第13回「格付ロジック改定によるRM格付変動の影響」調査 消費減退等の影響による業績動向の変化を想定し分析強化!
2020.07.29 15:00
与信管理ASPクラウドサービスを提供するリスクモンスター株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役社長:藤本 太一、以下 リスモン)は、2020年6月に実施した格付ロジック改定によるRM格付変動状況を集計しましたので、その結果を発表いたします。
リスモンでは、企業の信用力をA、B、C、D、E、Fの6段階に格付けしております。この格付は、倒産実績に裏付けられた独自指標で、A格の企業は倒産確率が低い、つまり倒産しにくい企業、逆にF格の企業は倒産確率が高い、つまり倒産に近い企業といえます。
約480万社にのぼる膨大な企業群を対象に格付けし、倒産実績から統計的に格付ごとの倒産確率を算出して提供しています。定期的な企業データ、倒産データの更新・蓄積に留まらず、毎日の特種情報の収集分析により格付補正を続けているのもRM格付の大きな特長です。
与信管理の現場は「早い者勝ち」です。RM格付を利用することで、取引先の「今」の信用力を把握し、適時に対策を施すことができます。
[調査結果]
(1)格付変動は162,092件
2020年6月21日に実施された「格付ロジック改定」により、162,092件の格付が変動し、格上げとなった企業は17,661件、格下げとなった企業は144,431件となりました。2ランク以上の変動が生じた企業は8,419件(0.5%)に留まり、1ランク変動が153,673件(9.8%)、格付変動なしが1,402,730件(89.6%)となっております。また、格付毎の変動状況としては、D格企業が55,653社減少し、E格企業が62,015社増加しております。(図表A)
昨年度から倒産件数は増加トレンドに転じ、景況感の悪化が見受けられます。かかる中、緊急事態宣言により経済活動は著しく鈍化しており、先行き見通しの不確実性が高まっております。今回のロジック改定においては、倒産の傾向を左右する経済の環境や動向に合わせ、格付と倒産確率の乖離が生じないよう調整を行っております。特に財政面の安全性、資金繰り分析を強化し、企業の資金繰り余裕度を推測して倒産動向を捉えた企業分析を強化することで、格付精度の向上を図っております。
図表A_全体遷移状況
(2)業種全体でE・F格件数増加!
業種ごとの格付遷移状況を調査したところ、全体としてD格企業の減少、E格企業の増加が目立つ推移となっております。業種別では、緊急事態宣言に伴う消費減退の影響により、観光、宿泊、飲食店業において、マイナス面の影響が強く生じていることを考慮し、企業評価の適正化が図られた結果、E格・F格企業の増加が見られます。(図表B)
図表B_業種別遷移状況
[総評]
今回のロジック改定においては、昨今の経済情勢における企業の業績動向の変化を想定し、安全性、資金繰り余裕度を捉えた定量分析を強化しました。今回の調査結果により、格付ロジック改定の趣旨に沿った格付変動となっていることが確認されたといえます。
リスモンでは今後も定期的な格付ロジック改定を実施し、時勢に合った分析手法を取り入れることで、より高い倒産判別精度を目指し、安全な取引の拡大による経済への貢献に努めてまいります。
※本編はダイジェスト版です。詳細な内容は、以下掲載サイトよりご覧いただけます。
https://www.riskmonster.co.jp/rm-research/
[実施概要]
・調査名称 :第13回「格付ロジック改定によるRM格付変動の影響」調査
・調査方法 :RM格付の遷移状況調査
・調査対象企業:ロジック改定実施前のRM格付がA~F格である1,564,822社
■リスモンの概要(東京証券取引所第二部上場 証券コード:3768)
2000年9月設立。同年12月よりインターネットを活用した与信管理業務のアウトソーシングサービス、ASPサービス事業を開始しました。以来、法人会員向けビジネスを要にサービス分野を拡大し、各事業部門・子会社(与信管理サービス、ビジネスポータルサイト(グループウェアサービス等)およびBPOサービス)ごとに取り扱うサービスについて包括的な戦略を立案し、事業活動を展開しております。
リスモングループ法人会員数は、2020年3月末時点で13,002(内、与信管理サービス等6,527、ビジネスポータルサイト等3,228、その他3,247)となっております。
ホームページ: https://www.riskmonster.co.jp/
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