妊娠可能な年齢における栄養素の欠乏について研究を実施 妊娠希望の女性は「亜鉛」不足の改善と 「水銀」デトックスが欠かせないことが明確に
医療法人淳信会(本院:山口県周南市、分院:東京都中野区)の理事長 登坂 正子医師(医療法人淳信会ホリスティキュアメディカルクリニック)は、第65回日本生殖医学会学術講演会・総会(2020年12月3-4日)において、「ミネラル測定器オリゴスキャンによる不妊女性のミネラルバランスの検討」と題して発表しました。
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昨今、特に妊娠可能な年齢(生殖年齢)にある女性における栄養素の欠乏が叫ばれています。これを受け、今回、国際医療福祉大学医学部産婦人科学・片岡 史夫准教授との共同研究(妊娠前デトックスラボよりデータ提供)により、妊娠を希望し何らかの不妊治療を行っている、ないし行ってきた女性199例(年齢37.6±5.0歳、体重53.4±6.6kg、BMI 21.0±2.4)を対象に、ミネラル解析システム「オリゴスキャン」を用いた後方視的研究(レトロスペクティブ研究)を実施しました。
結果、必須ミネラルのひとつである亜鉛については標準値内にある人が1/3に満たず、多くが不足かやや不足というデータを得ました。さらに、BMI 22以上とBMI 22未満の群を詳細に比較したところ、亜鉛、銅、マンガン、鉄は、BMI 22未満の群で有意に低く(p<0.001)、特に亜鉛と銅/亜鉛比は標準下限値を下回りました。このことから、BMI 22未満の女性において妊娠基礎力の面で重視される亜鉛不足が明確になりました。
一方、生まれてくる子供の自閉症との関連が指摘されている水銀は、BMIおよび年齢ともに正の相関を示し、肥満ないし高齢妊娠となる女性はデトックスを考慮した食生活と生活習慣が求められることがわかりました。
ミネラルを指標におくと、さまざまな健康状態を予測することができることから、ミネラルアンバランスに起因する不妊への対策という観点からも、特に亜鉛の摂取・吸収、水銀のデトックスを意識した食育を早期から導入することが重要と考えられます。これらのミネラルバランスを整えるための新たな食育の考え方をもとに、登坂 正子医師はじめ医療法人淳信会は学術研究に基づいたミネラルバランスのチェックと「妊活のための食育プログラム」を提供するとともに、同様の食育が提供できる人材を全国に育成中です。
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