京都市内中心部から大原・八瀬、鞍馬・貴船などへの観光客の分散...

京都市内中心部から大原・八瀬、鞍馬・貴船などへの 観光客の分散化を目指したMaaS実証実験に 採択されました(10月中、事業開始予定)。

○観光案内、旅の行程管理機能、クーポン、企画乗車券購入機能などが 一体となったスマートフォンを使ったWEB型観光MaaS(奥京都MaaS)を 試験的に展開します。

 京阪ホールディングス株式会社(本社:大阪市中央区、社長:石丸昌宏 以下「京阪HD」)と東日本旅客鉄道株式会社(本社:東京都渋谷区、社長:深澤祐二 以下「JR東日本」)は国土交通省の令和2年度日本版MaaS推進・支援事業の実証実験に応募し、7月31日に採択されました。

 本実験ではカスタマイズ可能な行程管理機能で大原・八瀬、鞍馬・貴船などの洛北エリア内を周遊するモデルコースを提案し、また鉄道・バスのクーポン付きデジタルフリーパス及びデジタル飲食チケットの販売、デジタルスタンプラリーの実施などを検討しており、朝・夜の観光を含めた京都市内周縁部での周遊促進を図ります。

 なお、京阪HDは大津・比叡山エリアにおいて、昨年度に続いて今年度もアプリ型の観光・住民向けMaaSの実証実験に取り組みますが、今回はJR東日本の「モビリティ・リンケージ・プラットフォーム」(※)を利用し、初めてWEB型の観光MaaS実証実験を実施いたします。京都と大津にまたがる比叡山の西側ではWEB型「奥京都MaaS」、東側ではアプリ型「大津・比叡山MaaS」を実施し、地域課題に応じて、タイプの異なるMaaSで課題解決に取り組んでまいります。

 

1.取組みの目的

 (1)京都市内中心部の混雑緩和、(2)地域観光消費額の増大と分散化、(3)朝観光・夜観光の促進による観光時間帯の分散化といった課題解決に資するMaaSのモデル構築を図るため、大原・八瀬、鞍馬・貴船など京都市周縁部への観光客の分散化を目指しています。

 

2.MaaS(=Mobility as a Service)とは

 一般的には、あらゆるモビリティ(移動手段)において、目的地までの最適なルートや交通手段の検索、予約、決済等をスマートフォンのアプリなどで提供し、快適でシームレスな移動を実現するサービスを指しています。2016年にフィンランド・ヘルシンキからサービス提供がスタートし、世界に広がりました。

 国内においては、都市圏では混雑や環境問題、地方では地域住民に向けた移動サービスの維持困難などの社会課題があります。あわせて、観光客をターゲットとし、移動サービスだけでなく観光要素を盛り込んだ「観光型MaaS」のニーズも高まっています。 

 これらの解決などを目指して、日本版MaaSの実証実験の実施や同業種・異業種・官

民などの多様な連携が活発になっています。 

 

3.奥京都MaaSとは

 京都の奥座敷と呼ばれる大原・八瀬、鞍馬・貴船といった自然豊かな洛北エリアは、京都の奥深い歴史・文化が食をはじめとする日常の中に溶け込んでいます。そうした京都の奥深さを満喫いただくことを目指して「奥京都MaaS」と命名しました。

奥京都MaaSは2020年10月中に事業開始を予定しており、具体的なサービスについ

ては決まり次第随時お知らせしてまいります。

 

 

なお、2020年7月31日現在、貴船口駅付近で発生した土砂崩れの影響により、叡山電鉄鞍馬線(市原駅~鞍馬駅間)で運転を見合わせております。

 

 

【参考】京阪HDの取組みについて

・2019年10月:関西に主要路線を持つ鉄道7社で「関西MaaS検討会」を組織し、

MaaSの導入について共同して検討することに合意しました。

・2019年11月:大津市、京阪バス株式会社、日本ユニシス株式会社と共同で大津市内及び比叡山において観光型MaaS実証実験を実施しました。

 

    

【参考】JR東日本の取組みについて

  会社発足以来取り組んでいる地域創生、課題解決、流動活性化の施策の一つとして、2018年7月に発表した「変革2027」において、検索・手配・決済の3つの機能をオールインワンで提供する「モビリティ・リンケージ・プラットフォーム」の構築を掲げております。

 これに基づき、当社ではモビリティ・リンケージ・プラットフォーム構築のほか、都市型及び観光型MaaSの実証実験を行ってきました。特に観光型MaaSでは、伊豆エリア(2019年4月~、12月~)を皮切りに、新潟エリア(2019年10月~)、仙台エリア(2020年2月)、群馬エリア(2020年4月~)、仙台・宮城エリア(2020年9月~予定)と、少しずつ機能を充実させながら断続的に実証実験を展開しています。 

 

以 上

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