～国立がん研究センター東病院との共同開発～手術用体位固定マット「サージカルソフトホルダー(側臥位用)」販売開始

2021.04.28 12:00

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株式会社三洋(本社：東京都中央区、代表取締役社長：海渡清、以下「三洋」)は、国立研究開発法人国立がん研究センター東病院(千葉県柏市、病院長：大津敦、以下「国立がん研究センター東病院」という)と共同で、医療現場において患者に優しく医療従事者にとって扱いやすい画期的な手術用体位固定マットを開発しました。共同開発した製品は「サージカルソフトホルダー(側臥位用)」という商品名でこの度販売を開始いたします。

【サージカルソフトホルダー(側臥位用)とは】

1. 国立がん研究センター東病院と共同開発した、長時間側臥位で手術が行われる時に用いる手術用の体位固定マット(医療機器)です。

2. 患者に接触する上部は薄く柔らかい高機能ウレタン層、手術ベッドと接触する下部は陰圧ビーズ層の二層構造になっています。

3. 陰圧ビーズ層内に空気が入った状態では、患者の姿勢に合わせて柔軟に手術時の体位を整えることができます。

4. 適切な姿勢となった形状で陰圧ビーズ層内の空気を抜くことにより、ビーズが隙間なく人の身体に沿って固定され長時間体位を固定することができます。

【上部】高機能ウレタン層、【下部】陰圧ビーズ層

手術台に設置

患者の体位決定

陰圧後体位を固定

【サージカルソフトホルダー(側臥位用)の特徴】

1. 手術台に簡単に確りと固定できるベルト・バックル付きです。

2. 上部の高機能ウレタン層により体圧負担が従来と比較し20％以上軽減され、手術中の皮膚トラブルが発生しにくくなりました。

【他社製品との体圧測定結果比較(※)】

　　　　　　　　　　　　　　　　　　平均体圧(mmHg)

他社製品+クッションマット　　　　：34.28

サージカルソフトホルダー(側臥位用)：26.22

差異　　　　　　　　　　　　　　　：▲8.06(▲23.5％)

(※) 同一条件下での当社測定値(保証値ではありません)。

3. 下部の陰圧ビーズ層は重袋構造(外袋+内袋)になっており、既製品に比べビーズの大きな偏り・底突き等が解消され、体位固定前のビーズ均し作業が楽になりました。

4. 表面に使用しているPU(ポリウレタン)素材は薄く柔らかく、しわになりにくいため患者様の身体を優しく包みます。また裏面は厚く強い素材を使用しています。

5. 表面・裏面に使用しているPU(ポリウレタン)素材は抗菌性能があります。

6. 信頼のメイド・イン・ジャパンです。

【本製品開発の背景】

三洋はPVC等合成樹脂製品に携わって70年超の経験・ノウハウ・知見を活かし、高齢化を背景とした医療現場の課題を解決することで社会への貢献を目指し、昨年東京都より医療機器製造販売業許可、大阪府より医療機器製造業登録を取得しました。

医療現場から既製品について、(1)海外製が主流で医療現場の声が設計・開発にスピーディーに反映されない、(2)手術が長時間にわたる場合は皮膚トラブルを回避するため色々と準備が大変、(3)使用前にビーズの均し作業等手間がかかる、との声が寄せられ、3年半前国立がん研究センター東病院と共同で開発に着手しました。

開発期間中、重袋構造の陰圧ビーズ層をご提供頂いている日本ケミカル工業株式会社様や、政府の医療機器産業の創造・育成方針の下東京都中小企業振興公社様等はじめとした関係者の皆様には多大なるご協力を頂きました。

【サージカルソフトホルダー(側臥位用)の概要】

1. サイズ　　　　　：W930mm×L900mm(チューブ、ベルト・バックル付)

2. 材質　　　　　　：(表皮・チューブ)エーテル系TPU、

　　　　　　　　　　 (バルブ・バックル)ポリアセタール、

　　　　　　　　　　 (ベルト・ビーズ内袋)ポリエステル、

　　　　　　　　　　ベルト取付部(ナイロン/TPU)

3. 希望小売価格　　：154,000円(税込)

4. 医療機器届出番号：13B3X10298000001