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GSアライアンスが金属有機構造体を用いて 砂漠や火星などの極乾燥大気からでも水を作れる装置を開発

GSアライアンス株式会社(Green Science Alliance Co., Ltd:環境、エネルギー分野の最先端材料を研究開発する化学会社、本社:兵庫県川西市、代表取締役社長:森 良平 博士(工学)は、金属有機構造体(MOF:Metal Organic Framework)、[別名:多孔配位高分子(PCP:Porous Coordination Polymers)]の研究開発を行っています。


金属有機構造体を用いて作成した極乾燥状態から水を集めれる装置


金属有機構造体(MOF:Metal Organic Framework)、[別名:多孔配位高分子(PCP:Porous Coordination Polymers)]は金属カチオンとそれを架橋する多座配位子によって構成される物質で、構成される金属及び有機配位子を制御することで、細孔の形状、大きさや分子官能基を分子レベルで精密調整することができる超多孔性材料です。従来の多孔性材料である活性炭、ゼオライト、メソポーラスシリカなどは細孔構造、比表面積の精密制御は困難でしたが、MOFは分子設計に配位結合を精密に取り入れることができるため、細孔構造、比表面積、形態などをナノメートルレベルよりも小さいレベルにおいても設計でき、非常に複雑な構造体の構築や高次機能の発現が可能となり、これまでの多孔性材料よりも軽量で、高い比表面積(数千m2/g以上)を有しています。理論上は金属と有機リンカーの組み合わせにより数万種類以上のMOFが合成出来るとされています。このようにMOFはこれまでの材料群には無い特徴を有する究極の有機無機ハイブリッド型の自己組織化型多孔性材料として注目を集めており、産業界、研究開発機関においても研究競争は活性化しており、基礎、応用問わず報告例は指数関数的に増加しています。


応用例としては、ガス吸着(水分、水素、メタン、CO2、エチレンガスなど)、ガス分離、磁性、金属吸着、固体触媒、光触媒、ナノサイズ合成容器、ドラッグデリバリーシステム、人工光合成、二次電池、燃料電池用電極、電解質やセンサーなど他にも多数の応用検討がされています。当社においてもMOFを自社で合成し、リチウムイオン電池、各種二次電池、燃料電池、空気電池などへの電極用途、光触媒、色素吸着、金属吸着、温暖化ガスであるCO2の吸着など様々な応用を含めた研究開発を行っています。


この度、当社の岩林 弘久研究員と森 良平 博士(工学)は、当社で合成したある種のMOFが水分を特に多く吸着、脱着する特性を生かし、夜間に水分を吸着し、太陽光に当たって温度が上がった時に取り入れた水分を放出するMOFの原理を利用し、水を作り出せる装置を開発しました。実験は通常の大気中で行いましたが、理論的には極乾燥状態の大気中からでも水が作れることになります。このような装置を用いれば、砂漠や、さらに今後人類が宇宙空間へ進出し開発を進めていくにあたって、火星のような大気中に水分を少しでも含んでいる環境があれば、その水分を集めて、非常時などにおいて飲み水を得ることができる可能性もあります。


今後はより水を回収する能力のあるMOFの研究開発、装置の構造を工夫し、極乾燥大気中からのさらなる水回収効率の向上を目指します。



■会社概要

商号  : GSアライアンス株式会社

代表者 : 代表取締役社長 森 良平 博士(工学)

所在地 : 〒666-0015 兵庫県川西市小花2-22-11

事業内容: 環境、エネルギー分野の最先端材料、技術の研究開発

URL   : https://www.gsalliance.co.jp/

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