活動人口と関係人口の交流で未来を紡ぐ ~2019年度の鹿児島市事業~
2020.03.31 18:00
鹿児島市では、2018年度に鹿児島市シティプロモーション戦略ビジョンを策定し、シティプロモーションの取組を進めています。
同戦略ビジョンの方向性として、「シビックプライドの醸成」「関係人口へのアプローチ」を掲げ、2019年度に2つの事業を実施しました。
2つの事業の交流で未来を紡ぐ鹿児島市の取組
1. シビックプライド醸成の取組「PLAY CITY! DAYS」
市民ワークショップ「PLAY CITY! DAYS」は、「楽しむこと」をコンセプトに、まちに対する愛着・誇りを高め、「鹿児島市をより楽しく、良いまちにする意識を醸成する」ことを目的として開催。
公募で集まった市民130人(鹿児島市制130周年にちなむ)が、4カ月半にわたり活動しました(8月下旬開講12月修了。1月以降も任意に活動)。
参加者は、チームに分かれ、それぞれが感じる鹿児島市の魅力を21の動画として制作したほか、17のテーマで「楽しみながらできるまちを想う行動」を実践しました。
「まちを想う行動」の一つ、「名山まち歩き」は、中心市街地にありながらも昔ながらの雰囲気を残す名山堀というエリアにある14店舗を取材し、暮らしマップを作成。マップの制作費用はクラウドファンディングで集めました。活動を通して、参加者間や地域の人とのつながりができたことで、地域に対する愛着が深まり、事業終了後も活動が継続しています。このように、まちを想い、行動する「活動人口」が育まれています。
アーケードを盛り上げるイベントとして開催した天文館ディスコの様子
■17の小さな一歩
(1)桜島の魅力を発信する動画を作ろう!
(2)天文館アーケードを盛り上げるイベントを企画しよう!
(3)名山町の暮らしの楽しさを伝える暮らしマップを作ろう!
(4)桜島大根でサラダボウルを作って振る舞おう!
(5)鹿児島市の食文化をイラストで発信!展示会を開きたい!
(6)命がけの喜入サバイバルツアー?!やろう!
(7)公共交通機関を使って焼酎を飲みに行こう!
(8)お堀を活かして人が溢れる場を作りたい!
(9)鹿児島市のいろんなところでフラッシュモブするぞ!
(10)鹿児島市の0~24時を切り取ったスマホ写真展を開催したい!
(11)鹿児島市内でキャンプしよう!
(12)谷山の美味しいお店を発信する場を作りたい!
(13)鹿児島市をもっとキレイに!ハロウィン仮装でゴミ拾い!
(14)鹿児島ユナイテッドFCをみんなで盛り上げよう!
(15)インスタで桜島ビュースポットを発信しよう!
(16)秋冬の磯海岸で楽しいことするぞ!
(17)ディープ天文館。路地裏マップを作ろう!
■事業の詳細は市ホームページ及び受託者ホームページで公開しています。
○鹿児島市ホームページ
https://www.city.kagoshima.lg.jp/kouhousenryaku/pcd/index.html
○受託者(天文館総合研究所)ホームページ
https://www.ten-lab.org/report-pcd/
■受講生が作詞・作曲した「PLAY CITY! DAYS」の曲に各チームの取組を紹介する映像を合わせたミュージックビデオを公開中です。
https://www.youtube.com/watch?v=rFLDALPY4tc
2. 関係人口創出の取組「かごコトアカデミー」
講座「かごコトアカデミー」は、首都圏の20~40歳代を対象に、鹿児島市のことを“自分ごと”として捉え、継続的な関わり方を見出し、本市の関係人口となっていただくことを目的として開催。
都内でのワークショップ形式の講座(4回)や鹿児島市内での現地フィールドワーク(1回)に14人が参加し、それぞれが関心を持ったテーマで関わり方のプランを作成しました(9月に開講、1月修了。3月に予定した振り返りイベントは新型コロナウイルス感染症拡大防止のため中止)。
発表されたプランの一つ「待ち合わせスナック『アストロ』」は、東京都在住の女性の発案で、都内にいながら鹿児島市との関わりを深める場所として、年に3回程度、スナックイベントを開催しようとする取組。鹿児島出身のオーナーが経営する行きつけのバーを借りて、鹿児島の食材や焼酎を提供したり、鹿児島ゆかりの人や関心のある人とのつながりを深める場所にしようと計画しています。なお、「アストロ」の名称は、鹿児島市の繁華街「天文館」にちなんで命名したものです。
都内で鹿児島市を想う場所づくりが進むことで、「アストロ」が、都内における「関係案内所」となることが期待されます。
現地フィールドワークでかかわり方のプランを考えるワークショップ
■鹿児島市と関わる13のプラン
(1)鹿児島ユナイテッドFC首都圏アウェー戦観戦ツアー
(2)音楽院「LAGBAG MUSIC TOGO」ホームステイ&MV制作
(3)カゴシマを…もっと、ディープに(鹿児島市の魅力再発見アンケート)
(4)桜島ミュージアムへのプロポーズ大作戦
(5)卵焼きの鹿児島市ソウルフード化
(6)東京のナイトシーンを一緒に楽しんで鹿児島市にフィードバック
(7)待ち合わせスナック『アストロ』
(8)だら旅in鹿児島
(9)鹿児島焼酎と○○、鹿児島茶と○○
(10)かごしまチラ見せコミュニケーション
(11)福祉×音楽「おんがくのじかん」
(12)鹿児島×世界の料理=新たな鹿児島名物料理考案
(13)鹿児島のスポット フィルム写真展
■事業の詳細は市ホームページで公開しているほか、ウェブマガジン「ソトコトオンライン」で紹介されています。
○鹿児島市ホームページ
http://www.city.kagoshima.lg.jp/kouhousenryaku/cangokoto/index.html
○ソトコトオンライン
https://sotokoto-online.jp/809 (“心のマグマ”が動き出す!鹿児島が、また訪れたい場所になりました。)
https://sotokoto-online.jp/1082 (鹿児島は、私にとっての“ソウルシティ”。)
3. 2つの取組の相互作用で高めるシティプロモーション
「かごコトアカデミー」受講生は、現地フィールドワークの際に「PLAY CITY! DAYS」メンバーとの交流会を開催。
「PLAY CITY! DAYS」のメンバーは、ワークショップで企画中の「楽しみながらできるまちを想う行動」を発表し、かごコトアカデミーの受講生は、外の視点でブラッシュアップのアイデアを伝えるという交流の中で、それぞれにまちの魅力に対する新たな気づきが生まれました。
この交流は、両事業の終了後も、参加者間で継続しています。シビックプライド醸成と関係人口創出を目的とする事業が相互に作用し合うことにより、シティプロモーションの効果は高まります。両受講者の今後の取組がさらに充実したものとなるよう本市は注力することとしています。
4. 交流が市シンボルマーク「マグマシティ」に込めた想いを体現
鹿児島市シンボルマーク「マグマシティ」は、市ブランドメッセージ「あなたとわくわく マグマシティ」と桜島をイメージしたマークで構成されています。
鹿児島市民を赤い糸、市外の人々を青い糸で表現し、双方の交流からわくわくする鹿児島市の未来を紡いでいこうとする想いを桜島の形で表現したものです。
「PLAY CITY! DAYS」と「かごコトアカデミー」が、車輪の両輪となって回ることで、市シンボルマーク「マグマシティ」に込めた想いを体現し、未来をつくっていく取組です。
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