。Webサイトのリニューアルの効果や製品への関心、企業の好感度への影響等を明らかにするもので、2019年6月20日に調査報告書を発行・発売しました。



【調査結果のポイント】

●総合ランキングは「楽天市場」が2016-秋冬調査以来3年ぶりの首位を獲得

●一般企業編(インターネット専業企業を除く)では、「サントリー」が4回連続トップ

「サントリー」は製品・サービス、企業の取り組み訴求がともに高評価を維持しトップを堅持

●スコア上昇サイト:「第一三共」は企業活動の情報発信に対する評価が好調でスコア上昇

「第一三共」は研究開発や健康情報に関するコンテンツが好評で、「態度変容:企業活動」のスコアが大幅に上昇



■キャンペーンや会員ページの利用などの「行動喚起」スコアが上昇した「楽天市場」が総合ランキング第1位を獲得

調査対象500サイト中の総合ランキング第1位となったのは「楽天市場」。第2位は「Amazon.co.jp」で、前回第1位の「Yahoo! JAPAN」は2つ順位を落とし、第3位となった(図表1)。


「楽天市場」のWebブランド指数(WBI)は前回111.6ポイントから2.4ポイント増の114.0ポイント。6つの評価指数のうち「態度変容:企業活動」が前回より低下したものの、その他5つの指数のスコアがそれぞれ上昇した。特に、キャンペーンの利用や会員ページへのログイン、製品・サービスの購入など実際の行動を測る「行動喚起」の上昇がWBIを押し上げた。サイトそのものへの印象を測る「サイト・ロイヤルティ」の項目においては「利便性」の評価が高く、日常生活に密着したオンラインショッピングサイトとして、高い支持を得ているといえる。



■一般企業サイト編は「サントリー」が製品・サービス、企業活動の訴求に対する高評価を維持し、4回連続で首位を獲得

一般企業サイト(インターネット専業企業サイトを除く)のトップ3は、「サントリー」「Tサイト」「ANA」(図表2)。


第1位の「サントリー」はWBIが前回のスコアから4.2ポイント減の83.3ポイントを獲得し、4回連続で一般企業サイトでの首位を堅持した(図表3)。6つの評価指数のうち4つの指数のスコアが前回を下回ったものの、製品・サービスや企業の取り組み訴求に対する評価は高水準を維持した。また、キャンペーンの利用などの「行動喚起」のスコアが87.3ポイントと極めて高いことも本サイトの特徴となっている。自由意見をみても、好印象を持ったコンテンツとしてキャンペーンへの言及が多く、サイト来訪者の関心の高さが伺える。


第2位は「Tサイト」で、WBIは前回から1.7ポイント減の75.0ポイント(図表4)。WBIは前々回調査から低下傾向が続くが、「アクセス頻度」「行動喚起」を中心に高評価を獲得した。個別の項目では「キャンペーンコンテンツを利用」「メールマガジンの購読、会員専用ページにログイン」が高い得票率となっており、ポイント会員向けポータルサイトとしての強みを維持している。



■「第一三共」は研究開発や健康に関する情報発信で、企業の取り組みに対する関心の喚起力が上昇

前回から今回にかけてスコアが大きく上昇したサイトのトップ3は「第一三共」「ANA」「ロッテ」となった(図表5)。「第一三共」は前回から12.8ポイント増の53.7ポイント(図表6)、「ANA」は11.0ポイント増の72.2ポイントだった(図表7)。


「第一三共」は「態度変容:企業活動」のスコアが大幅に上昇し、WBI上昇をけん引した。同サイトはトップページのリニューアルにより、研究開発やCSR活動に関するコンテンツへの導線が強化された。トップページ上でこれらの情報が目に入りやすくなったことで、企業の取り組みに対する関心や理解が深まったといえる。また、自由意見では新薬や研究開発といった医薬品の情報とともに、レシピコンテンツなどの健康情報に好意的な意見が目立った。製薬会社としての専門的な内容だけでなく、消費者にとって身近な情報を発信していることが、企業への好感や信頼性の高評価につながった可能性がある。


近年の企業Webサイトの動きとして、レスポンシブデザインなどを採用し、パソコンやスマートフォンなどさまざまなデバイスからの見え方を意識したサイトが増えている。また、マーケティング活動だけでなく、コーポレートブランドを発信する方法としてWebサイトに注力する企業も増えている。調査結果の傾向としては、来訪者の目的に合った情報やコンテンツを的確に提示しているサイトや、製品・サービスや企業の「らしさ」を伝える工夫が見られるサイトの評価が高い。企業のマーケティングや広報活動におけるサイトの貢献度を本調査で確認し、顧客接点の改善やブランド力の強化に、ぜひお役立ていただきたい。



図表1● Webブランド指数 総合ランキング トップ50


図表1● Webブランド指数 総合ランキング トップ50


図表2● 【一般企業編(ネット専業企業除く)】 Webブランド指数ランキングトップ10


図表3●「サントリー」のスコアチャート


図表4●「Tサイト」のスコアチャート


図表5● Webブランド指数 スコア上昇ランキングトップ10

※ランキング表中のサイト名表記は、トップページのタイトルによるサイトの正式名称。


図表6●「第一三共」のスコアチャート


図表7●「ANA」のスコアチャート



■Webブランド調査について

(URL: https://consult.nikkeibp.co.jp/branding/solutions/web-brand/ )

調査目的    :Webサイトのブランド力を測定し、企業や団体のWebにおける

         ブランド・コミュニケーション戦略の成果を定点観測する

調査手法    :インターネット調査

調査対象    :全国、20歳以上のインターネット・ユーザー

         (日経BPコンサルティングの提携調査会社の調査モニター)

有効回答数   :35,448件

調査対象ブランド:企業や団体が運営する日本の主要500サイト

調査実施期間  :2019年4月11日(木)~4月19日(金)

         ※半年ごとに年2回実施(春夏:4月、秋冬:10月)

調査企画・実施 :日経BPコンサルティング



■日経BPコンサルティング

日経BP全額出資の「調査・コンサルティング」「企画・編集」「制作」など、コンサルティング、コンテンツ

関連のマーケティング・ソリューション提供企業。(2002年3月1日設立。資本金9,000万円)

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