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自然災害への備え…約7割が“準備不足”を実感。 見落としがちな防災対策と、被災時に自動車を 活用するための準備とは? 【頻発する自然災害で高まる防災意識と、 災害時における自動車の利用に関する調査を実施】

全国的に様々な自然災害が頻発し、防災意識の高まりが予想されるなか、セゾン自動車火災保険株式会社(代表取締役社長 佐藤史朗)は、「防災に関する意識調査と、災害時における自動車の利用」について調査を実施しました。


あわせて、新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から、クローズドな空間とプライバシーの確保ができる自動車、なかでも避難対策の一つとなりうる車中泊について、地域防災に詳しいコンサルタントの意見を伺いました。



【調査対象】

*調査時期:2020年8月 *調査方法:インターネット調査

*調査対象:自家用車を所有している40代、50代の男性800名(全国)



【主な調査結果】

1. 居住地における自然災害の危険性の高まりを感じている人は約5割

居住地における自然災害の危険性について「高まっている」「やや高まっている」と回答した人が全体の半数以上に。特に、被災経験者については、約8割の人が「高まっている」「やや高まっている」と回答。


2. 十分な防災準備ができていると思う人は、たった3割程度

懐中電灯をはじめ、乾電池や充電器、非常用の食料や飲料水などを中心に、8割以上の人が何かしらの準備をしているが、現状の準備で「十分」または「まあまあ十分」と答えた人は3割ほどで、7割の人が災害への備えが足りていないと自覚している結果に。


3. 車中泊経験者の6割が「屋内避難を選びたい」。その理由は…?

実際に車中泊避難を経験したことがある人にフォーカスすると、約6割が「屋内避難を選びたい」と回答。事前の準備不足からくる、車中泊の過ごしにくさが要因と考えられる。



【調査結果まとめ】

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1. 居住地における自然災害の危険性の高まりを感じている人は約5割

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今回の調査において、自然災害の被災経験有無を確認したところ、「被災経験あり」と答えた人は全体の14.5%で、約7人に1人という結果となりました。地域別に見てみると、三大都市(一都三県、大阪、名古屋)とそれ以外の地域とで、ほとんど差がないことが分かります。


●自然災害の被災経験有無

自然災害の有無


「被災経験あり」と回答した116名に対し、被災した災害の種類を質問したところ、突風・竜巻が1割、地震が3割強なのに対し、豪雨・台風(含む浸水・土砂崩れ)は約7割と最も多い結果に。豪雨・台風が地域を問わず頻発していることがうかがえました。


●自然災害の被災有無【被災経験あり エリア別】

自然災害の被災有無


そうした背景があってか、人々の災害に対する危機感も、居住地にかかわらず、以前より強まっているようです。


「居住地において自然災害の危険性が高まっていると感じるか」といった質問では、全体の半数以上の人が「高まっている」「やや高まっている」と回答。特に、被災経験者については、約8割の人が「高まっている」「やや高まっている」と回答しています。


●居住地域自然災害危険性

居住地域自然災害危険性グラフ


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2. 十分な防災準備ができていると思う人は、たった3割程度

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それでは、このような自然災害への危機感の高まりは、防災対策にどの程度生かされているのでしょうか?

「防災に対してどんな備えをしていますか」といった質問では、懐中電灯をはじめ、乾電池や充電器、非常用の食料や飲料水などを中心に、全体の約8割の人が何かしらの準備をしていると答えています。


●防災への備え

防災への備え


しかしながら、「現状の備えが十分だと思いますか」といった質問に対し、「十分」または「まあまあ十分」と答えた人は3割ほど。被災経験者では約4割と、1割ほど高くなったものの、全体では7割の人が災害への備えが足りていないと自覚している状況です。


なかでも、「災害時の一次避難所の確認」や「職場や学校からの徒歩による帰宅ルートの確認」、「非常時の安否確認や連絡手段」などについての準備は、2割程度、またはそれ以下の実践にとどまっています。災害時に必要となる「モノ」を備える準備よりも、災害時に必要となる「行動」に対する備えが、不足しているともいえそうです。


●防災への備え意識

防災への備え意識


例えば、皆さんは「ハザードマップ(防災マップ)」をご存知でしょうか?ハザードマップは、各市区町村において各種の災害が起きた際に、危険が想定されるエリアや避難できる場所、そのための経路などを示した地図のことです。


しかし「防災マップ・ハザードマップを知っていますか?また、見たことはありますか?」といった質問では、ハザードマップの存在を知っていて、なおかつ実際に見たことがあると回答した人は、被災経験者でさえ約6割。存在は知っているが見たことのない人、まったく知らない人が全体の4割以上を占めており、多くの人が居住地の危険エリアや避難場所を認識できていないことになります。


●防災マップ・ハザードマップ認知

防災マップ・ハザードマップ認知・円グラフ


この結果から見えてくるのは、防災意識の高まりが、まだまだ実際のアクションにつながっていないということです。実際に災害が起きた時には、備蓄ももちろん重要ですが、ハザードマップなど、避難行動の指針になる情報の確認も欠かせません。


「避難」という行動にリアリティを感じられない人も多いかもしれませんが、もしもの時の自分や家族の安全のために、必ずチェックしておきましょう。


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3. 車中泊経験者の6割が「屋内避難を選びたい」。その理由は…?

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いつ、どのような状況で起こるか分からない自然災害。特に自動車を保有している人は、被災時における自動車の活用方法についても想定しておくべきでしょう。

自動車は、避難のための移動手段としてはもちろんのこと、避難生活を行う場所の一つとしても活用されています。昨今では新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から、「三密」が問題視されていることもあり、多くの人が集まる避難所ではなく、車中泊による避難生活が必要となる可能性も考えられます。


そこでアンケートでは、自動車を利用した防災対策、そのなかでも車中泊について調査を実施しました。

「災害時に車中泊避難を選びたいですか?」といった質問では、「車中泊避難を選びたい」と回答した方が全体の3割強、被災経験者では4割強という結果が出ました。避難所よりも車中泊を選択する理由としては、プライバシーの確保や感染症リスクの軽減、子どもやペットがいることに対する懸念などが多く挙げられました。


●避難所等での車中泊選択意向

避難所等での車中泊選択意向


●車中泊選択理由

車中泊選択理由


今回のアンケート回答者の内、実際に車中泊避難を経験したことのある42名にフォーカスすると、車中泊選択意向は4割程度と被災経験者の割合と大きな差はありませんが、「屋内避難を選びたい」と回答した人が6割弱と高くなっています。


その理由の一つとして、事前の準備不足から来る、車中泊の過ごしにくさが考えられます。

「災害に備え、緊急用具や防災用具を車に積んでいますか?」といった質問では、約4割の人が何らかの用具を積んでいると答えています。その割合は地方よりも三大都市の方が高く、特に被災経験者だと半数以上となっています。


●緊急用具、防災用具の車載有無

緊急用具、防災用具の車載有無


具体的に車に積んでいる防災用具を聞いてみると、調査の全体では「とくに何も載せていない」と回答する人が最も多く、非常食や飲料水、携帯用トイレについては1割にも満たない結果となりました。車を利用しての避難生活・車中泊を行うにあたっては、十分な備えであるとは言いにくい結果となりました。


車中泊経験者のうち「屋内避難を選びたい」と回答する人が半数以上であるのは、こうした準備不足による車中泊経験があるためと推測できます。実際、車中泊避難を経験した人に限って見てみると、ブランケットや非常食・飲料水の搭載率が未経験者に比べて高くなっています。


自然災害のような予期せぬ事態においては、必ずしも屋内へ避難できるとは限らないことから、車中泊経験者ほど過去の経験を生かし、いざという時には車中泊を行えるよう、こうした用具の準備をしていることがうかがえます。


今回の調査結果では、人々の防災意識が高まりを見せる一方で、約7割の人が対策不足を感じていることが分かりました。いつ自然災害が起こり、自分の身に危険が降りかかるかは誰にも予測ができません。「いつかその内」と先延ばしにするのではなく、今このタイミングで準備状況を見直してみてはいかがでしょうか。



<被災時の避難対策のひとつ「車中泊」について地域防災に詳しいコンサルタントであるSOMPOリスクマネジメント株式会社・梅山吾郎さんと共に考える ~解説編~>


【車中泊や避難所はあくまで非常手段。自宅の安全性を高めることが防災対策の基本】

まず、自宅の安全性を高めることが防災対策の基本といえます。車中泊に限らず、学校などの一時的な避難所への避難も、あくまで非常手段です。被災したら避難所に行けばいい、という考えは間違いであり、この意識を変えないといけません。「自宅のある場所がハザードマップで危険箇所に該当している」「築年数が古い、耐震性が乏しいなどの理由から倒壊の危険性があり、自宅で避難生活を行うことができない」といった状況にある人が仕方なく避難する場所、それが避難所なのです。


車中泊が推奨されていない理由の一つが、避難者一人ひとりの状態を正確に把握できず、適切なケアが難しいことです。車中泊の場合、学校の体育館など、大型施設の避難所とは違い、避難者はそれぞれ車の中で生活をすることになります。車中泊を行っている車が避難所ではない各地に点在しているケースもあり、担当者が車をまわり支援することは、マンパワー的にも物理的にも難しいです。

また、正確な情報を届けることが難しいことも、推奨されていない理由の一つです。スマートフォンやラジオがあれば、それなりに情報は入るでしょう。 しかし、食料や衣料品は何時にどこでどの程度配られるのか。入浴所が設置されている場合には、何時に利用できるかなど、特定地域に限ったマクロな情報を得ることが車中泊では難しくなってしまいます。


【一方で、熊本地震では約6割が車中避難を経験】

そんな車中泊ですが、相反するように多くの避難者が経験している現実があります。

増加傾向は東日本大震災(2011年3月)のころから顕著となり、熊本県が実施した被災者アンケートに回答した「自宅被害やインフラ被害がなかった避難者(869人)」のうち、約6割が「自動車の中」に最も長く避難したとのデータがあります。基本は避難所を利用し、1日もしくは数日だけ車中泊を行った避難者も含まれますが、多くの避難者が避難手段として車両を利用していることが分かります。


【車中泊の基本は、地域の情報を事前に確認しておくこと】

まずは車中泊の可否も含め、地域の情報を確認しましょう。冒頭の内容とは反しますが、新型コロナウイルス感染リスクを避けることのできるメリットを考慮し、最近は国を中心に車中泊を避難対策の一つとして加える動きがあり、その動きは、自治体へも広がっています。

ただし自治体ごとにルールが異なりますので、事前に自分が住んでいる地域の情報を確認しておきましょう。確認の結果、自分の住む地域で車中泊が可能だと分かったら、さらに深く調べていきます。


まずは具体的にどこの場所やスペースで車中泊が可能なのか、調べておきましょう。自宅敷地内に余裕がある人は構いませんが、そうではない人は自治体が推奨していたり、災害時に開放される予定の場所を確認します。避難所が設けられている学校、道の駅、サービスエリアやパーキングが候補となる場合が多いです。水や食料、お風呂やトイレ、情報などが手に入りやすい場所であるかどうかも、あわせて確認しましょう。


場所が確認できたら、実際に車中泊を体験します。まさしく、避難訓練です。普段から旅行やキャンプ等で車中泊を経験している人はまだしも、そうでない人が実際に行ってみると、さまざまな問題やストレスが見えてくるケースが少なくありません。大事なポイントは、できるだけリアルに行うこと。1日ではなく数日行い、可能であれば夏・冬両方の季節で体験するようにするのがおすすめです。


【日常生活と照らし合わせて“具体的”なシミュレーションをしよう】

車中泊に限らず、避難も含め、災害時の対応を事前にシミュレーションし検証することはとても重要です。そして、シミュレーションはできるだけ具体的に行いましょう。まずは、水害なのか地震なのかを想定します。それによって避難所、避難ルートが変わります。次は、災害発生時の時間帯です。夜であれば家族一緒の可能性が高いですから、皆で同じ対策を練ることができますが、昼間であれば、仕事などで家族が同じ場所にいない可能性が高いため、それぞれが個別の避難を想定し対策を講じる必要があります。家族間の連絡はどうするのか、連絡が取れなかった場合には「○○で合流する」などといったルールもあわせて決め、事前に共有しておきましょう。



<セゾン自動車火災保険からのお知らせ>

備蓄や避難訓練だけでなく、火災保険への加入も大切な災害への備えのひとつです。

「じぶんでえらべる火災保険」(正式名称:組立式火災保険)において、新規お申込み手続きがインターネット上で完結可能な申込みサイトをリリースしました!

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じぶんでえらべる火災保険公式ウェブサイト https://www.ins-saison.co.jp/eraberu/

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本調査の詳細は、セゾン自動車火災保険が運営するwebメディア「教えて!おとなの自動車保険」に掲載していますので、あわせてご覧ください。 https://www.ins-saison.co.jp/otona/oshiete/

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