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車載用機器の安全強化に応える 多機能一体化LDOリニアレギュレータ 「S-19516/19517シリーズ & S-19519シリーズ」を発売

MCUへの大電流供給・電圧監視・動作監視を同時に実現





 エイブリック株式会社(代表取締役社長:石合信正、本社:東京都港区、以下「ABLIC」)は本日、電源電圧監視機能(リセット)及び動作監視機能(ウォッチドッグタイマ)(※1)を内蔵する大電流供給型のLDOリニアレギュレータ(※2)「S-19516/19517シリーズ & S-19519シリーズ」を発売しました。

  近年、自動車の多機能化・高機能化に加えて、コネクテッドカーや自動運転車といった自動車社会の進化も相まって、車載用電気・電子機器といった部品点数は増加傾向にあります。同時に、こうした車載用機器の安全強化も必至であることから、それらを制御するMCU(Micro Controller Unit)(※3)の監視機能に加えて、サイバー攻撃への対策などMCUそのもののセキュリティ強化が求められるなど、車載用機器への要求はますます高度化複雑化しています。

 一方、こうした様々な要求に対応するためには大きな電流供給が必要となり、従来から電源としてスイッチングレギュレータを用いるのが一般的ですが、スイッチングによるノイズが問題になること、外付け部品が多く省面積化に向いていないこと、軽負荷時に効率が悪いことにより暗電流(※4)削減が難しいことなどの課題があります。

 新製品「S-19516/19517シリーズ & S-19519 シリーズ」は、電源部分に大電流 (500mA) LDOリニアレギュレータを搭載したため、スイッチングレギュレータを用いることで生じる諸課題を解決することが可能になります。

「S-19516/19517シリーズ & S-19519 シリーズ」は、ノイズが発生せず、さらにスイッチングレギュレータに比べ外付け部品が少ない上、LDOリニアレギュレータ、リセット、ウォッチドッグタイマを1チップ化することで、省スペース化、部品点数の削減、回路設計負荷を軽減します。加えて、超低消費電流で暗電流削減にも大きく貢献する車載用電源ICです。


また、「S-19516/19517シリーズ & S-19519 シリーズ」は、車載用ICの品質規格AEC(*)-Q100 (*Automotive Electronics  Council: 車載電子部品評議会)に対応しており、PPAP(Production Part Approval Process:生産部品承認プロセス)にも対応可能です。

今後もABLICは進化が期待されるコネクテッドカーや自動運転車などを始め、ハイブリットカーや電気自動車に求められる多機能化や電装化、機能安全をサポートする製品を提供してまいります。

 

(※1) ウォッチドッグタイマとは?

ウォッチドッグタイマ(WDT)とは、マイコンのプログラムが暴走・停止していないかを監視するタイマ

https://www.ablic.com/jp/semicon/products/automotive/automotive-watchdog-timer/intro/ 


  (※2) LDOとは? リニアレギュレータとは? :

LDO(Low Drop Out)レギュレータは、入出力電圧差が小さくても動作できるリニアレギュレータを指す。

リニアレギュレータは、入力電圧より低い一定の電圧出力が可能な電源ICの一種

https://www.ablic.com/jp/semicon/products/power-management-ic/voltage-regulator-ldo/intro/


(※3) MCU: Micro Controller Unitの略。「マイコン」(略称)ともいう。一つの集積回路にコンピュータシステムをまとめた組み込み用のマイクロプロセッサのこと。主に電子機器の制御などに用いられる。


(※4) 暗電流とは?: イグニッションOFFの状態でも流れる待機電流


 

 

【主な特長】

1.高出力電流によりマイコンの大電流化に対応可能!

多機能化やセキュア強化に伴うマイコンの電流増加に500mAの出力電流で対応します。

電源としてスイッチングレギュレータではなく、LDOリニアレギュレータを選択することにより、低ノイズ要求に対応、機能一体化(=1チップ化)で省スペース化に併せて外付け部品削減による更なる省面積化が可能になります。その上、業界No.1(※5)低消費電流3.0μA typ.でシステム全体の暗電流削減にも貢献します。

また、トレードオフとなる過渡応答性を損なうことなく低消費を実現しました。  

 

2.ウィンドウモードにより安全性の向上が可能    

「S-19516/19517シリーズ & S-19519 シリーズ」はウィンドウモードウォッチドッグタイマを搭載しています。これにより長時間入力がないことを検出するだけでなく、短時間の連続した入力も異常として検出することが可能になりシステムの安全性を高めます。

 

3.高放熱、小型パッケージに搭載

複数の機能のICを1チップ化する際に更に省スペースに貢献する為、小型パッケージへ搭載しています。小型パッケージながら同時に高放熱を実現しました。

 

4.IC全体を待機状態にするイネーブル端子を搭載

「S-19519シリーズ」はIC全体を待機状態にするためのイネーブルピンを搭載しています。これにより電源供給を止めることが可能となり更なる暗電流削減に貢献します。

 

5. 車載品質

   三温度テスト(低温、常温、高温)を実施しています。AEC(Automotive  Electronics Council: 車載電子部品評議会)による各種の信頼性・品質評価試験である「AEC-Q100」に対応しています。また、PPAP(生産部品承認プロセス)にも対応可能です。自動車等の過酷な環境での使用が可能です。

(※5)2020年11月 当社調べ

 

【主な仕様】

・ 出力電流: 500mA

・ 出力電圧:3.3V,5.0V

・ 入力電圧: 3.0V~36.0V

・ 出力電圧精度:   ±2.0%(Tj = −40°C ~ +150°C)

・ 動作時消費電流(S-19516/19517シリーズ/S-19519シリーズ):3.0 μA typ./ 3.2 μA typ.

・ 待機時消費電流(S-19519シリーズのみ):0.1μA typ.

・ ウィンドウモードウォッチドッグタイマ搭載

(タイムアウトモード搭載のS-19506/19507シリーズ/S-19509シリーズも同時リリース)

・ 搭載パッケージ

 - HSOP-8A, TO-252-9S 

・ AEC-Q100 対応                                                  

・ PPAP対応可能

*詳細は販売窓口までお問合せください

 

【用途例】

・車載用電装機器の定電圧電源、マイコン監視

 

【製品詳細】

https://hub.ablic.com/ja/products/s-19516-19517-19519

 

 

【Webサイト】

https://www.ablic.com/

 

    エイブリック株式会社は、2020年4月30日付でミネベアミツミ株式会社の100%子会社となりました。  


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