ブランド価値向上に守りと攻め、その両面が評価。令和2年度「知財功労賞」特許庁長官表彰を受賞。
知的財産権制度活用優良企業として選出
キユーピー株式会社(本社:東京都渋谷区、代表取締役 社長執行役員:長南 収、以下キユーピー)は、令和2年度「知財功労賞※1」にて、知的財産権制度活用優良企業として「特許庁長官表彰」を受賞しました。受賞のポイントは以下の3つです。
※1「知財功労賞」:経済産業省 特許庁では、毎年4月18日「発明の日」に合わせ、知的財産権制度の発展及び普及・啓発に貢献のあった個人、ならびに、制度を有効に活用し円滑な運営・発展に貢献のあった企業等に対して、経済産業大臣表彰及び特許庁長官表彰を行っています。両表彰を合わせて、「知財功労賞」と総称しています。
https://www.jpo.go.jp/news/koho/tizai_koro/
1.国内はもとより、世界93カ国に出願・登録。ブランド価値向上の取り組みが評価
「キユーピー」ブランドは、各社が実施する国内の消費者ブランドランキングで常に上位を維持し、消費者から支持されるブランドとして国内トップクラスです。これらの維持・継続のために、①ブランドイメージの統一的な展開と使用、②侵害品からの保護、の両立を図っています。
具体的には、商標「キユーピー」「kewpie」「キユーピー人形マーク」について、商品の使用範囲を規定するとともに、表示マニュアルを作成し、表記方法(キユーピーと人形の位置関係)や表示箇所、色彩、文字体を規定しています。加えて、商標「kewpie」「キユーピー人形マーク」は、世界93カ国に出願・登録し、諸外国での権利を確保するばかりでなく、全世界共通のコーポレートブランドとして、ブランドイメージの統一を図っています(①)。また、権利侵害の監視を常時行い、侵害品をなくすことでブランドの棄損やただ乗りを抑止し、ブランド力の維持に貢献しています(②)。
具体的には、商標「キユーピー」「kewpie」「キユーピー人形マーク」について、商品の使用範囲を規定するとともに、表示マニュアルを作成し、表記方法(キユーピーと人形の位置関係)や表示箇所、色彩、文字体を規定しています。加えて、商標「kewpie」「キユーピー人形マーク」は、世界93カ国に出願・登録し、諸外国での権利を確保するばかりでなく、全世界共通のコーポレートブランドとして、ブランドイメージの統一を図っています(①)。また、権利侵害の監視を常時行い、侵害品をなくすことでブランドの棄損やただ乗りを抑止し、ブランド力の維持に貢献しています(②)。
2.知財ミックスで参入防止を図りつつ、無償でブランド使用を許諾、普及促進が評価
キユーピーでは、商標・意匠部門と特許部門が連携して、商標権・意匠権と特許権を組み合わせた「知財ミックス」で、参入障壁の強化に取り組んでいます。たとえば、独自機能を有するヒアルロン酸の製法特許・用途特許等を取得して、他企業による参入防止を図りながら、一方でヒアルロン酸(素材)の販売先に対しては、商標「ヒアロオリゴ®※2」「ヒアベスト®※3」等の使用を無償で許諾し、ブランドの効果的な普及を図っています。
※2ヒアロオリゴ®:平均分子量1万以下の超低分子型ヒアルロン酸です。ナノサイズで肌角質に浸透します。
※3ヒアベスト®(S)LF-P:ヒト経口摂取試験で乾燥肌の水分量増加を確認したヒアルロン酸です。ヒアベスト®(J):世界で初めて経口摂取試験で膝の痛みへの効果を確認したヒアルロン酸です。
3.中国に出回る模倣品や類似商標を許さない、ブランドを守る姿勢や取り組みが評価
キユーピーは、1993年に北京でマヨネーズの製造・販売を始めてから、中国国内に拠点を増やし、中国でのマヨネーズ市場拡大をけん引してきました。2004年に発売したドレッシングについても、サラダ文化の普及とともに順調に売り上げを伸ばしています。2010年には、「キユーピー」の中国語表記である「丘比」ブランドが、日本の食品会社では初めて、中国国内でよく知られ信頼されている商標として「馳名(ちめい)商標」に認定されました。
しかしながら、知名度が上がるにつれて、それを悪用しようと模倣品が出現するようになります。そこで、そのような案件が発生する度に適切な対応を検討し、警告書の送付、現地公安と連携した摘発等を実施してきました。一般的に、中国に出回る模倣品については、現地事業の“成功の副産物”のように言われることもありますが、消費者が安全・安心な商品を自ら選択することを惑わすものです。キユーピーは、ブランドや商品の模倣については決して許さず、厳しく追及しています。これは、消費者を保護するだけでなく、中国の経済の発展にも寄与するものと考えているからです。
しかしながら、知名度が上がるにつれて、それを悪用しようと模倣品が出現するようになります。そこで、そのような案件が発生する度に適切な対応を検討し、警告書の送付、現地公安と連携した摘発等を実施してきました。一般的に、中国に出回る模倣品については、現地事業の“成功の副産物”のように言われることもありますが、消費者が安全・安心な商品を自ら選択することを惑わすものです。キユーピーは、ブランドや商品の模倣については決して許さず、厳しく追及しています。これは、消費者を保護するだけでなく、中国の経済の発展にも寄与するものと考えているからです。
商標にまつわる、キユーピーならではのユニークな取り組み
キユーピー マヨネーズの赤い「網目」は、基幹商品のシンボル的な存在であり、お客様が商品を購入する際の目印になっていることから、商標登録を行い、保護を図っています。通常「網目」は、地模様であることから、登録性がないと判断されますが、使い続けたことで識別力が発生し、登録が認められました。
また、この「網目」商標は、「位置商標」(右図)の登録も受けています。位置商標とは、図形等を商品等に付ける位置が特定される商標のことを指します。位置商標の登録制度が特許庁で創設されてからすぐの登録事例(2015年4月)となり、大学の教科書などでも取り上げられました。
また、この「網目」商標は、「位置商標」(右図)の登録も受けています。位置商標とは、図形等を商品等に付ける位置が特定される商標のことを指します。位置商標の登録制度が特許庁で創設されてからすぐの登録事例(2015年4月)となり、大学の教科書などでも取り上げられました。
キユーピーは、2030年のありたい姿をまとめた「2030ビジョン」の一つに「サラダとタマゴのリーディングカンパニー」を掲げています。その実現への動きとして、「エグロワイヤル®※4」のような際立った特徴のある卵素材品を、商標の面で後押しすることで他社の追随を許さず、採用された商品には技術ブランドとして「エグロワイヤル®使用」と表示してもらう動きを進めるなど、工夫と努力を続けています。
※4エグロワイヤル®:シェフやパティシエの声から生まれた、生臭みのない、素材の味を引き立てる卵です。
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