「安全安心」のさらなる向上を目指した施策・サービスを展開しま...

「安全安心」のさらなる向上を目指した施策・サービスを展開します

○ 多情報連続式自動列車停止装置(ATS)の京阪線全線への導入が完了します ○ 新造車(13000系5次車)を順次導入、「戸挟み検知装置」「車内防犯カメラ」などを新たに設置します ○ 衛生対策の強化など、新常態に即したサービスを拡充します

京阪電気鉄道株式会社(本社:大阪市中央区、社長:中野道夫)では、鉄道を安心してご利用いただくため、ハード・ソフトの両面から安全確保に関する取り組みを推進しています。新型コロナウイルス感染症対策の徹底のほか、保安設備の新規導入や施設リニューアルなどを実施しておりますが、2020年11月5日に発表した「京阪グループにおける今後の事業の方向性」に基づき、「新常態」を見据えた衛生対策の強化に資するサービスの拡充をはじめ、「安全安心」のさらなる向上に向けた施策を展開してまいります。

概要は以下のとおりです。


1.多情報連続式自動列車停止装置(ATS)の京阪線全線への導入

 京阪線においてより安全・安定的な輸送を目指し、多情報連続式自動列車停止装置(ATS)を順次導入してきました。本装置は、走行中の列車の速度を常時確認するほか、踏切や駅での異常発生にも対応するなど、従来にも増して保安度が向上します。2015年12月の出町柳ー深草(現:龍谷大前深草)駅間での使用開始以降、順次導入範囲を拡大し、2021年1月9日(土)に京阪線の全営業線で導入が完了しました。また、2021年3月には寝屋川・淀の両車庫でも導入を予定しており、これをもって京阪線全線への導入が完了します。

多情報連続式自動列車停止装置(ATS)の概要


2.13000系の導入(5次車)

 安全性の向上や環境への配慮、バリアフリーへの対応に主眼を置いて開発した新型車両13000系車両を新たに6編成36両導入します。京橋駅1・2番線におけるホームドア設置(2021年度中竣工予定)に伴い、2021年2月以降5000系車両を順次置き換えるもので、2021年6月頃の置き換え完了を予定しています。

 今回導入する13000系(5次車)では、「戸挟み検知装置」を新設、乗降用扉の上部に設置したセンサーにより、閉扉時における傘や杖などの挟み込みを検知し乗務員に知らせるもので、駅発車時のさらなる安全性向上を目指します。また、通勤型車両としては初めて車内防犯カメラを1車両あたり3カ所設置します。これまでも車内秩序保持においては乗務員による巡回のほか、車内非常通報装置の設置などを展開してまいりましたが、より安心してお客さまにご乗車いただける環境の整備を目指します。

 さらに、乗降用扉上部(車内)に「広告用デジタルサイネージ」(1車両あたり3カ所)を設置し、鉄道サービスの充実化を図ります。すでに導入済みの13000系(7両編成)49両につきましても、2022年度中に「広告用デジタルサイネージ」の設置工事が完了する予定です。

 なお、13000系順次導入の取り組みは、京阪グループが推進する「BIOSTYLE PROJECT」の一環であり、京阪版SDGsであるBIOSTYLEを推進していくものです。

13000系車両

車内防犯カメラ


京阪グループの「BIOSTYLE PROJECT」とは

 健康的で美しく、クオリティの高い生活を実現し、循環型社会に寄与するライフスタイル「BIOSTYLE」の実現を目指す取り組み。特に、規制や我慢だけから生まれる活動ではなく、“人にも地球にもいいものごとを、毎日の生活の中に、楽しく、無理なく、取り入れていくことができる明るい循環型社会の実現に貢献するための活動”です。

「BIOSTYLE  PROJECT」ロゴ


3.6000系車両のリニューアル

 1983年~1993年にかけて導入した6000系車両について、2013年度よりリニューアルを進めています。車いすスペースや液晶型車内案内表示器、誘導鈴・ドアチャイム・開閉予告灯の設置などバリアフリーへの対応のほか、内装材の取り替えや座席の更新など、車内の刷新を進めています。

広告用デジタルサイネージ


 これまでに14編成112両中、10編成80両のリニューアルが完了しており、2021年度はさらに2編成16両をリニューアルする予定です。

なお、2020年度のリニューアル車両から乗降用扉上部(車内)に「広告用デジタルサイネージ」の設置を開始、2022年度中に6000系リニューアル済車両全編成への設置工事が完了する予定です。


4.車両における安全性向上の取り組み

 駅停車時のさらなる安全性向上のために、扉からの乗降時に想定される事故を未然に防止する取り組みを推進しており、その一環として、車両における安全対策の充実化を図っています。

(1)「ホーム検知装置」搭載車両の拡大

京阪線一部編成ならびに大津線全編成において使用している「ホーム検知装置」の搭載車両を拡大します。ホームがない箇所で開扉状態になることを防止するもので、2021年1月22日より6000系、8000系においても新たに使用開始いたしました。

 <搭載編成>(1月26日時点)

京阪線:3000系、10000系、13000系は全編成、6000系は5編成、8000系は2編成にそれぞれ搭載(今後順次拡大予定)

大津線:全編成

(2)「転動防止ブレーキ」の導入

2018年より京阪線・大津線における車両への「転動防止ブレーキ」導入を進めています。開扉状態の際に自動的にブレーキを動作させることにより、お客さまの乗降時の安全性をさらに高めるもので、2021年度中に全編成への導入が完了する予定です。


5.新常態に即したサービスの拡充

 ライフスタイルや価値観の変化のほか、「新しい生活様式」に代表される感染症予防、衛生対策の観点など、「新常態」を想定したサービスを拡充します。

2021年1月31日(日)のダイヤ変更(3000系プレミアムカー運転開始)に伴い、特急停車駅のプレミアムカー乗車口付近を中心としてキャッシュレス券売機を設置するほか、Webサイト「プレミアムカークラブ」でのご購入時にポイントを付与する「京阪プレミアムカークラブポイント」サービスを導入するなど、「プレミアムカー券」「ライナー券」の非対面販売を拡充します。

キャッシュレス券売機


 また、磁気定期券の発売を2021年3月19日(金)に終了し、定期券サービスを改札機にかざすだけで通過できるIC定期券に集約するほか、回数券のご利用を2021年3月末で終了し、利用回数等に応じた割引制度を、ICカードを対象とした「PiTaPa利用回数割引(京阪線)、PiTaPa利用額割引(大津線)」と「京阪電車ポイント還元サービス(2020年12月導入)」に集約するなど、ICカード利用率のさらなる向上を目指します。

そのほか、駅トイレ手洗台における蛇口ハンドルの自動センサー化を順次実施するなど、アフターコロナ・ウィズコロナ時代に即したサービスを順次拡充してまいります。

以  上




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