【速報】6月の北海道上空に異常現象が発生! 明治大学理工学部 鈴木秀彦准教授らが観測に成功! ~北海道で3日連続「夜光雲」が出現~
2020.06.19 19:45
明治大学理工学部鈴木秀彦准教授らは、地球温暖化と関連があるとされる「夜光雲」を北海道において約5年ぶりに、しかも3日間連続(6/12~14)で観測することに成功しました。地上が温暖化すると上空の大気は寒冷化すると言われており、地球温暖化の進行が夜光雲の出現頻度を増加させると予想されています。
2015年以降1例も検出がなかった「夜光雲」が突然3日連続で観測されたことは明らかに特異。その継続時間から2020年6月中旬における上部中間圏領域に地球規模で平年とは異なる変動が起こっている可能性も示唆されます。
鈴木秀彦准教授は次のようにコメントしています。「夜光雲自体は夏の高緯度帯ではよく知られた現象ですが、北海道のような中緯度帯でここまで大規模に確認されることは大変稀です。しかし、それは単にこの時期に夜光雲を地上から観測するために必要な晴天の日が少ないだけで、夜光雲自体はもっと頻繁に発生している可能性もあります。現在、進めている航空機、小型気球、衛星を用いた集中観測プロジェクトにより中緯度帯における夜光雲の出現実態が明らかになると考えています。」
■ポイント(背景と本イベントの特異性)
・夜光雲は地球大気の上部中間圏領域(高度80~90km)に、夏季の高緯度地域(緯度50~60度)で見られる地球で最も高高度に発生する天然の雲である。
・夜光雲の出現頻度や領域は地球温暖化とリンクして変動すると考えられており、当グループでは2015年6月21日に日本で初めて夜光雲を発見して以来、中緯度帯(北海道)での監視を強化・継続してきた。
・2015年6月21日以降、北海道では顕著な観測例のなかった夜光雲が突如2020年6月12日から3日間連続で再び観測された。しかも雲が2016年のイベントよりもさらに低緯度側へ流れてきた(本島上空まで迫った)ことが確認されている。
・2015年以降1例も補足がなかった夜光雲が突然3日連続で観測されたことは明らかに特異である。その継続時間から2020年6月中旬における上部中間圏領域に地球規模で平年とは異なる変動が起こっている可能性も示唆される。一般に超高層大気におけるグローバルな変動は地上気象の変動と密接に関係しているので、現在プロジェクト内でグローバルな視点でその因果関係を調査議論している。
詳細は明治大学ホームページに記載されております。
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