生き物飼育が幼児期のお子様の観察力と心の成長に寄与 アクアリウムにおける、情操教育効果を発表
2020.12.23 10:00
アクアリウム用品シェアNo.1*のジェックス株式会社(大阪府東大阪市、代表取締役社長 五味 宏樹)は、2009年より岐阜大学等と共同でお魚飼育(アクアリウム)を通じて人が得られる効果を研究しており、近年では小さいお子様がお魚と触れ合うことによる効果の研究に特に力を入れています。
今回、アクアリウムメーカーとして初めて、小さなお子様がお魚を飼育することによって得られる効果を客観的・定量的に明らかにするため、描画法を用いた研究・発表を行いました。
■描画法について
描画法とは、その人の人格を理解する方法の一つで、描かれた絵の内容から描いた人の心にある感情・願望・態度などを読み取ることができ、言葉が未発達な幼児でも実施することができます。
描画法を用いて調査を行った結果、お魚飼育を通じて幼児期のお子様の観察力が育まれている様子や、お魚を生き物として捉えている様子などが伺えました(表1)。文部科学省の幼稚園教育要領にもあるように、幼児期に身近な動植物と接することは生命の尊さや道徳性を育むために重要であるとされており、今回の結果はそれを裏付けた形となりました。
飼育前後における絵の一例
■今後の展開
今後は、小動物や爬虫類など他の生き物でも同様の研究を行い、それぞれの生き物によるお子様への効果を明らかにしたいと考えています。また、個人内の変化と個人の興味関心との関連性も合わせて検討する必要があると考えています。
昨今、お子様たちの「理科離れ」が問題視されています。理科離れが進むと、次世代の研究者・技術者が育たず、ひいては日本のものづくりの基盤を脅かしかねません。その一因として、生き物飼育が挙げられます。都市化が進み、水田などが少なくなっていることで、お子様が生き物を捕まえて飼育できる機会が少なくなっています。
この研究結果を公表することで、一人でも多くのお子様がアクアリウムを通じて生き物飼育を行うきっかけとなり、心の成長に繋がることを願っています。
本研究成果は論文として、「日本保育学会73回大会発表論文集」に掲載されています。
■アクアリウムのリラックス効果
同社は以前にも岐阜大学等との研究チームで、アクアリウムを眺めることによる効果について検証を行った結果、アクアリウムを眺める時間が長い人ほど、心拍変動にリラックスしている波長が見られるなどの検証結果を発表しています。今後も様々な方向から研究を継続する予定です。
本研究成果は論文として、「日本保育学会73回大会発表論文集」に掲載されている。
*株式会社富士経済「2020年ペット関連市場マーケティング総覧」水槽/周辺器具/水質調整剤 メーカーシェア 2019年(実績)
■会社概要
社名 : ジェックス株式会社
所在地 : 大阪府東大阪市今米1丁目14番5号
設立 : 1977年7月7日
資本金 : 7,420万円
事業内容: ペット用品の開発・製造
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