「2021年卒薬学生・就職活動の意識調査」 ~現場見学中止など、9割の薬学生が 新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受けていると回答~
2020.04.01 11:30
医療・介護・福祉業界の経営支援を行う株式会社CBホールディングス(本社:東京都港区、代表取締役:鈴木 尚之、以下 CBホールディングス)は、現在、就職活動中の2021年3月に大学を卒業予定の薬学生に向けて「就職活動の意識調査」を行いましたので調査結果を報告します。
なお、調査結果から、今回の新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、就職イベント自粛の動きがある中で、薬学生は就職活動ができないことに対して不安を感じていること、医療機関・企業は、なるべく早く薬学生との接点を持たなければ採用活動に遅れが生じる可能性があることが読み取れました。そこで、CBホールディングスのグループ会社で、医療・介護・福祉業界の採用支援、宣伝広報支援を行う株式会社CBコンサルティング(本社:東京都港区、代表取締役:草刈 孝弘、以下 CBコンサルティング)は、オンラインで薬学生と企業をつなぐ「薬学生×企業交流会 Online」の開催を企画しました。詳しくは『5. オンラインで薬学生と企業(薬局)をつなぐ 「薬学生×企業交流会 Online」について』も併せてご覧ください。
1. 調査概要
調査手法 :インターネットアンケート(無記名式)
有効回答数 :83名
調査実施期間:2020年3月17日(火)~3月22日(日)
調査対象者 :2021年3月に大学卒業予定の6年制大学に通う薬学生
※調査内容をご利用いただく際は必ず「株式会社CBホールディングス調べ」とご記載ください。
2. 「2021年卒薬学生・就職活動の意識調査」調査結果概要
(1)9割(90%)の薬学生が新型コロナウイルス感染症の拡大により「就職活動に影響があった」と回答
(2)約8割(76%)の薬学生が現地での説明会に「抵抗なし」「できれば現地での説明会に参加したい」と回答
(3)半数以上(54%)の薬学生が「調剤薬局」への就職を目指している状況
(4)約9割(87%)の薬学生が選考に進む医療機関・企業を「4社以内に絞る」と回答
(5)半数以上(55%)の薬学生が「受ける医療機関・企業が決まっている」と回答
3. 調査結果詳細
(1)新型コロナウイルス感染症の拡大により就職活動への影響はありましたか
・9割(90%)の薬学生が新型コロナウイルス感染症の拡大により「就職活動に影響があった」と回答
新型コロナウイルス感染症の拡大により就職活動への影響はありましたか
影響が「全くない」と回答した8名の薬学生のうち7名が、早期(情報解禁前の3月1日以前)より就職活動を開始し、そのうちの6名が内々定を貰っていたことがわかりました。なお、就職活動を早期から開始していた薬学生は全体の76%でした。
・46%の薬学生が現時点で内々定を貰っていると回答
現時点で内々定を貰っていますか
(2)新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い、現地での説明会に参加することに抵抗がありますか
・約8割(76%)の薬学生が現地での説明会に「抵抗なし」「できれば現地での説明会に参加したい」と回答
新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い、現地での説明会に参加することに抵抗がありますか
<「就職イベント自粛」に関する薬学生の声>
・合同就職説明会で絞り込もうと思っていたので、それができずどうしたら良いか悩んでいる
・早く就職活動を終わらせれば国家試験の方に本腰を入れられるが、伸びる予感がしており不安
・希望していた店舗見学が中止となり、気になっていることが解消されずにいることが不安
・病院見学が全て中止になり、就職活動が終わるのか、希望の病院の採用試験があるのかもわからず不安
・現地での会社説明会が全く中止なのは、会社の雰囲気が掴めないので困る
・オンラインでもいいが質問等がしやすい一方通行でないシステムを構築して欲しい
中止になった病院見学の代わりに参考にするため、ドラマ「アンサング・シンデレラ(※)」を楽しみにしているという声も挙がりました。
・8割以上(85%)の薬学生がドラマ「アンサング・シンデレラ」を見る予定と回答
ドラマ「アンサング・シンデレラ」を見る予定ですか
※ドラマ「アンサング・シンデレラ」:フジテレビ系列で2020年4月9日から始まる初の病院薬剤師が
題材の連続テレビドラマ
(3)就職先の第一志望として考えている機関を教えてください
・半数以上(54%)の薬学生が「調剤薬局」への就職を目指している状況
・その他には公務員が挙がった
就職先の第一志望として考えている機関を教えてください
<主な志望理由>
◎調剤薬局
・在宅医療を専門的に行いたい
・かかりつけ薬剤師としての活動や在宅が自分の将来の目標
・予防医療や地域医療に興味を持っている
・患者さんに近い存在であり、患者さんに寄りそうことができると考えた
・患者さんと長いスパンで関わり信頼関係を築いていきたいと考えている
・薬剤師が主体となって運営していける
・実習を経験して、調剤薬局の仕事にやりがいを感じた
・給料が良い
◎病院
・多くの医療従事者と携わり、自分の知識を深められ、コミュニケーション能力も活かせると思った
・他職種と協力して仕事がしたい
・チーム医療をすぐに行う事ができる
・薬剤師が頼られる環境を見た
・電子カルテを読むことができる
・患者の背景や持参薬、医師の新規処方をふまえて、監査や処方提案をしてみたい
・急性期の患者を見たい
◎一般企業
・非臨床の現場で働きたい
・新薬開発に興味がある
◎ドラッグストア
・薬について広く学べる点とキャリアの選択肢が多い
・今後の調剤報酬の改定などを考慮
◎治験
・新しい薬が世に出る現場に携わりたい
(4)選考に進む医療機関・企業の数はどのくらいの予定ですか
・約9割(87%)の薬学生が選考に進む医療機関・企業を「4社以内に絞る」と回答
選考に進む医療機関・企業の数はどのくらいの予定ですか
(5)現時点で選考を受ける医療機関・企業は具体的に決まっていますか
・半数以上(55%)の薬学生が「受ける医療機関・企業が決まっている」と回答
現時点で選考を受ける医療機関・企業は具体的に決まっていますか
4. 調査結果・総括
CBコンサルティング 商品開発課 課長 多田 和史
薬学生は、卒業する直前の2月に薬剤師の国家試験を受けるため、就職活動を早めに終わらせ、残りの学生生活は勉強に注力したいと考える傾向にあります。そのため、新型コロナウイルス感染症の拡大による就職イベント自粛の環境下においても、就職活動を行う手がかりを探している薬学生が調査結果からも読み取れます。また、本調査では、8割以上の薬学生が調剤薬局・病院への就職を希望していることがわかりました。調剤薬局や病院への就職を目指す薬学生は、現場見学を就職先決定の参考にしているという意見も挙がり、相次ぐ現場見学中止による不安の声も寄せられました。
薬学生の採用を目指す医療機関や企業側については、約9割の薬学生が選考に進む機関を4社以内に絞っていること、半数以上が選考に進む機関が決まっていることを受け、なるべく早く薬学生と繋がりを持たなければ採用活動に遅れが生じる可能性もあります。そのため、採用活動が足止めされている医療機関・企業は、オンラインでの開催などの検討が必要な状況と言えます。
5. オンラインで薬学生と企業(薬局)をつなぐ 「薬学生×企業交流会 Online」について
CBコンサルティングは、新型コロナウイルス感染症の拡大の影響を受け、予定していた薬学生向けの就職イベントを全て中止にし、新たに「薬学生×企業交流会 Online」の開催を企画しました。
■開催方法
指定のオンラインシステムを利用し、薬学生、企業(薬局)は、各自オンラインでご参加いただきます。CBコンサルティングが通常、対面で開催している「薬学生×企業交流会」の特徴である「双方向でのコミュニケーション」をしていただくために、会全体は、CBコンサルティングの担当者がファシリテートします。
また、オンラインならではの企画として、「現場LIVE」を実施します。こちらは、各企業(薬局)へCBコンサルティングの担当者がロケへお伺いし、疑似・店舗見学を行うことで、学生に「現場の臨場感」を感じてもらいます。
薬学生と企業(薬局)との交流を通して双方の理解を深め、キャリア研究の場の提供、また、企業(薬局)の入職後のミスマッチ防止のための採用をサポートします。
■交流会概要
<対象>
薬学生、企業(薬局)
<開催日>
3月後半以降、オンラインでの開催をすすめております。詳細は、お問合せください。
<費用>
薬学生 :無料
※オンラインイベント参加にあたる通信費用は自己負担となります。
企業(薬局):参加企業数によって異なります。詳細は、お問合せください。
<交流会の流れ>
全体の所要時間は、約2時間~3時間を予定しております。
<プログラム>
・オリエンテーション :ご参加企業のご紹介等
・現場LIVE(各企業毎) :現場からの中継による、ご参加企業の職場案内等
・フリータイム(各企業毎):質疑応答や選考会・インターンのご案内等の自由なトークセッション
・閉会あいさつ
<お申込み方法>
薬学生 :お問合せフォーム( https://bit.ly/2WV37ym )よりお申込み
企業(薬局):CBコンサルティング 薬学生向けイベント担当までお問合せください。
■試験的なオンラインでの開催による学生の声
「薬学生×企業交流会 Online」の開催を前に、薬学生に対して、CBコンサルティングの社員がオンラインにて「就活準備講座」を実施しました。
参加後のアンケートによると、参加した薬学生の6割が「対面と同じくらい良かった」、2割が「対面よりも良かった」、2割が「良かったが、対面の方が良い」という意見を寄せ、オンラインに否定的な声はなく、改善すべき点はあるものの、高い満足度を得ることができました。
<薬学生の声>
◎オンライン形式で良いと思った点
・気軽に参加出来て交通費も掛からないのでとても良かった
・家でリラックスしながら参加できる
・対面での講座と得られることは、今考えうる限り同じなのですごいと思った
・移動がないため、今後、実務実習後にも参加できると思う
◎改善してほしい点
・スマートフォンだと資料(パワーポイント)の文字が小さすぎた
・少し音声が乱れて聞き取れなかったことがあった
・自分の反応を言葉や態度で表しにくい
寄せられたご意見は、今後の「薬学生×企業交流会 Online」の運営に活かしてまいります。
■「薬学生×企業交流会 Online」についてのお問合せ
株式会社CBコンサルティング
薬学生向けイベント担当
TEL:0120-987-460 ※電話受付時間 9:00~18:00(平日)
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