特許庁、知財戦略が優れたスタートアップらを表彰 第2回「IP...

特許庁、知財戦略が優れたスタートアップらを表彰  第2回「IP BASE AWARD」受賞の9企業・団体を発表

特許庁では、スタートアップに不可欠な知財戦略に関する基礎知識や支援施策、イベントなどの最新情報を集約した知財コミュニティポータルサイト“IP BASE”を運営しています。知財戦略において優れたスタートアップおよび知財支援の専門家、エコシステムのベストプレイヤーを表彰する第2回「IP BASE AWARD」を2021年3月19日、赤坂インターシティコンファレンスにて開催しました。


第2回「IP BASE AWARD」発表

https://ipbase.go.jp/news/2021/03/news-0319.php


第2回「IP BASE AWARD」受賞企業・団体


■「IP BASE AWARD」概要

IP BASE AWARDではスタートアップにおける知財コミュニティの活動を促進させるべく、スタートアップ部門、知財専門家部門、エコシステム部門の各部門で、知財全般に関して、先進性・注目度などの観点からめざましい取組をした個人・組織を表彰します。各部門受賞者は、自薦他薦を問わないアワード候補から、選考委員会により選ばれます。


IP BASE AWARD


■部門

○スタートアップ部門

対象:戦略的な知財権の取得、活用などを積極的に実施している、未上場かつ創業8年以内のスタートアップ

評価基準:ポートフォリオ・知財戦略構築度、知財の有効活用度、知財活用による効果、社内の知財構築体制を点数化し、総合的な審査の上、決定しました。


○知財専門家部門

対象:スタートアップ支援に意欲的に取り組んでおられ、その支援によりスタートアップの知財戦略構築に貢献している知財専門家

評価基準:ポートフォリオ・知財戦略構築支援実績、知財の普及・啓発活動への貢献度、スタートアップエコシステム醸成に繋がる取り組みを点数化し、総合的な審査の上、決定しました。


○エコシステム部門

対象:スタートアップに対し知財を積極的に活用した評価や支援、啓蒙活動を行うなど、国内スタートアップエコシステムにおける知財意識の向上に貢献している個人(投資家、アクセラレーター、支援家など)、コミュニティ・団体

評価基準:知財理解や活用への貢献度、コミュニティ内の共同活動への貢献度、関連するスタートアップや事業での伸長貢献度を点数化し、総合的な審査の上、決定しました。


応募総数:38件



■「IP BASE AWARD」グランプリ受賞者紹介

【スタートアップ部門】ピクシーダストテクノロジーズ株式会社

https://pixiedusttech.com/

Digitally Rebalanced.―世界をデジタル技術の観点から俯瞰し、再び新しい均衡点や平衡点を作り出すべく、現場のデジタルトランスフォーメーションや、物理世界のデジタル化、視聴触覚体験での新価値機軸の創造、デジタルと物理世界を繋ぐインターフェース領域の技術革新に努め、デジタル技術による新たな平衡点や均衡点を探し、変容する社会像や未来像を、共に探るパートナーとして我々はアカデミックから現場の問題解決まで、通貫して課題解決を提案できるプラットフォームを目指している。


受賞理由:

応募時点での特許出願件数は、スタートアップとして圧倒的な数字であり、また戦略的に出願がなされている。さらに同社の知的財産部門は「IP&Legalファンクションチーム」として権利化実務だけでなく、契約実務もセットで対応することで契約から得た学びを権利化実務に還元し、先々の権利化の方針を契約にも反映させている。審査では、このような知財をてこにした大企業とのオープンイノベーションに積極的な取り組みや、特許とビジネスモデルとが直結していることから、評価観点の『知財戦略構築』についてとりわけ高く評価された。また、知財戦略構築のための体制作り(評価観点の『社内知財構築体制』)についてもとりわけ高く評価された。


【知財専門家部門】 柿沼 太一 STORIA法律事務所

https://storialaw.jp/

スタートアップ法務及びデータ・AI法務を専門とし、様々なジャンル(医療・製造業・プラットフォーム型等)のAIスタートアップを、顧問弁護士として多数サポートしている。AIの開発・利用・責任に関するセミナーを多数開催・登壇している。


受賞理由:

AI・データビジネスに関係するスタートアップを中心に、法規制やデータ利活用の面で多数の企業を広く支援した実績のほか、2018年「経済産業省AI・データ契約ガイドライン」検討委員をはじめ、研究開発型スタートアップと事業会社のオープンイノベーションを促進するためのツール「モデル契約書」策定へ深く関わっている。審査では、新たな技術・産業でのスタートアップへの知財も含めた普及啓発活動・支援がとりわけ高い評価を受けた。



■「IP BASE AWARD」奨励賞受賞者紹介

【スタートアップ部門】

・株式会社バカン

https://corp.vacan.com/

IoTやAIを活用して、飲食店やトイレ、避難所などあらゆる空き情報を集め、提供する空き情報配信プラットフォーム「VACAN」の開発および運用を行う。


・Global Mobility Service株式会社

https://www.global-mobility-service.com/

自動車を所有できない世界の貧困/低所得層約17億人に向け、IoT技術を活用した金融包摂型FinTechサービスを提供する。


・Telexistence株式会社

https://tx-inc.com/ja/top/

遠隔操作・人工知能ロボットの開発及びそれらの技術を活用し、小売分野及び物流分野におけるロボット役務提供サービスを開発している。


【知財専門家部門】

・佐藤 彰洋 あなたの知財部

https://chizai-bu.com/

知財部や知財担当者のいないスタートアップに大企業と同等の企業知財の視点を提供する事業を展開。知的財産部員と弁理士という2つの知財専門家視点から、支援を実施している。


・竹本 如洋 瑛彩知的財産事務所

https://aceai.jp/

弁理士として多彩なスタートアップへの積極的な支援を行うほか、事業を行う人全てに商標を出願してほしいという希望から、AI+RPAを用いて安価に商標出願できるサービス「すまるか」を開発・提供する事業も展開している。


【エコシステム部門】

・株式会社ゼロワンブースター

https://01booster.co.jp/

事業創造支援事業(アクセラレーター)として、起業家向けシェアオフィス、コーポレートアクセラレーター・社内起業家を発掘・教育するイントラプレナーアクセラレータープログラム企画運営、企業内起業人材研修、投資および資金調達支援、事業創造コンサルティング、M&A仲介サポート等を展開している。


・Research Studio powered by SPARK

https://www.s.hosp.tsukuba.ac.jp/t-credo/tr/research_2020.html

研究成果を元に事業を立ち上げるための、筑波大学による医療系スタートアップアクセラレーションプログラム。先進的な取り組みをしている海外大学機関と連携し、医療分野でのイノベーションエコシステムの構築を目指している。



■IP BASEとは

IP BASEは経済産業省特許庁が開設した知財コミュニティポータルサイトです。スタートアップにとって不可欠な知財戦略の構築サポートのために、知財戦略に関する基礎知識や支援施策、イベントなどの最新情報を集約しています。スタートアップが「まず見るサイト」、知財専門家と「つながるサイト」として、スタートアップやベンチャーキャピタル、アクセラレーターなどスタートアップのエコシステムを形成する方々と、弁理士や弁護士などの知財専門家の双方が参加するスタートアップ知財コミュニティの「基地」となることを目指して、充実したコンテンツを提供しています。

「IP BASE」URL: https://ipbase.go.jp/


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