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国立音楽大学、演奏時における空気流出に関する研究結果を発表

2020.09.16 10:00

国立音楽大学(所在地:東京都立川市、学長:武田 忠善)は、三浦 雅展准教授(音響学)による声楽および管楽器演奏時における空気流出に関する実験結果を発表しました。

なお、詳細な実験結果については、国立音楽大学公式Webサイトの「ニュース」ページにて公表しています( https://www.kunitachi.ac.jp/NEWS/introduction/20200916_01.html )。



1. 発表のポイント

●歌唱や吹鳴によって演奏する楽器において、演奏時の空気の流れの測定を行ないました。

●演奏時の音響放射特性や音響信号の特徴を調査した研究が多数見られますが、演奏時における空気の流れを測定した研究は稀であったため、空気流出に着目しました。

●演奏時における空気の流れを知ることで、楽器演奏の様相を詳しく知ることができます。例えば楽器演奏時における吹鳴行為と演奏音の関係がわかることで、演奏者が行なう吹鳴制御の指針を作ることが期待できます。また、吹鳴した息の楽器へのエネルギー伝達の解明が期待されます。



2. 発表概要

三浦 雅展准教授は、国立音楽大学の協力の下、吹鳴楽器および歌唱時における空気流の計測を行ないました。吹鳴や歌唱によって演奏する楽器において、演奏時の音響放射特性や音響信号の特徴を調査した研究が多数見られますが、演奏時における空気の流れを測定した研究はこれまであまりみられなかったため、吹奏楽器における演奏時の空気の流れを測定しました。演奏時の音響特性ではなく、空気流出に着目した点がこれまでにない新しい試みと言えます。

演奏時における空気の流れを知ることで、楽器演奏の様相を詳しく知ることができると考えられます。例えば楽器演奏時における吹鳴行為と演奏音の関係がわかることで、演奏者が行なう吹鳴制御の指針を作ることが期待できます。


調査の結果、以下の点が明らかになりました。

1)全般的に金管楽器の空気流出はベル部からに限られており、その量も限定的でした。

2)木管楽器の場合は、楽器のベルやトーンホールからの流出があり、金管楽器よりも多く観測されました。

3)声楽(テノール)の場合は、発話の内容によって空気の量や方角が異なることがわかりました。



3. 添付資料


調査の一例(サクソフォーンの場合)

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