企業の広告宣伝担当者290人に聞いた Cookie等を用いたユーザー行動分析の 利用実態調査 2020年版
Cookie等を用いたユーザー行動分析に不足を感じている層が 2018年から2倍以上に増加
2020.11.27 11:00
株式会社サイカ(本社:東京都千代田区、代表取締役CEO:平尾 喜昭、以下 サイカ)は、独自の広告調査・研究レポートの第24弾として、「Cookie等を用いたユーザー行動分析の利用実態調査 2020年版」を実施いたしましたので結果を発表いたします。
本レポートは、当社が2018年から定期的に実施している同調査の2020年版で、過去の調査結果との比較から、企業のマーケティング現場で起きている変化についてまとめたものです。
Cookie等を用いたユーザー行動分析の利用実態調査 2020年版
※ 尚、本レポートは当社Webサイトでも公開しています。
https://xica.net/news/website-visitor-tracking-2020/
※ 昨年までの調査結果は下記のURLよりご参照ください
・2018年版
https://xica.net/magellan/column/website-visitor-tracking/
・2019年版
https://xica.net/news/website-visitor-tracking-2019/
【本調査の背景】
1996年の誕生以来、インターネット広告(*1)は急速に普及し、1998年と2018年で比較すると、20年の間に国内の広告費に占めるインターネット広告の割合は0.3%から39.4%にまで伸張しました。
過去30年間における日本の広告費
インターネット広告市場の拡大とともに広告媒体の種類も飛躍的に増加し、企業の広告戦略が複雑化する中で、出稿した広告の効果測定を行うための技術も進歩してきました。
その中でも特に、Cookie等のオンライン識別子を用いて個人を特定・追跡する手法は、インターネット広告の効果測定手法として広く普及し、発展してきました。
しかし近年、オフライン広告(*2)を含めた統合分析へのニーズの高まり(*3)や、世界的な個人情報保護の規制強化の潮流など、Cookie等のオンライン識別子を用いた効果測定手法を取り巻く環境が大きく変化しています。こうした状況の中で、企業のマーケティング現場におけるCookie等を用いた広告効果測定手法の利用実態や課題にどのような変化があったのか、国内の広告宣伝担当者290名に調査を行いました。
【調査結果サマリー】
・Cookie等を用いたユーザー行動分析を日常的に実施している広告宣伝担当者の割合が、2019年調査では前年からほぼ変動が無かったのに対し、本年調査では2019年から10.5%減少
・Cookie等を用いたユーザー行動分析に対し強く不足を感じる層が2018年の調査開始時から2倍以上に増加
・不足を感じる理由としては、昨年調査と同様に「効果を測定できる範囲が限定的なため、一部効果を測定できない施策がある」との回答が最多
【調査結果の概要】
1. Cookie等を用いたユーザー行動分析を日常的に実施している層が減少
広告宣伝担当者290名に対し、広告の効果測定手法としてCookie等を用いたユーザー行動分析をどの程度利用しているかを調査し、以下の結果を得ました。
【図】Cookie等を用いたユーザー行動分析の利用状況
広告の効果測定手法としてCookie等を用いたユーザー行動分析を「常に実施している」「実施することが多い」と回答した方を合わせた、日常的に実施している層の割合が、2019年は前年からほぼ変動が無かったのに対し(0.7%減)、本年の調査では2019年と比較して10.5%減少しました。
2. Cookie等を用いたユーザー行動分析に対し不足を感じる層が2018年から2倍以上に増加
前問でCookie等を用いたユーザー行動分析を実施していると回答した広告宣伝担当者237名に対し、Cookie等を用いたユーザー行動分析でどの程度広告効果測定ができているかを調査し、以下の結果を得ました。
【図】Cookie等を用いたユーザー行動分析への満足度
「全く測定できていない」「あまり測定できているとはいえない」を合わせた、Cookie等を用いたユーザー行動分析に強く不足を感じている層の割合は、2018年の調査開始時から3年連続で増加しており、2018年の11.4%から本年調査では24.1%と2倍以上に増えています。
不足を感じる層の割合が増加している背景として、2020年6月に改正個人情報保護法が公布され、国内外で個人情報保護に関わる規制強化の動きがますます強まっていることがあると推測されます。
3. 昨年に続いて「効果測定範囲が限定的である」ことに不足を感じる層が最多
前問でCookie等を用いたユーザー行動分析に不足を感じていると回答した広告宣伝担当者167名に対し、不足を感じている理由を調査し、以下の結果を得ました。
【図】Cookie等を用いたユーザー行動分析の不足点 1
昨年に引き続き、Cookie等を用いたユーザー行動分析は「効果を測定できる範囲が限定的なため、一部効果を測定できない施策がある」という回答が、今回の調査でも首位となりました。
近年、インターネット広告とオフライン広告の効果を統合的に分析し、マーケティング施策の全体最適を図る手法に対するニーズが高まっていることが背景にあると推察されます。
なお、4位以下の回答も含む今回の調査結果は以下のとおりです。
【図】Cookie等を用いたユーザー行動分析の不足点 2
【調査の概要】
調査名 :Cookie等を用いたユーザー行動分析の利用実態調査 2020年版
調査対象期間:2020年11月
調査方法 :Webアンケート調査
調査対象 :以下の条件を満たす290人の広告宣伝担当者
・インターネット広告を出稿している企業の勤務者
(インターネット広告のみを出稿している企業に限定せず、
並行してオフライン広告を出稿している企業も含みます)
・その企業にて、の広告出稿業務、ならびに出稿した
広告の効果測定業務に現在従事している者
※サイカおよびXICA、XICA ADVAの名称・ロゴは、日本国およびその他の国における株式会社サイカの登録商標または商標です。
※その他、記載されている会社名・商品名についても、各社の商標または登録商標です。
●株式会社サイカについて https://xica.net/
サイカは、“データ分析を民主化し、マーケティングの適正評価を民主化する”というミッションのもと、2012年の創業以来、統計分析システムの企画・開発・提供分野において急成長を続けているITプロダクト開発企業です。創業当時より「分析のプロ」ではなく「現場のプロ」であるビジネスパーソンをユーザー対象としており、ビジネス現場での実践を通して磨かれた「事業に活きる分析技術」を有する企業として高く評価されてきました。
●XICA ADVAについて https://xica-adva.net/
サイカが提供する、データサイエンスに基づくマーケティング最適化ソリューション。XICA ADVAのサービスラインナップには、国内No.1のオンライン・オフライン広告統合分析ツールである「ADVA MAGELLAN」や、国内初の“成果報酬型”テレビCM出稿を実現した「ADVA PLANNER」「ADVA BUYER」が含まれます。ADVAという名称には、高い分析技術により広告を適正評価する「AD Valuate」と、出稿プロセスで売上などの事業成果向上の付加価値を提供する「Add Value」という2つの意味が込められています。
●ADVA MAGELLANについて
2016年9月に「XICA magellan」として提供開始。インターネット広告やテレビCM、交通広告など多種多様な広告の効果を統合的に分析し、企業のマーケティング投資の最適化を支援する広告効果分析ツール。国内No.1のMMMツール(*4)としてテレビCMを出稿する国内大手企業を中心に120社以上の企業に導入され、国内の広告宣伝費トップ100企業(*5)の10%以上の企業で広告分析にマゼランが利用されるなど、高い評価を得ています。2020年9月、「XICA ADVA」のリリースに伴いADVAのサービスラインナップに統合され、「ADVA MAGELLAN」に改称。
1 インターネット広告とは、インターネット上で出稿される広告のことで、リスティング広告、動画広告、メール広告、SNS広告などが含まれます。
2 オフライン広告とは、インターネットを介さない広告のことで、テレビCM、ラジオ、新聞、雑誌、チラシなどが含まれます。
3 広告効果の分析手法に関する過去の調査結果は下記のURLよりご参照ください
「企業の広告宣伝担当者212名に聞いた 広告の効果測定方法に関するアンケート調査 2020年版」
https://xica.net/magellan/column/advertising-effectiveness-2020/
4 調査期間:2019年10月16~18日/調査概要:マーケティングミックスモデリングツールおよびオンオフ統合分析ツール10社を対象としたイメージ調査/調査手法:インターネット調査/調査対象者:22-69歳、男女、全国、マーケティング職種、上場企業勤務、TVCM出稿企業勤務/調査委託先:株式会社ショッパーズアイ
5 出典:「広告宣伝費」が多いトップ300社ランキング|東洋経済オンライン|2017年09月10日( http://toyokeizai.net/articles/-/187757 )
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