第11回「格付ロジック改定によるRM格付変動の影響」調査 AI技術の導入で倒産判別精度がさらに向上!
与信管理ASPクラウドサービスを提供するリスクモンスター株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役社長:藤本 太一、以下 リスモン)は、2019年6月に実施した格付ロジック改定によるRM格付変動状況を集計しましたので、その結果を発表いたします。
リスモンでは、企業の信用力をA、B、C、D、E、Fの6段階に格付けしております。この格付は、倒産実績に裏付けられた独自指標で、A格の企業は倒産確率が低い、つまり倒産しにくい企業、逆にF格の企業は倒産確率が高い、つまり倒産に近い企業といえます。
約470万社にのぼる膨大な企業群を対象に格付けし、倒産実績から統計的に格付ごとの倒産確率を算出して提供しています。定期的な企業データ、倒産データの更新・蓄積に留まらず、毎日の特種情報の収集分析により格付補正を続けているのもRM格付の大きな特長です。
与信管理の現場は「早い者勝ち」です。RM格付を利用することで、取引先の「今」の信用力を把握し、適時に対策を施すことができます。
[調査結果]
(1)格付変動は166,324件
2019年6月16日に実施された「格付ロジック改定」に伴い、166,324件の格付が変動しました。格上げとなった企業は、86,116件、格下げとなった企業は80,208件あり、2ランク以上の変動が生じた企業は、全体で11,758件ありました。(図表A)
「平成」から「令和」へ時代が移り新時代への期待が高まる中、米中貿易摩擦等から世界経済の見通しについては依然として不確実性が高まっております。今回のロジック改定においては倒産のトレンドを左右する経済環境や景気動向に合わせ、格付と倒産確率の乖離が生じないよう調整を行っております。また、AI技術導入による定量・定性分析の強化や業種・地域ごとの倒産動向を捉えた企業分析の強化により、格付精度の向上を図っております。
格付変動企業のうち、2ランク以上の変動企業は少なく、全体の92.9%は1ランク以内の変動に留まっています。格付変動状況としては、D格企業が5,624社増加し、E格企業が5,820社減少しております。
▼図表A 全体遷移状況
(2)総合工事業で格付良化傾向
業種ごとの格付遷移状況を調査したところ、全体としてE格企業の減少が目立つ中で、総合工事業においては、E格企業が増加し、F格企業が減少しております。業界動向や業種特性を捉えた企業分析の強化により、地震・台風等の災害復興案件や東京オリンピック・パラリンピック、大阪万博から建設需要の高まりが期待される総合工事業において、企業評価の適正化が図られた結果、F格企業の格上げが見られます。(図表B)
▼図表B 業種別遷移状況
[総評]
今般のロジック改定においては、AI技術を導入したほか、業種・地域ごとの倒産動向を捉えた企業分析を強化致しました。今回の調査結果により、概ね格付ロジック改定の趣旨に沿った格付変動となっていることが確認されたといえます。
今後も定期的な格付ロジック改定を実施し、時勢に合った分析手法を取り入れることで、より高い倒産判別精度を目指し、安全な取引の拡大による経済への貢献に努めていく所存です。
※ 本編はダイジェスト版です。詳細な内容は、以下掲載サイトよりご覧いただけます。
https://www.riskmonster.co.jp/rm-research/
[実施概要]
・調査名称 :第11回「格付ロジック改定によるRM格付変動の影響」調査
・調査方法 :RM格付の遷移状況調査
・調査対象企業:2019年6月16日時点でRM格付がA~F格である1,564,098社
■リスモンの概要(東京証券取引所第二部上場 証券コード:3768)
2000年9月設立。同年12月よりインターネットを活用した与信管理業務のアウトソーシングサービス、ASPサービス事業を開始しました。以来、法人会員向けビジネスを要にサービス分野を拡大し、各事業部門・子会社(与信管理サービス、ビジネスポータルサイト(グループウェアサービス等)およびBPOサービス)ごとに取り扱うサービスについて包括的な戦略を立案し、事業活動を展開しております。
リスモングループ法人会員数は、2019年3月末時点で12,158(内、与信管理サービス等6,195、ビジネスポータルサイト等3,135、その他2,828)となっております。
ホームページ: https://www.riskmonster.co.jp/
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