サバティカル制度の活用による 一石三鳥の地域活性化提言が大賞を受賞 第5期 ジュニア・アカデメイア 大学生・大学院生によるオンライン政策提言発表会
公共人材の育成をめざす日本アカデメイア(常任塾頭:茂木 友三郎、佐々木 毅/事務局:日本生産性本部、東京都千代田区)では、「未来への責任」を果たすため、志ある大学生・大学院生が集い、日本が直面する解決困難な問題について学び考えるプロジェクト「ジュニア・アカデメイア」を実施しています。9月11日、第5期活動(期間:2019年9月~2020年3月/9大学から約40名が参加)の集大成として、オンラインにて政策提言発表会を開催しました。当日は、大学混成の6グループが半年以上にわたり取りまとめた提言を発表、日本アカデメイア常任塾頭やジュニア・アカデメイア指導教授陣による質疑応答、審査の後、大賞や常任塾頭による個人賞が授与されました。
大賞である「ジュニア・アカデメイア賞」には、提言「サバティカルシティが変える地方の未来」が選ばれました。この提言は、一定の長期間勤続者に対して与えられる長期休暇制度「サバティカル制度」を活用し、東京一極集中の是正と地方創生を実現しようというものです。この構想では、(1)労働者は、転職や移住を伴わず身軽に地方の仕事にチャレンジでき、(2)所属企業は、新たなキャリア開発の機会を社員に提供でき、(3)受け入れる地域や企業は、地域が担える範囲のコスト負担で多様なスキルを持つサバティカル人材を受け入れ、課題を一つずつ解決できる、としています。東京と地方の人材還流をダイナミックに生み出す「一石三鳥」のアイデアと課題解決型の思考が高く評価され、満場一致で選出されました。
茂木常任塾頭による「茂木賞」は、提言「移民政策への転換に向けて~『外国人労働者』から『Japan Citizen』へ~」が受賞しました。この提言は、業種に基づいた時限的な労働力確保の政策を改め、定住権をもつ移民として受け入れ、国が生活支援や社会統合を行っていくべきというものです。今の日本らしさは外国文化を取り入れる中で形成されたとし、多様な価値観の受け入れが豊かな日本の将来につながると前向きに捉え、日本では議論が避けられがちな移民政策に正面から向き合った点が評価されました。
佐々木常任塾頭による「佐々木賞」は、提言「テクノロジーで実現する災害に強い日本へ」に授与されました。近年多発している自然災害、特に台風やゲリラ豪雨による水害に注目し、GPSや自動走行車、EV車、街のIoT化などテクノロジーの活用により、高齢者や要介護者の避難方法や現行の避難所の課題などについて、具体的な解決策を提示した点が評価されました。
6グループの取りまとめた提言は以下の通りです。
○サバティカルシティが変える地方の未来<ジュニア・アカデメイア賞>
○移民政策への転換に向けて~『外国人労働者』から『Japan Citizen』へ~<茂木賞>
○テクノロジーで実現する災害に強い日本へ<佐々木賞>
○AI時代のBI(ベーシックインカム)の必要性
○若者の政治参加のあり方~若者政党結成~
○スマホ時代における「人間教育」としての性教育
それぞれの提言本文・サマリー・発表動画(10分)は、日本アカデメイアHP内「ジュニア・アカデメイア」サイト( https://j-akademeia.jp/junior/ )に掲載しています。また、9月11日に開催したオンライン政策提言発表会の様子は、YouTube( https://youtu.be/pEMdYpI9RYg )にてご覧いただけます。
第5期ジュニア・アカデメイアの活動概要は以下別紙をご参照ください。
https://www.atpress.ne.jp/releases/226242/att_226242_1.pdf
【日本アカデメイアとは】
日本の政策を考える官民共通の基盤を再構築し、日本の公共を立て直すと同時に、人材と知と経験の交流の場となることを目的に、経済界、労働界、教育研究機関、学識者らにより2012年4月に設立された有志の組織。事務局は(公財)日本生産性本部。
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