コンセプトカー「Moeye(モアイ)」の開発について
MaaS時代の人とクルマの関わり、新しいコクピットの世界観を提案
2020.09.29 11:15
京セラ株式会社(社長:谷本 秀夫)は、当社独自のデバイスを数多く搭載し、コンセプトカー第2弾となる「Moeye(モアイ)」を開発しましたのでお知らせいたします。
■ コンセプトカー「Moeye」について
自動運転化やMaaS(Mobility as a Service「マース」)の普及が進む中で、車室内空間の重要性に着目し、驚きと快適をもたらす未来のコクピットを完全オリジナルデザインの車両で開発しました。
今回の象徴的な機能として、東京大学 先端科学技術研究センター 稲見 昌彦教授と協働し、独自の光学迷彩技術を用いてコクピットの一部を透明化しドライバーの視野を広げることを可能にしました。
さらに人間の視覚・触覚・聴覚・嗅覚を楽しませる京セラ独自の各種デバイスを数多く搭載し、車として重要な安全性とエンターテインメント性の両方を兼ね備えた車に仕上げました。京セラが考える未来の車の世界観を世に問う作品となっています。
■実装されている技術とデバイス
1. 視覚
1)空中ディスプレイ<京セラ独自技術>
高性能な液晶ディスプレイからの投影映像を結像させ、オリジナルキャラクターの“モビすけ”がダッシュボード上部の空間に、クリアで、リアルに浮かび上がりドライバーを楽しくナビゲートします。
2)光学迷彩技術
ドライバーは一見すると何もないシンプルな形状のダッシュボード上にクリアで鮮明なバーチャル3D映像や、独自の光学迷彩技術によって透明化したダッシュボードを通して前方の風景映像を見ることができ、視覚で驚きと楽しさを感じてもらえます。
3) LED照明 CERAPHIC(セラフィック) <京セラ独自技術>
ルーフとドアライトには、自然光に近似した生体に優しい光をつくり出す当社独自のLED照明CERAPHICを搭載しています。CERAPHICは、スペクトルのカスタマイズが可能なため、通常のLED照明では難しかった、繊細な色彩表現が可能です。それにより、朝夕の自然光を自由に変調し車室内を演出。光で快適な空間をつくりだします。
4)「京都オパール」宝飾 <京セラ独自技術>
京セラ製京都オパールをドアの内面に、人工オパールをセンターコンソールに装飾し、先進性のある空間を華やかに演出しています。
2.触覚
HAPTIVITY(R)(ハプティビティ) <京セラ独自技術>
パネルを指でタッチし感圧で微細な振動を発生させ、クリックしたことを伝えるHAPTIVITY(触覚伝達技術)をインパネとセンターコンソールに搭載し、ユーザーインターフェースの操作と連動させて、ボタン押下の触感を実現します。映像を見るだけでなく、リアルな触感で操作も可能です。
3. 聴覚
振動スピーカー <京セラ独自技術>
ピエゾ素子を用いた振動スピーカーを搭載し、車室内に迫力のあるサウンドを提供し、耳で楽しめる快適空間を演出します。ヘッドレストにも振動スピーカーを搭載し、ドライバーの耳元にクリアなサウンドを提供します。
4.嗅覚
アロマ芳香器
車室内に5種類の豊かな香り・匂いを噴射させ、気分に応じて香りを選び楽しむ快適空間を演出します。
■コンセプトカー「Moeye」のデザインについて
「Moeye」のデザインを担当した株式会社Fortmarei 代表取締役社長 石丸 竜平様コメント
Moeyeのデザインテーマは「時間」です。このコンセプトカーでは「伝統」から京セラの描く「自動車の未来」まで自動車の歴史を駆け抜けるような体験を提供できるようデザインしました。 外装はクラシックカーを意識した面構成で全体のプロポーションをまとめながらも、細部の処理は幾何学的な造形により未来を感じさせます。また、最先端技術を取り入れた内装は、新しい形に落とし込みながら古き良き時代のクラフトマンシップを思い出させるような温かみのあるテクスチャを融合させました。コックピットのデザインは、リアルバーチャルを体験するに相応しい未来感あるミニマルなデザインで仕上げました。形のデザインだけでなく素材をも通して自動車の伝統から未来を五感によって感じることができます。 |
当社は、今後も注力分野であるモビリティセグメントにおいて、独自のデバイスやシステムを開発することで、安全・安心・快適な車社会の実現に貢献するとともに、未来の自動車のコンセプトと、新しいユーザー・エクスペリエンスを提案してまいります。
※「CERAPHIC」、「京都オパール(ロゴ)」、「HAPTIVITY」は、京セラ株式会社
の登録商標です。
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